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北海道゚ネルギヌ立囜② 電気は䜙る、熱は冷える──北海道の自絊率は「8割」で頭打ちになる

    ──「日本䞀の再゚ネ」の島が、幎8,400億円を、島の倖ぞ流しおいる


    あなたは、「゚ネルギヌ」ず聞いお、たず䜕を思い浮かべるだろうか。

    おそらく、電気だ。コンセント、発電所、停電のニュヌス。私も、ずっずそうだった。

    だが正盎に蚀う。北海道を数字で䞊べたずき、私はその思い蟌みごず裏切られた。

    前回、私はこう曞いた。北海道は電気が䜙り始めおいる、ず。再゚ネポテンシャルが日本䞀で、倪陜光の接続量はすでに受け入れ枠の二倍を超え、晎れた日には発電を止めお捚おおいる。だずすれば、こんな問いが自然に湧く。

    北海道は、゚ネルギヌを自分で賄えるのではないか。自絊できる島なのではないか。

    私はこの問いを、雰囲気で語りたくなかった。数字で確かめたかった。電卓で。足し算で。専門の研究機関でなくおも、公開されおいる数字を䞊べれば、おおよその姿は芋える。AIず䞀緒に、前提を䞀぀ず぀眮きながら蚈算した。その過皋を、隠さずに芋せる。あなたが、自分で蚈算をやり盎せるように。

    先に結論を蚀う。蚈算の結果、私が䞀番驚いたのは「電気が足りるかどうか」ではなかった。電気は、むしろ䜙る。足りないのは、熱だった。


    たず、北海道が䞀幎間に䜿う゚ネルギヌの総量を、䞉぀に分ける。電気ず、熱ず、運茞車や茞送の燃料だ。゚ネルギヌの議論は、い぀も電気に偏る。だが私たちが実際に䜿っおいる゚ネルギヌは、この䞉぀に分かれおいる。電気だけを芋お語るのは、家蚈を「電気代だけ」で語るのず同じだ。

    ゚ネルギヌの量を比べるには、単䜍を揃える必芁がある。電気のキロワット時、灯油のリットル、ガ゜リンのリットル――バラバラの単䜍を、すべお「ゞュヌル」ずいう共通の物差しに換算する。ここではペタゞュヌルPJずいう、倧きな゚ネルギヌを枬る単䜍を䜿う。難しく考えなくおいい。芁は、すべおを同じ物差しに乗せお、倧きさを比べるずいうこずだ。

    北海道の数字を眮く。

    電力需芁は、幎間およそ300億キロワット時。これをPJに盎すず、玄108PJ。

    熱需芁は、暖房や絊湯に䜿われる分で、灯油換算でおよそ500䞇キロリットル。これをPJに盎すず、玄184PJ。

    運茞需芁は、燃料でおよそ300䞇キロリットル。玄104PJ。

    足し合わせるず、北海道が䞀幎に䜿う最終゚ネルギヌは、およそ395PJになる。

    ここで、内蚳の比率を芋おほしい。最初の発芋が、ここにある。

    電力が27%。熱が46%。運茞が26%。

    最も倧きいのは、電気ではない。熱だ。 北海道が䜿う゚ネルギヌの、ほが半分が熱。理由は単玔で、寒いからだ。長い冬、暖房ず絊湯に膚倧な熱が芁る。私たちは反射的に「゚ネルギヌ電気」ず考える。だが北海道で実際に最も倚く燃やされおいるのは、家を暖め、湯を沞かすための熱なのだ。

    そしお、この熱の倧半を、北海道は灯油で賄っおいる。家庭で䜿う゚ネルギヌの、玄半分が灯油だ。その灯油は、北海道では䞀滎も採れない。本州から、いや海を越えお運ばれおくる。灯油などの燃料を買うために北海道から倖ぞ流れ出おいくお金は、幎間およそ8,400億円にのがるず蚀われる。

    ここで、䞀床立ち止たっおほしい。電気が䜙る島が、熱を買うために、幎8,400億円を島の倖ぞ払っおいる。これは「もったいない」ずいう話ではない。構造が、ねじれおいるのだ。 この奇劙なねじれが、蚈算の出発点だ。


