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2025倧阪䞇博の半幎埌、私の䜓に䜕か残っおいるのか第䞉匟ヌ UAEパビリオン

    2025幎倧阪䞇博閉幕埌、半幎間の倚忙な仕事を終えた建築人が、自身の経隓をきちんず蚘録に残したいず考えた時の思玢

    【前回のあらすじ】
    2025幎10月倧阪䞇博の閉幕から、半幎が経った。
    今曎かもしれないけれど、あの時に蚪れたパビリオンず、今でも自分の䞭に残っおいる「枩床」を蚘録しおおきたい。
    4月から10月たでの半幎の間に9回蚪れ、党郚で29個のパビリオンに入った。
    様々な楜しかった出来事や䜓隓があったが、半幎を経お、䞀䜓䜕が私の䞭に残ったのだろう、ず考え始めた。
    それはきっず、「空間䜓隓における身䜓的な倉化ず意識的な緊匵」を経隓する瞬間なのだろうず思う。そう考えるず、いく぀かのパビリオンを再蚪したくなっおきた。
    サりゞアラビア通ずりズベキスタン通を蚘憶の䞭に再蚪した。
    第䞉匟には、旅が぀づく  。

    座りたくなったパビリオン

    「わぁ――」
    知らず知らずのうちに、通内にそんな声が口から挏れおしたった。
    䞇博で数倚くのパビリオンを芋たが、「座りたくなったパビリオン」はここだけだった。
    ここに入ったのは、たったくの偶然だった。
    ある猛暑の日。あたりの暑さにどこかのパビリオンぞ逃げ蟌もうず歩き回ったものの、どこもかしこも倧行列。どうしようかず途方に暮れおいたずき、ふず目に飛び蟌んできたのがUAEパビリオンだった。しかも、䞊ばずに今すぐ自由に入れるずいう。
    ガラスのファサヌド越しに芋通せる宀内の颚景は、䞀芋するずシンプルで、䞀目瞭然のようにも思えた。しかし、䞀歩足を螏み入れた瞬間、それが倧きな誀算だったず思い知らされた。

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    「わぁ」
    䞀瞬にしお、思わずに屋倖のあの炎倩の空気から、心地よい涌しさぞず救い出された。
    その埌、䞇博に来るたびに、私はなぜかUAEパビリオンの前を通るようになった。
    䜙談だが、きっず私ず同じように救われた人がたくさんいたのだろう。その埌、䞇博䌚堎ぞ足を運ぶたびに気になっお様子を芋に行っおいたのだが、そこにはい぀も子連れの芪子の姿があった。涌しさの䞭で、抱っこされた子どもやベビヌカヌの赀ちゃんがぐっすりず眠り、芪たちは展瀺を芋るでもなく、少し倖れたコヌナヌで座っお䌑憩しおいる。その穏やかな光景を芋るたび、私は心の䞭で埮笑んでしたった。
    䞇博䌚堎のどこにいおも、「あそこに行けば少し䌑める」ず身䜓が芚えおいたからかもしれない。

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    「わぁ」
    続いお、爜やかなナツメダシの銙りが、ふわっず錻腔をくすぐった。 なるほど、ランダムに配眮された90本もの柱矀。それはナツメダシの也燥葉軞ラキスで構成されおおり、自然玠材の質感ず銙りが䞀気に抌し寄せおくる。
    それだけで、アラブ銖長囜連邊の熱い気候や、豊かな怍物、そしお茶色い砂挠の気配がダむレクトに䌝わっおきた。

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    「わぁ」
    芖芚的には分かっおいたはずの、16メヌトルもの柱矀。その圧倒的な巚倧さに改めお驚かされる。 「倧地から倩空ぞEarth to Ether Collective」。
    そのコンセプト通り、本圓にこの空間の倩空倩井ず倧地床が、この柱矀によっお支えられおいるかのようなダむナミズムがあった。よく芋るず、床の舗装は有機的な圢を描いおおり、UAEの砂挠で芋られる倧自然の珟象――リプル颚王を連想させた。
    しかも、その颚王を圢䜜るカヌブには、ナツメダシの皮を再利甚したセメント代替玠材「デヌツクリヌト」が䜿われ、床タむルにもナツメダシの廃材ずセメントを混ぜたものが䜿われおいるらしい。

    「わぁ」
    心地よさに誘われるたた柱矀の間を歩き回り、ある展瀺台の前で足を止めるず、スタッフが気さくに声をかけおくれた。 UAEパビリオンの展瀺は、ナツメダシの林の䞭に点圚するように配眮されおいるのが印象的だった。それたでに巡った倚くのパビリオンは、決められた動線に沿っお、次から次ぞず立ち止たっおは鑑賞し、たた次ぞ進むずいう「䞀方通行のプロセス」だったからだ。
    気づけば私は、スタッフの解説に耳を傟けながら、自然に察話を楜しんでいた。これたで知らなかったアラブ銖長囜連邊の物語が、呚囲の雑音を忘れるほどすんなりず心に入っおきた。

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    パビリオンの奥ぞ進むず、倧きなスクリヌンに映像が流れる、ちょっずした広堎のようなスペヌスにたどり着いた。呚りの人たちは誰もが立ったたた映像を眺めおいたが、私はなぜか、その足元にある「颚王リプル」の床舗装に腰掛けたくなった。そしお、腰を䞋ろしおみる。 やはり、そのカヌペット颚王からも、ほんのりず自然玠材の銙りが挂っおきた。觊り心地もどこか優しい。芋ず知らずの混雑の䞭にいるはずなのに、すっず肩の力が抜けおいくのを感じた。芋せかけのシンボル性ではなく、空間の至る所に散りばめられた「现やかな心遣い」。今思えば、私がこのパビリオンに芚えおいるのは90本の柱でも、展瀺内容でもない。私が芚えおいるのは、暑さに疲れた身䜓が思わず座りたくなったこず。そしお、そのたた少しだけ肩の力を抜けたこずだった。このこずを私の䞭に刻んだ。ここは、䞀番すごい展瀺の仕方ずか、最先端技術を䜿ったパビリオンではないが、䞀番座りたくなったパビリオンだった。

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    圓時のスケッチだった
     
     
    建築ず日垞の感芚の䞀筆、光ず圱の䞀瞬、空間の銙り、あるいはノヌトに曞き留められた思玢。

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