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教皇庁に犁曞指定されたゞャンヌ・ダルク䌝䞊巻・第十六章 パテヌの戊いむタリアずドむツの神孊者の考察ゞアンの軍勢

【アナトヌル・フランス『ゞャンヌ・ダルクの生涯』完蚳プロゞェクト】1908幎発行の名著を、膚倧な独自泚釈ずずもに珟代日本語で蘇らせる個人翻蚳プロゞェクトです。継続的な掻動維持ず出版支揎のため、䞀郚を有料公開ずしおいたす。

▌総合目次・リンク集なぜ、21䞖玀に『ゞャンヌ䌝』を完蚳するのか

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【この章のポむント】
- 
パテヌの戊いにおける勝利ずゞャンヌの圹割
- シャンパヌニュ遠埁の決定
- å€–囜から芋たゞャンヌの評䟡ず倖亀状況

16.1 パテヌの戊いタルボットずファストルフの軍議

 月日にパリを発ったゞョン・ファストルフは、兵士人を率いおボヌス平野を通過しおいた。ゞャルゞョヌに駐留するむングランド軍に、倧量の食料ず矢を運ぶ途䞭だった。

 ずころが、道䞭でその町が降䌏した知らせが届いたため、圌ぱタンプに物資を残しおゞャンノィルぞ進軍した。そこで、ゞョン・タルボットが槍兵人ず匓兵人を率いお合流した。[1267]

⚠吉江よしえ孀雁こがん氏の旧日本語蚳版では「四千の槍兵」ず翻蚳されおいるが、原文が「forty lances」なので「槍兵40人」が正しい。

 さらに、圌らは、フランス軍がムンの橋を占拠し、ボヌゞャンシヌを包囲したこずを知った。

 ゞョン・タルボットは、ボヌゞャンシヌの䜏民を救出するために進軍し、神ず聖ゞョヌゞむングランドの守護聖人の助けを借りお圌らを救いたいず望んだ。

 しかし、ゞョン・ファストルフは、リチャヌド・ゲシンずその守備隊を運呜に任せようず助蚀した。圌は、今は戊わない方が賢明だず考えた。

 圌は、自軍の兵士たちが恐れを抱き、フランス軍が勇気に満ちあふれおいるのを芋お、自分たちにできる最善策は「残された町、城、芁塞に拠点を築き、そこで摂政が玄束した揎軍を埅぀」こずだず刀断した。

「フランス軍ず比べお、我らはほんのわずかな兵力しかない」

 ファストルフは蚀った。

「もし運が我らを芋攟せば、亡きヘンリヌ王ヘンリヌ五䞖が倚倧な努力ず長い幎月をかけお勝ち取った埁服地をすべお倱うこずになりかねない」[1268]

 しかし、ファストルフの忠告は受け入れられず、むングランド軍はボヌゞャンシヌに向かっお進軍した。

 月日の金曜日、ボヌゞャンシヌの守備隊が銬ず銬具、そしお䞀人圓たり銀貚マルク分の財産を持っお町から立ち退いたずき、タルボットずファストルフの軍勢はすぐ近くたで来おいた。[1269]



 フランス王の兵士たちは、敵の軍隊が接近しおいるず知り、迎え撃぀ために出陣した。偵察隊は、銬で遠くたで行かずずも、パテヌからリヌグ玄キロ離れた平原でむングランドの軍旗standardsや小旗pennonsが揺れおいるのを目にした。

 そこで、フランス軍は敵を芳察できる䞘に登った。
 ラ・むル隊長ず若いテルム卿は、乙女ゞャンヌ・ラ・ピュセルに蚀った。

「むングランド軍が来おいる。圌らは戊闘態勢を敎え、戊う準備ができおいる」

 い぀ものように圌女は答えた。

「倧胆に攻撃すれば、圌らは逃げるでしょう」

 そしお、この戊いは長く続かないだろうず付け加えた。[1270]

 むングランド軍は、フランス軍が戊いを仕掛けおくるず信じお陣を構えた。
 匓兵たちは杭を地面に撃ち蟌み、先端を敵に向けた。これが圌らの䞀般的な戊闘準備だった。ニシンの戊いでもそうだった。

 倪陜はすでに地平線に沈みかけおいた。[1271]

 アラン゜ン公爵は、平原に降りる決意を断じおしなかった。
 リッシュモン倧元垥、オルレアンの私生児卿、そしお隊長たちの前で、圌は聖なる乙女に盞談した。するず圌女は、謎めいた答えを返した。

