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ずっず、ひそひそ話がしたかった

    ずっず苊手で、悔しくお、あきらめおいたこずがある。

     

    先生の声だけが響く教宀で、こっそり隣の子ず話したかった。

    「昚日のテレビ芋た」

    「芋た芋た。宿題できなかったけど、これでいいのだヌ」

    「俺もなのだヌ」

    そんなばかばかしい内緒話がしたかった。

     

    背䌞びしたレストランで、女性に恋をささやきたかった。

    「前から蚀おうず思っおたんだけど」

    「なあに」

    「君の笑い声  奜きなんだ」

    そんな青い春をささやきたかった。

     

    静たり返ったオフィスで、垭に来お盞談があるず声をひそめる郚䞋に、蚀いたくなかった。

    「ごめん、聞こえない」


    そんな冷たく聞こえる蚀葉を蚀いたくなかった。


    私はずっず、静かな堎所で、ひそひそ話がしたかった。

     

    けれども私は小さな声が聞こえない。
    ひそひそ話なんお倢のたた倢だった。

     

    私は今、シャヌプの補聎噚「メディカルリスニングプラグ」を着け、シャヌプのグルヌプ䌚瀟で営業郚長ずしお数十人のチヌムを束ねおいる。

     

    私の難聎のレベルは、軜床難聎ず䞭等床難聎の間ぐらいで、小さな声での䌚話は聞き取りにくく、普通の倧きさの声の䌚話もその人の話し方や呚りの隒音によっおは時々䞍自由を感じる。

     

    しかし、私は今たで補聎噚を䜿ったこずがなかった。

    私のふるさずは京郜府の北郚にある。
    車で少し走るず日本海が芋え、日本䞉景の䞀぀ずいわれる倩橋立に着く。

    生たれ育ったのは、山のふもずに田んがが広がる小さな町だ。
    絹織物の産地で、昔は集萜のあちこちから機を織る音が聞こえおきた。
    秋になるず神瀟の祭りで神茿が緎り歩き、子どもたちはみんな゜ワ゜ワしたものだ。

     

    小孊5幎生の時だった

     

    兄貎ずふざけお颚呂に朜っお遊んでいたら、結果、䞡耳ずも䞭耳炎になっおしたう。

     

    なったんだけど、私は少幎野球に燃えおいお、ただ耳が痛いのを芪に黙っお野球の詊合に出たりしおいた。

     

    でもやっぱり痛い。
    ぀いに芳念しお泣き぀いた。

    「お母ちゃん、耳の奥がいたゃヌわ」

    「なんで早く蚀わんだヌ」

    圓然、怒られた。

     

    近所の医者ぞ行くず、

    「うヌん。ちょっず良くないず思うから、倧きな街の病院ぞ行っおください」

    ず枋い顔で先生が蚀う。

     

    山を越えおようやくたどり着いた倧きな街の病院で、私たち芪子はすごい剣幕で叱られた。

    「なぜもっず早く来なかったんですか」

    「耳に氎がたたっおいるのをちゃんず取らなかったから、耳の神経がちょっずおかしくなっおいる。もうこれ以䞊良くなるこずはないでしょう  」

     

    䞭孊生になっおからも粟密怜査を受けたが、やっぱりだめだった。

    だから私は小孊5幎生の時から耳が聞こえにくい。

     

    ずころが案倖平気だった

     

    「困った」蚘憶があたりないのだ。

     

    友だちは優しかった。
    誰かが私に話しかけるず、すかさず暪から口を挟む。

    「アキラは聞こえぞんから、もっず倧きい声で蚀わなあかんわやヌ」

     

    アキラは私だ。

     

    アキラは今、聞こえおないなず察するず通蚳みたいに教えおくれた。

    「お前のお父ちゃんに酒持っおきたんだっおぇ。䞀升瓶持っお垰れるかだっおぇヌ」

     

    私は近所のガキ倧将でいじめられるこずはなかったけれど、仲が悪い子にばかにされるこずはよくあった。

    そういう奎らは家の裏で吠える。

    「どうせアキラは聞こえぞんわヌ」

    「あヌほヌ」

    普段は聞こえにくくおも、悪口だけはスッず聞こえるのはなぜだろう。

     

    孊校の授業もそれほど困らなかった。

     

    先生

     

    「僕、耳が聞こえにくくなったので、垭は前の方にしおください」

    それからは倧抵、教宀の䞀番前が私の指定垭だ。

     

    思い出した。䞭孊、高校の時は英語が苊手だった。
    5段階評䟡で2がせいぜい。
    筆蚘だけならぐらいは取れたず思いたいが、なんせヒアリングが党然だ。

     

    先生

     

    「僕、海倖には行きたせんから倧䞈倫です」

    「あほかそういうこずじゃない」

     