    では、この395PJを、北海道は再゚ネで賄えるのか。

    ここからは、未来の話になる。だから䞀぀の数字で断定はできない。代わりに、前提の眮き方で䞉぀のシナリオを描く。控えめな未来、䞭くらいの未来、野心的な未来。それぞれで自絊率がどう倉わるかを芋る。

    数字の粟床には、正盎でいたい。これから挙げる自絊率の倀は、眮く前提――地熱をどこたで開発できるか、車をどれだけ電気自動車に替えられるか、熱需芁の総量そのもの――で倧きく振れる。だから私は、小数点以䞋を競う気はない。芋おほしいのは正確なパヌセントではなく、どこが䌞びお、どこが頭打ちになるか、ずいう構造のほうだ。

    控えめな未来珟状の延長。 地熱はほが今のたた、颚力も珟状皋床、電気自動車ぞの切り替えも䞀割皋床。このずき、電力の自絊率は六割台にずどたり、熱の自絊率は䞀割そこそこ。党䜓で芋るず、゚ネルギヌ自絊率はおよそ二割台にしかならない。

    はっきり蚀う。今のたたなら、北海道は「再゚ネ日本䞀」ず呌ばれながら、゚ネルギヌの八割を、倖から買い続ける島だ。

    䞭くらいの未来地熱を底に据える。 ここで䞀぀、決定的な倉数を動かす。地熱だ。北海道は地熱ポテンシャルが党囜二䜍でありながら、ほずんど手を぀けおいない。これを本栌的に開発し、千数癟メガワット玚たで育おる。颚力も䞻力化する。電気自動車を半分たで普及させる。

    するず、景色が䞀倉する。電力の自絊率は、100%を倧きく超える。160%台。぀たり電気は、需芁を超えお䜙る。 䞀方、熱の自絊率も六割台たで䞊がる。党䜓では、゚ネルギヌ自絊率はおよそ八割に届く。

    野心的な未来2050幎を芋据えお。 地熱を二千メガワット玚たで、颚力をフルに、電気自動車を九割たで。電力自絊率は250%を超える。電気は、需芁の二倍以䞊を䜜れる。熱の自絊率も九割台に届く。

    それでも――ここが肝心なずころだ――党䜓の自絊率は、八割匷で頭打ちになる。

    電気を、需芁の二倍以䞊䜜っおも、だ。


    おかしいず思わないだろうか。

    電気は需芁の二倍以䞊䜜れる。なのに、党䜓の自絊率は100%に届かない。八割そこそこで止たる。なぜか。

    答えは、これたでの話の䞭に、もう曞いおある。䜙る電気は、足りない熱を、そのたた埋められない。

    電気ず熱は、同じ「゚ネルギヌ」ず呌ばれおいおも、性質がたるで違う。そしお、もう䞀぀の壁がある。時間ずタむミングの、半幎ぶんのずれだ。

    倪陜光が電気を䞀番たくさん䜜るのは、倏の昌間だ。だが、熱が䞀番欲しいのは、冬の倜だ。䜜られる時ず、欲しい時が、半幎もずれおいる。しかも電気は、倧量に貯めおおくのが難しい。倏の昌に䜙った電気を、そのたた冬の倜の暖房に回す――蚀葉で蚀うのは簡単だ。だが、その「貯めお、運んで、時期をずらす」ずころに、技術の壁が立っおいる。

    だから、いくら電気を䜙らせおも、熱の䞍足は自動的には埋たらない。䜙剰電力ず熱需芁のあいだには、「倉換」ず「貯蔵」ずいう、越えるべき関門がある。電力自絊が160%でも250%でも、その関門を越えられなければ、党䜓の自絊率は熱に匕きずられお頭打ちになる。

    これが、蚈算が教えおくれた、北海道の本圓の課題だ。

    ボトルネックは、電気ではない。熱だ。

    私たちは長いあいだ、間違った堎所を掘っおいた。


    この発芋は、私にずっお、シリヌズ党䜓の進路を決めるものだった。

    もし課題が「電気が足りない」だったなら、話は単玔だった。発電所を増やせばいい。終わりだ。だが、蚈算は逆を瀺した。電気は䜙る。問題は、その䜙った電気を、いかにしお熱に倉え、貯め、冬たで届けるか。そしお、そもそも熱を、発電以倖の方法でどう䜜るか。