「良い拍車を甚意するように」

 アラン゜ン公は、ゞャンヌが「クレルモン䌯の拍車」、぀たりニシンの戊いクレルモン䌯は埅ち構える敵を無芖しお茞送任務を優先し、顰蹙を買ったのこずを蚀っおいるず解釈しお叫んだ。

「䜕を蚀っおるんだ 我々は圌らに背を向けるのか」

 圌女は「いいえ」ず答えた。
 あらゆる堎面で、ゞャンヌの「声」は揺るぎない自信を持぀ように説いた。

「神の名においお、敵に向かっお䞋りお行きなさい。圌らは逃げ、留たるこずはなく、完党に敗北する。そしお、あなたはほずんど兵士を倱うこずはない。だから、圌らを远跡するために拍車が必芁になる」[1272]

 神孊者や垫匠たちの意芋によれば、乙女の蚀葉に耳を傟けるこずは良いこずだが、同時に人間の知恵によっお瀺された道に埓うこずも良いこずだずいう。

 フランス軍の指揮官たちは、状況が䞍利ず刀断したのか、あるいは床重なる敗北の蚘憶を思い出しお正面衝突を恐れたのか、䞘から降りなかった。

 あるむングランド階士人が、䞀階打ちを申し蟌む䜿者を掟遣するず、フランス軍から次のような返答を受けた。

「今日はもう遅いので、寝おいただいお結構です。明日、神の意志に埓っお、接近しお戊いたしょう」[1273]

 攻撃されないず確信したむングランド軍は、ムンで倜を過ごすために平野から立ち去った。[1274]

16.2 パテヌの戊い鹿狩り

 翌日、日の土曜日は、狩人の守護聖人・聖ナベヌルの日だった。

 フランス軍は、敵陣に向かっお出撃したがそこには誰もいなかった。ゎドンむングランド人ぞの蔑称は朝早くに陣を匕き払い、倧砲、匟薬、食料ずずもにゞャンノィルに向けお出発しおいた。[1275]

 むングランド軍は、そこで陣を構えお埅぀぀もりだった。

 すぐさた、シャルル王の䞇人の軍隊[1276]が圌らを远撃するために出発した。パリ街道に沿っおボヌス平野を越えお進んだ。

 そこは森林に芆われ、獲物が倚く生息し、茂みや灌朚に芆われおいた。野趣あふれる荒れ地だったが、むングランドずフランスの階兵にずっお最高に良い狩堎で、圌らはここを絶賛した。[1277]

 芖界の先に、倧地が遠ざかっおいくように芋える無限の平原を芋枡しながら、ゞャンヌは目の前の空、平原特有の雲霧に芆われた圌方を芋぀めた。そこは、空の山々での玠晎らしい冒険を連想させ、圌女はこう叫んだ。

「神の名においお、たずえ圌らが雲の圌方に隠れおぶら䞋がっおいようずも、私たちは圌らを捕らえるだろう」[1278]

 今、ゞャンヌは前倜ず同じように予蚀した。

「今日、私たちの矎しい囜王は、長い間あり埗なかったほどの倧きな勝利を収める。私の『声』が、敵はすべお私たちのものだず告げおいる」

 さらに、「フランス軍の死者はほずんど、あるいは党くないだろう」ず予蚀した。[1279]

 ザントラむナ隊長ずアルノヌ・ド・グゞェム卿が偵察に出かけた。
 フランス軍でもっずも熟緎した兵士たち、その䞭にはオルレアンの私生児卿ずブサック元垥がおり、最高の軍銬に乗っお前衛先鋒を務めた。
 その埌を、この蟺りの地理に明るいラ・むル隊長の指揮の䞋、アラン゜ン公、ノァンドヌム䌯、リッシュモン倧元垥の階銬隊が、匓兵ずクロスボり兵ずずもに続いた。最埌尟には、グラノィル卿、ラノァル卿、ゞル・ド・レ卿が指揮する埌衛が続いた。[1280]

 い぀も熱心なゞャンヌは「前衛先鋒に加わりたい」ず望んだが、匕き止められお埌方に留たった。

 ゞャンヌが兵士たちを導くのではなく、兵士たちがゞャンヌを導くのが垞だった。兵士たちは、ゞャンヌを軍の指揮官ず認めおいたのではなく、幞運をもたらす者ずしお芋なしおいた。
 ゞャンヌは倧いに萜胆したが、もずもず配眮されおいたゞル・ド・レ卿の埌衛郚隊に留たらざるを埗なかった。[1281]

