
ETFを組み合わせたら期待リターンとリスクはどう変わる? 自作のポートフォリオシミュレーター(Excel)を作りました
ETF研究所では、これまでJEPQ・SPYD・JEPI・HDV・VIG・QYLDなど、個別のETFを1本ずつ深掘りしてきました。仕組みや利回り、似た銘柄との違いが分かってくると、次に気になるのは「じゃあ、これを自分のポートフォリオに組み合わせたら、期待リターンとリスクはどう変わるんだろう?」という話だと思います。
実はこれ、単純な足し算では出せません。例えばSPYDとVIGを半分ずつ持ったとして、期待リターンは単純平均で近似できても、リスク(値動きの振れ幅)は2つの値動きの「相関」次第で変わってきます。値動きが似ていない銘柄同士を組み合わせるほど、同じ期待リターンでもリスクを抑えられる。これが分散投資の本質です。
海外にはPortfolio Visualizerという、この計算を無料でやってくれる有名なツールがあります。ただし英語オンリーで、日本の投資信託(eMAXIS Slimシリーズなど)には対応していません。日本語で、しかも日本の投信も含めて自分のポートフォリオを計算できるツールを探してみましたが、なかなか見当たりませんでした。
ないなら作ろう、ということで、エンジニアの本業を活かして自作しました。
どんな計算ができるツールか
自分が持っている(または検討している)ETF・投資信託を自由な比率で組み合わせて、以下を試算できるExcelツールです。
・ポートフォリオ全体の期待リターン(年率)
・ポートフォリオ全体のボラティリティ(年率標準偏差、値動きの振れ幅)
・想定される年間配当金
計算の裏側では、銘柄同士の相関係数を使った分散共分散計算をしていて、これはPortfolio Visualizerなど専門ツールと同じ考え方です。マクロ(VBA)を一切使わない数式ベースで組んであるので、ファイルは軽く、開いた瞬間にセキュリティ警告が出ることもありません。
日本の投資信託にも対応
VOOやQQQのような米国ETFだけでなく、eMAXIS Slim SP500やSBI・Vシリーズのような日本の投資信託も一覧から選べるようにしています。日本の投信は米国の金融データを直接使えないため、連動する指数に近い米国上場ETFを代理指標として使う設計にしました。
(出典・近似である旨は明記しています)
インデックス投資と高配当ETFを両方持っている、うちのような家庭でも、両方まとめて計算できます。
こんな人に使ってほしい
・複数のETF・投信を持っていて、自分のポートフォリオ全体のリスクを一度数字で見てみたい人
・「このETFを追加したら分散効果はあるのか」を、感覚ではなく計算で確かめたい人