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Photo bynepa88

逢いたい菜【毎週ショートショートnote】

    深遠 たた

    「逢いたい菜を食べると、誰かに逢いたくなる」そんなキャッチコピーで売り出していた新商品。実際にそれを食べると誰かしらに逢いたくなると、世間では話題になっていた。わたしもひとつ挑戦してやろうと思った。なぜなら、私には逢いたいと思う人がいないからだ。家族ももう他界してしまっていていないし、親戚も何十年と連絡をとらず、友人もみんなこの世にいない。そんな私に逢いたくなる人などいるのだろうか。むしろ面白いと思った。私はそれを買ってきて、おひたしにして食べた。それは小松菜に似たような味でちょっと甘みがあり、なんだか懐かしい味でもあった。その懐かしさがなんなのかは、まったく思い出せないけれども、その味はなんだか郷愁を感じさせるものだった。しかし、結局誰かに逢いたいという気持ちにはならなかった。まあ、そんなものよねと思いながら、私は布団に入った。眠りにつくと、私は父と母の夢を見ていた。朝になって、目が覚めると、涙が出ていた。


    (410字)

    たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

    ※思慕り出しました。


    *この記事は、以下の企画に参加しております。


     
     
     
    小説を書き始めたいと考えた男性51歳。小説書き方本等で独学で勉強中。書きたいことは頭の中にいろいろあります。公募してみたいと思っているがまだまだ全然の人。

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