 フランス軍党軍が、敵が逃げるのを恐れお前進した。

 猛暑の䞭、リヌグ玄20キロを駆け抜け、サン・シゞスモンを巊手に通り過ぎ、サン・ペラノィを越えたずころで、ザントラむナ隊長の偵察隊6080人は、それたで平坊だった地面が䞋り坂になり、道が「ラ・レトレヌノ」ず呌ばれる窪地に通じおいる地点に到着した。

 偵察隊は、実際に窪地の様子を芋るこずはできなかったが、窪地の向こうでは地面が緩やかに高くなっおいた。そしお、わずかリヌグ玄キロほど先に、クリマ・デュ・カンず呌ばれる暹朚に芆われた平原にある「リニュロヌルの鐘楌」がかすかに芋えた。

 圌らの芖界の先、リヌグ玄キロ圌方に、パテヌずいう小さな町があった。[1282]

 時刻は午埌時。
 ザントラむナずグゞェムが率いる偵察隊の階兵は、偶然にも鹿を狩るチャンスを埗た。远い立おられた牡鹿は茂みから躍り出お、ラ・レトレヌノの窪地ぞ飛び蟌んだ。

 するず突然、窪地の底から隒がしい声が聞こえおきた。
 それは、自分たちの手元に萜ちおきた獲物を取り合っお、倧声で蚀い争うむングランド兵たちの声だった。

 敵の居所を知ったフランス軍の偵察隊は立ち止たり、すぐに郚隊の䜕人かを掟遣しお、「ゎドンむングランド兵ぞの蔑称を奇襲した。戊いを始める奜機だ」ず軍の本隊に䌝えた。[1283]

16.3 パテヌの戊い奇襲

 さお、圓時のむングランド軍の状況は次の通りだった。

 圌らはゞャンノィルに向かっお敎然ず退华しおおり、軍の「前衛vanguard」は癜い旗印standardを掲げた階士が先導しおいた。[1284]
 次に、商人たちが制埡する倧砲ず食料を積んだ荷銬車が続き、その埌にゞョン・タルボット卿ずゞョン・ファストルフ卿が指揮する「本隊main body」が続いた。
 远っ手の攻撃にさらされる可胜性が高い「埌衛rearguard」は、むングランド本囜から来た兵士のみで構成されおいた。[1285]

⚠圓時の軍事甚語に぀いお補足。
🔞前衛vanguard本隊に先行しお進み、敵や障害物を察知しお察凊する郚隊。いわゆる先鋒せんぜう。先駆け。
🔞本隊main body䞻力軍。
🔞埌衛rearguard本隊の背埌で退华や防埡を担圓し、敵の远撃を遅らせる郚隊。いわゆる殿しんがり。

 埌衛郚隊は、本隊からいくらか離れおいた。埌衛の偵察兵は、フランス軍に気づかれるこずなく圌らを発芋し、サン・ペラノィ村ずパテヌの町の䞭間にいたゞョン・タルボットに報告した。

 この知らせを受けお、タルボットは停止を呜じ、荷銬車ず倧砲を持っおいる前衛にリニュロヌルの森の境界に陣を敷くよう呜じた。

 そこは、敵を迎え撃぀には絶奜の堎所だった。森に背にしおいるため、戊闘員は背埌からの攻撃を受ける心配がなく[1286]、前方は防壁代わりの荷銬車を䞊べおその埌ろで身を守るこずができる。

 本隊はそこたで進たず、リニュロヌルの森から少し離れたラ・レトレヌノの窪地で停止した。ここの道沿いは、茂みに囲たれおいた。
 ゞョン・タルボットは、遞りすぐりの匓兵500人ずずもにそこに陣取り、必ずその道を通るフランス軍を埅ち構えた。

 タルボットの蚈画は、遅れおいる埌衛郚隊が本隊に合流するたでこの道で足止めし、その埌は茂みに沿っお退华しお軍に合流する぀もりだった。

 匓兵たちはい぀ものように、先端を敵の銬の胞に向けた「尖った杭」を地面に打ち蟌んで準備しおいた。そのずき、ザントラむナの偵察兵に率いられたフランス軍が旋颚のように襲い掛かり、匓兵たちをなぎ倒し、こなごなに切り裂いた。[1287]

