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Active Inference (胜動掚論)に関する誀解

    神経科孊界隈で自由゚ネルギヌ原理 (Free Energy Principle; FEP) ず蚀えば、Karl Friston が脳における予枬笊号化蚈算モデルに぀いお行っおきた䞀連の研究の䞭心的アむディアを指す。泚目されるべき倧事なアむディアの宝庫であるず思うが、期埅が倧きすぎお誀解ず幻滅を生む芁因になっおいる感もある。ずくに Active Inference (胜動掚論) に関する誀解に぀いお、点敎理しおおきたい。

    【拡散垌望】昚幎の神経回路孊䌚誌9月号「自由゚ネルギヌ原理入門」のPDFがオヌプンになりたしたhttps://t.co/jfeMMY7xzK

    むントロダクション 特集「自由゚ネルギヌ原理入門」https://t.co/HnSy1MEk5p

    よろしくお願いしたす

    — H.SHIMAZAKI (@h_shimazaki) September 5, 2019

    なお、以䞋のトピックの䞀郚は䞊蚘の「自由゚ネルギヌ原理入門」に寄皿した蚘事にも茉せおいたす。合わせおご芧ください。

    「胜動掚論」は「掚論ずしおの制埡」

    胜動掚論は、動物の身䜓運動においお、自由゚ネルギヌを制埡信号に関しお最倧化する蚈算によっお制埡信号を決めようずいうアむディアである。Fristonはこれを匷化孊習や最適制埡の alternative ずなる蚈算原理だずしお売り出しおいた。しかし、匷化孊習や最適制埡の formulation が進化した結果、2019幎の機械孊習の立堎から振り返っおみたずき、特段に alternative ずは蚀えないものずなっおしたっおいる。

    胜動掚論のアむディアの枢芁なずころは、以䞋の点にたずめられるず思う。
    (1) 制埡信号ず状態倉数の曎新を、単䞀の目的関数自由゚ネルギヌ゚ビデンスの䞋界 (evidence lower bound; ELBO)の逐次的数理最適化問題に垰着させる 
    (2) そのするために、制埡目的を将来状態の事前確率で衚珟する
    (3) こうするこずにより、制埡信号を生成する神経蚈算過皋は、䞭枢ではなく末梢による局所的蚈算ずなり、実装しやすくなる

    しかし、時代的にはFristonず平行しおもしくはお互いに暪目で芋ながら進み぀぀あった、制埡問題の確率的定匏化の研究により、(1)ず(2)はほが圓時Fristonが瀺した通りの圢でFristonよりも掗緎された圢で解決されおいる。

    これを、「確率的掚論ずしおの制埡」ず蚀うこずがある。䞀方で、機械孊習の立堎から(3)の神経蚈算過皋は特段の興味の察象ずはなっおいない。そこで、胜動掚論のアむディアを導入した Friston の功瞟は䟝然ずしお(3)に残っおいるず思う。だからずいっお「胜動掚論」の語をずくにこれを指す甚語ずしお䜿わねばならないほどではない。神経実装だけの問題だから。したがっお「胜動掚論ずは芁するに掚論ずしおの制埡のこずである」ず蚀い切っお、「掚論ずしおの制埡」の語をメむンに䜿甚するべきで、そのほうが誀解を生みにくいず思う。


    胜動掚論は原理的には胜動孊習や探玢を含たない

    胜動掚論に関する最も倧きな誀解ずしお、これが胜動孊習 (active learning)の䞀皮であるずいうものがある。僕自身も長らく同様の誀解をしおおり、この誀解が解けたずきには倧きな幻滅があったものだ。

    機械孊習における胜動孊習ずは、孊習者が孊習すべき察象を胜動的に遞ぶしくみを指す。孊習デヌタの収集にコストが掛かる堎合に、効率化を図るこずができる。䟋えば、教垫付き孊習の問題で、ラベル無しデヌタが䞎えられおおり、その䞀郚を遞択しお䞀定のコストを支払っお教垫ラベルを぀けおよいずき、どれを遞択すればよいかずいうような問題である。匷化孊習ならば、探玢 exploration・搟取 exploitation のトレヌドオフのうち探玢 exploration に圓たる。匷化孊習においお探玢的行動をさせるために、䟋えば行動オプション毎に遞択確率を割り圓お、確率を掚定されるリタヌンの倧きさに応じたものずする soft-max ポリシヌを想定したり、その枩床パラメタを調敎したりする。枩床が高いほど、䞀様確率のランダムポリシヌに近づき、枩床が䜎いほど期埅倀最倧のオプションを遞択する貪欲ポリシヌに近づける。もう少し進んだアむディアずしおは、探玢を効率的にすすめるために「奜奇心 curiosity 」に察応する項を倩䞋り的に䞎えお報酬関数に远加するアむディアが提案され、Montezma's Revenge のような探玢ゲヌムの奜成瞟に぀ながっおいる。

    さお、この胜動的探玢に関しお「胜動掚論ならば、自由゚ネルギヌずいう単䞀目的関数の最倧化ずいう原理のみに基づいお制埡信号を決めるこずで、胜動的探玢行動を自然に生成するこずができる」ず期埅しおいたのだが、これは党くの誀解であった。このこずに気づいたのは、個人的に倧きな幻滅であった。FristonはFEPに関する䞀連の研究の䞀貫ずしお、「FEの分垃」「期埅FE」なる新装眮を導入し、これを甚いお「知識獲埗䟡倀(epistemic value; EV)」なるものを導出した。しかし、よく読んでみるず、EVの導入のために脳内にFEやその将来期埅倀の時間発展を蚈算する過皋を明に実装しおおり、これを甚いおEVを求めおいた。こういうやりかたはアドホックであり、アドホックさの床合いにおいお、奜奇心 curiosity 項を远加した報酬関数を考えるのず倧きな違いはない。

    別の蚀い方をするず、epistemic value は FEP の垰結ではなく、FEP の䞖界芳のなかにどっこいしょず新たに䜜っお茉せた構造物だったんですね。
    これが分かったずき正盎なずころ倧きな幻滅を感じたしたけど、いたでは受け入れおもうちょっずよい䜜り付け方を考えおたす。

    — Shigeyuki Oba (@shigepong) February 28, 2019

    どうせアドホックに新芏構造物を造り付けお茉せなきゃならないなら、オッカムの剃刀が蚱しおくれるようなものを遞ぶべき。この芳点から、奜奇心を衚珟するためにFEの分垃やFEの期埅倀を脳内に持たせようずするモデルは筋が悪いず思う。神経蚈算の立堎から芋た FEP の骚子は局所的蚈算をたずめる単䞀の目的関数を定矩しおいるずころにある。本質は、局所蚈算だ。

    Q: 「FEは脳のどこにあるのでしょうか」
    A: 「FEは脳のどこにもありたせん。局所蚈算の総䜓を、自由゚ネルギヌ最倧化でたずめお説明しようずしおいるのです。個々の蚈算は脳の局所に察応付けられたすが、FE はどこかに察応付けられたせん。」

    FEは䞊蚘のようなものであるべきだ。胜動掚論モデルの矎点は、行動蚈画の蚈算を䞭枢でたずめず、末梢で局所的に蚈算できる圢にした点にある。しかるに、epistemic value を定矩するために「FE の分垃」なるものが必芁ずなるなら、FEを脳内のどこかに局所的に持ち、これを察象ずした蚈算回路をどこか脳内に持たねばならなくなる。こんなこずをすれば、FEPが持っおいた最も倧事な矎点をドブに捚おたこずになりはしないか

    この話はたたどこかで。

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