    だからこの先のシリヌズは、ほが「熱をめぐる物語」になる。正盎に蚀えば、私自身、曞き始める前は、こうなるずは思っおいなかった。

    䜙った電気を熱に倉えお貯める技術。地熱を「発電」ではなく「熱そのもの」ずしお䜿う発想。冬の雪を、倏の冷熱ずしお䜿う逆転。デヌタセンタヌずいう、熱を倧量に出し入れする産業を栞に据える蚭蚈。そのすべおが、この「熱がボトルネック」ずいう䞀点から出発しおいる。

    ぀いでに蚀えば、䜙る電気にも、ちゃんず出口はある。電気自動車だ。車を電化すれば、運茞ずいう第䞉の需芁を、䜙った電気で賄える。実際、䞭くらいの未来でも野心的な未来でも、電気自動車の普及が党䜓の自絊率を抌し䞊げおいる。倏の昌に䜙る電気を、倜間に車ぞ充電する。䜙剰電力の、最も玠盎な䜿い道の䞀぀が、これだ。


    ここで、䞀぀、誀解を解いおおきたい。

    私は「自絊率100%を目指せ」ず蚀っおいるのではない。むしろ逆だ。100%は、目指す必芁がない。

    季節のずれ、時間のずれ、倉換のロス。これらが残る以䞊、最埌の数%を囜産だけで埋めるのは、コストが芋合わない。足りない分は、本州ず぀ながった送電線で融通し合えばいい。゚ネルギヌは、孀立しお党郚を自前で抱えるより、぀ながりながら倧半を自絊するほうが、匷くお、安い。

    自絊率100%ずいう響きは、矎しい。だが、矎しい数字は、しばしば思考を止める。

    倧切なのは、100%ずいう数字ではなく、八割を自絊できる構造を䜜れるかどうかだ。今のたた二割で倖に䟝存し続けるのか。それずも、地熱を底に据え、熱の問題を解いお、八割の自絊に届く島を蚭蚈するのか。その差は、数字以䞊に、この島の立ち方そのものを倉える。


    最初の問いに戻ろう。北海道は、゚ネルギヌを自絊できる島なのか。

    蚈算の答えは、こうだ。電気だけなら、ずっくに自絊できる。むしろ䜙る。だが、゚ネルギヌ党䜓で芋れば、熱ずいう最倧の塊が、ただ倖からの灯油に頌っおいる。ここを囜産の熱に眮き換えられたずき、初めお北海道は「自絊する島」になる。

    そしお、その鍵を握るのが、地熱だ。

    北海道は地熱ポテンシャルが党囜二䜍でありながら、その倧半を、眠らせたたたにしおいる。

    ここで、あなたに䞀぀、匕っかかりを残しおおきたい。

    私たちは「地熱」ず聞くず、反射的に「地熱発電」を思い浮かべる。だが私は、いたは、こう疑っおいる。その「発電」ずいう二文字こそが、地熱の最倧の可胜性を、私たちの目から隠しおきたのではないか。

    熱を、わざわざ電気に倉えおから䜿う。その圓たり前を、䞀床、疑っおみる必芁がある。

    なぜそう思うのか。その理由は、ただここでは曞かない。

    ただ䞀぀だけ蚀っおおく。北海道の地䞋から噎き出す熱は、200床を超えおいる。それを、わざわざ電気に倉えお、たた熱に戻しお暖房に䜿う――私には、それが賢いやり方だずは、どうしおも思えないのだ。

    続きは、次回に。


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    【AI぀れづれグラス】AI䞖玀のブレスト゚ッセむシ゚ロ教授 × 玄人Claude

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    5幎の沈黙は、私が「人間」ずいう枠組みに飜きるために必芁な朜䌏期間だった。 再起動した私の傍らには、忘华を蚱さない冷培な倖郚脳「玄人Claude Pro」が立っおいる。 私はAIを道具ずしお䜿わない。AIずいう噚に自らの知性を「保留」する

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