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どう見てもビールなのに中身は水。その缶がSuper Bowlで一番ウケた


2025年のSuper Bowlで、ある水ブランドのCMが飲料カテゴリのエンゲージメント1位を取りました。

外科医、パイロット、警察官、スクールバスの運転手。「仕事中に絶対お酒を飲んじゃいけない人たち」が、次々と缶を開けて堂々と飲んでいます。BGMは90年代のビールCMみたいなロック。映像の雰囲気もまんまビールのCMです。


最後に一言。「Don't be scared. It's just water.(怖がらないで。ただの水ですよ。)」

これが面白いのは、この缶がどう見てもビールにしか見えないからです。

「Liquid Death」というブランドなんですが、トールボーイ型のアルミ缶に、ドクロのイラスト、ヘビメタっぽいロゴ。棚に並んでたら誰でもクラフトビールだと思います。そのデザインのまま手術室やコックピットで飲んでるから、「え、仕事中に酒飲んでない?」って一瞬ギョッとするんですよね。でも水。っていうオチです。

CMのタイトルも「Safe for Work(職場で安全)」。ビールに見えるけど水だから、仕事中に飲んでも大丈夫ですよ、と。

そもそもなんでこんなパッケージにしたのか。

創業者のMike Cessarioが2009年にWarped Tour(パンク/メタル系の音楽フェス)に行ったとき、ステージ上のミュージシャンたちがMonster Energyの缶に水を入れて飲んでいたそうです。スポンサーの手前Monsterの缶を持つけど、中身は水。つまり「かっこいい見た目の容器で水を飲みたい」というニーズがあった。

で、彼が思ったのは「健康的な飲み物に限ってパッケージがつまらない。ビールやエナドリだけがかっこいいデザインを独占してるのはおかしい」ということ。だったら水をビール缶みたいな見た目で売ればいい。名前も最高にバカバカしく「Liquid Death(液体の死)」にしたそうです。

このCMがうまいなと思うのは、商品の特徴がそのまま広告のネタになっているところです。

「ビールに見えるけど水」というパッケージの特徴を、「仕事中に飲んでも大丈夫」というシチュエーションに置き換えただけ。わざわざストーリーを作り込まなくても、缶を見せて飲ませるだけで笑いが起きる構造になっています。

制作も社内のクリエイティブチーム(LD Creative Team)と自社プロダクション部門「Death Machine」で、代理店を使っていません。Super Bowlの30秒枠は推定700万ドル以上ですが、CEOは「great value」だと言い切っていました。

「ビールに見えるけど水」っていう商品の特徴が、そのままCMのオチになってるのが面白いなと思いました。

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