 ゞョン・ファストルフは、本隊を率いお前衛郚隊に合流しようずしおいた。
 フランス階兵がすぐ埌ろに迫っおいるのを感じ、圌は拍車をかけお党速力でリニュロヌルの森ぞ兵士たちを急がせた。

 癜い旗印を掲げる前衛郚隊の兵士たちは、ファストルフが党力で走っおくるのを芋お、敗北したのを悟った。

 圌らは恐れをなし、森の境界に敷いた陣を攟棄しお、クリマ・デュ・カンの茂みに駆け蟌み、倧混乱のたたパリ街道に出た。ゞョン・ファストルフは、軍の本隊ずずもに同じ方向に突き進んだ。

 戊闘はなかった。

 タルボット隊の匓兵たちの屍を螏み越えお、フランス軍はむングランド軍に襲いかかった。矊の矀れのように茫然自倱ずしたむングランド軍は、抵抗するこずなく敵の前に倒れた。

 こうしおフランス軍は、ゎドンむングランド人ぞの蔑称が自囜からフランスに連れおきお結局殺される運呜にあった庶民2000人を殺害した。

 ラ・むルが指揮するフランス軍の本隊がリニュロヌルの森に到着したずき、そこにはわずか800人の歩兵しか残っおおらず、圌らはすぐに打ち倒された。

 今回行軍しおいたフランス軍総勢䞇人から䞇人のうち、パテヌの戊い、いや虐殺に参加したのはわずか人だった。

 ゞョン・タルボットは拍車を぀ける暇もなく銬に飛び乗ったが、ラ・むル隊長ずザントラむナ隊長に捕らえられた。[1288]

 トヌマス・スケヌル、ハンガヌフォヌド、ファルコンブリッゞ、トヌマス・ゲラヌル、リチャヌド・スペンサヌ、フィッツ・りォルタヌなどが捕らえられ、身代金ず匕き換えに解攟された。捕虜は党郚で人から人にのがった。[1289]

 逃亡者を远っお、フランス軍の兵士200人足らずがゞャンノィルの門たで远撃した。最初に逃げ出した前衛郚隊を陀いお、むングランド軍は完党に壊滅した。

 フランス偎では、珟地にいたテルム卿が「戊死者は自分の郚隊の人だけだった」ず述べおいるが、囜王の顧問官兌䟍埓のペルスノァル・ド・ブヌランノィリ゚は「人だった」ず述べおいる。[1290]



 埌衛郚隊にいた乙女ゞャンヌ・ラ・ピュセルが珟堎に到着したずき[1291]、虐殺はただ終わっおいなかった。[1292]

 ゞャンヌは、捕虜を䜕人か匕き連れおいたフランス兵が、人の頭を殎り぀け、その捕虜が死んだように倒れるのを芋た。

 ゞャンヌは銬から䞋りお、そのむングランド人のために告解叞祭を手配した。
 そしお、圌の頭を支えながらできる限り慰めた。
 これがパテヌの戊いでゞャンヌが果たした圹割のすべおだった。[1293]
 それこそが「聖なる乙女」の圹目だった。

 その倜、フランス軍はパテヌの町で過ごした。
 捕らわれたゞョン・タルボットは、アラン゜ン公ずリッシュモン倧元垥の前に匕き出され、若い公爵からこう蚀われた。

「今朝、自分がどうなるかなど、想像もしおいなかったでしょう」

 タルボットは「それが戊争の定めです」ず答えた。[1294]

 息を切らしたゎドンむングランド人ぞの蔑称数人が、なんずかゞャンノィルにたどり着いた。[1295]
 しかし、出発時に金銭ず物資を預けおいた町の䜏民たちは、圌らの顔を芋るなり門を閉ざし、シャルル王ぞの忠誠を瀺した。

 ボヌス平野にある぀の小さな芁塞、モンピポヌずサン・シゞスモンに駐留しおいたむングランド軍の叞什官たちは、そこに火を攟っお逃走した。[1296]

16.4 パテヌの戊い乙女の名声

 勝利を収めたフランス軍は、パテヌからオルレアンぞ進軍した。
 䜏民たちは囜王の到着を埅ち望んでおり、入城に備えおタペストリヌを食り付けおいた。[1297]

 しかし囜王ず䟍埓ラ・トレモむナは、倧元垥による䜕らかの攻撃的な動きを恐れお——それも根拠のないこずではなかったが——いったんシュリヌ城に身を隠しおいた。[1298]

 そこから圌らは、月22日にシャトヌヌフに向けお出発した。
 その同じ日に、ゞャンヌはサン・ブノワ・シュル・ロワヌルで囜王ず合流した。
 囜王はい぀ものように優しく圌女を迎え、「あなたが耐え忍んでいる苊しみを考えるず、私は気の毒に思う」ず蚀い、䌑息を勧めた。

 王の蚀葉を聞いお、ゞャンヌは涙を流した。
 この涙は、囜王の䞁寧な物腰が瀺唆する、ゞャンヌに察する無関心ず䞍信感から出たものだず蚀われおいる。[1299]

 しかし、神に陶酔しお啓瀺を受ける者の涙に、人間の理性で理解できる理由を圓おはめお決め぀けるこずを慎たなければならない。ゞャンヌの目には、シャルル䞃䞖はもっずも神聖な王のような、蚀葉では蚀い衚せない茝きをたずっおいるように芋えおいた。
 ゞャンヌは王に、普通の人には芋えない倩䜿たちを芋せたのだ。王がゞャンヌを信じおいないなどず、䞀瞬たりずも思うはずがない。

「ご心配なく」

 ゞャンヌは自信を持っお蚀った。

「あなたは王囜のすべおを受け継ぎ、もうすぐ戎冠されるでしょう」[1300]

 確かに、シャルル䞃䞖は王囜を取り戻すために、階士たちを急いで動かそうずはしおいなかったようだ。

 しかし、圓時の囜王の評議䌚は、乙女ゞャンヌ・ラ・ピュセルを排陀しようずは党く考えおいなかった。
 むしろ、フランス人を勇気づけ、むングランド人を恐怖させ、そしお神、聖ミカ゚ル、聖カタリナがアルマニャック掟に味方しおいるこずを䞖に知らしめるために、ゞャンヌを巧みに利甚しようず決意しおいた。

 パテヌの勝利を善良な町々に知らせる際、王宀の評議員顧問官たちはリッシュモン倧元垥に぀いお䞀蚀も觊れず、オルレアンの私生児に぀いおも蚀及しなかった。[1301]

 圌らは、軍の指導者ずしお王家の血を匕く二人の王子、アラン゜ン公ずノァンドヌム䌯ずずもに《《乙女》》を挙げた。このようにしお圌らは乙女の名声を高めた。

 そしお実際、リッシュモン倧元垥が乙女を捕らえようずしたこずから、ゞャンヌは偉倧な隊長ず同等かそれ以䞊の䟡倀があったに違いない。

 この䌁おのために、倧元垥は郚䞋の䞀人であるアンドレ・ド・ボヌモンに、か぀おラ・トレモむナを誘拐するために雇った人物を任呜した。しかし、アンドレ・ド・ボヌモンは䟍埓長ラ・トレモむナの件で倱敗したように、乙女の件でも倱敗した。[1302]

 おそらくゞャンヌ自身は、この陰謀に぀いお䜕も知らなかったのだろう。
 圌女は囜王に、倧元垥を赊免するよう懇願したが、この願いはゞャンヌがいかに䜕も知らなかったか、その無知さを蚌明しおいる。

 ゞャンヌの懇願は聞き入れられなかったが王の呜什により、リッシュモン倧元垥はパルトネヌの領䞻の地䜍を取り戻すこずができた。[1303]

⚠リッシュモンずパルトネヌの領地に぀いお補足シャルル䞃䞖の兄が王倪子だった1415幎、圓時22歳のリッシュモンにパルトネヌ領有暩が䞎えられたが、同幎のアゞャンクヌルの戊いでリッシュモンはむングランドの捕虜ずなり、その埌もパルトネヌの前領䞻が居座っおいた。

⚠さらに補足リッシュモンは、シャルル䞃䞖ずの仲を取り持぀ようゞャンヌに頌んだが受け入れられなかったため、倱望しおパルトネヌに戻ったずいわれおいる。だが、王ず察面できなかったものの、この時点でパルトネヌ領有暩を安泰されたなら、倱望うんぬんは関係なく、単に領地委譲の件でパルトネヌに行ったず考えられる。たた、リッシュモンずラ・トレモむナは宮廷闘争を繰り広げおいるが、シャルル䞃䞖はリッシュモンず距離を眮いおいるものの完党に嫌っおいるわけではなさそう。

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