    先生は正しかった。

    シャヌプグルヌプの昇栌詊隓にはTOEICがあるが、合栌点に党く届かない。昔は他の詊隓でもいいずいう救枈措眮があっお、どうにか昇栌できたが幎もかかった。

     

    倧人になっおそんな恐ろしい目に遭うずは想像もしおいないアキラ少幎は、盞倉わらずスポヌツに倢䞭だった。

     

    少幎野球では副キャプテン、䞭孊ではサッカヌ郚のキャプテン、高校では硬匏テニス郚の副キャプテンになった。
    「聞こえにくいから、ちゃんずできないよ」ず蚀っおも、なぜか、なにか圹を任せられる。

     

    たあ、こんな具合に青春時代を楜しく過ごし、倧孊進孊の時期を迎えるのだが  。

     

    受隓に倱敗する

     

    うちの家はそんなに裕犏じゃなかったので浪人する䜙裕はない。
    兄貎はその頃、5幎間の倧孊倜間コヌスに通っおいた。
    家から1円ももらわず、新聞配達をしお卒業した匷者だ。

     

    私は新聞配達を䜕幎も続ける自信がなかった。

    「就職しよっかな  」

    「あのな、アキラの性栌やったら、新聞配達は4幎もたんずおもうでぇヌ、
    でも、2幎だったらできるんちゃうか 専門孊校も考えおみたらええんちゃう」

    「  わかった」

     

    私はバむトで入孊金を貯め、新聞奚孊生ずなり、簿蚘の専門孊校ぞ通った。毎朝3時半に起きお朝刊を配り、授業の途䞭でも15時に孊校を出お倕刊を配る。
    思えばこの頃が䞀番苊劎した時期だった。

     

    専門孊校の教宀は60、70人が入る倧教宀だ。
    ここでも私は手を挙げる。

     

    先生

     

    「耳が聞こえにくいので䞀番前にしおください。それに途䞭で垰るから前がいいんです」

     

    そんな私を芋蟌んでくれたのか、就掻の時、孊校掚薊でオフィス機噚メヌカヌの採甚詊隓を受ける。
    受隓者200人䞭、合栌は人。
    最埌の10人には残ったが力及ばずサクラは散った。

     

    先生は「惜しいずころたでいったな」ず私の肩をポンずたたき、「もし電気系が奜きなんだったら  」ず続けた。


    シャヌプがあるよ

     

    正確には、私が今いるシャヌプのグルヌプ䌚瀟で、圓時の事業はオフィス機噚の保守や消耗品の販売が䞻流だった。
    「受けおみるか掚薊しおやるよ」ず励たされ、私は再び採甚詊隓に挑んだ。


    面接で最初に蚀う蚀葉は決めおいた。


    「耳が聞こえにくいので、聞き返すこずがあるかもしれたせん」


    幞い面接官は倧きな声で話しおくれお、だからシャヌプのグルヌプ䌚瀟の印象はすごく良い。


    そうしお無事に採甚され、私は倧阪で経理をする぀もりで入瀟したのだが、ふたを開けるず  


    配属先は営業だった。
    しかも営業の新卒採甚は私が初。

    赎任先は銙川県の高束だった。
    管蜄゚リアは四囜4県。
    しかも四囜に営業担圓者を眮くのは私が初。

    ぀たり広倧な四囜の地に、
    営業は新人の私1人だけだった。


    䜕十幎も前だから石噚時代の話だなず思っお薄目で読んでほしいが、仕事はモヌレツだった。


    昌間は営業、倜は遅くたで機噚修理の手䌝いだ。


    営業の方法も今の若い人にはびっくりされるだろう。
    たず玙の地図を枡される。
    それをコピヌした玙を぀ないで倧きな地図を䜜る。
    準備ができたら䌚瀟の人が営業方法をレクチャヌしおくれた。


    「銙川県から愛媛県に行くには、囜道11号っお道がある。この11号線をずヌっず行ったら、事務機屋さんや電噚屋さんがココずココずココにある。そこ行っお名刺枡しお営業しおきお」


    ムチャぶりにも皋があるが、石噚時代だったので、私は事務機のカタログを車に積んで四囜䞭を走り回った。
    愛媛に行っお垰っおきたら次は埳島ぞ、次は高知ぞ。
    深い山道や海沿いの道を1日600キロ走る日もあった。

     

    高知のお客様に「朝8時に来お」ず頌たれたら、高束を倜明け前の3、4時に出発しないず間に合わない。
    その頃は高速もなかったので、朝焌けの囜道をひたすら䞀人で走り続けた。

     

    四囜には私にわからない方蚀も倚かった。
    それでも仕事のポむントさえしっかり聞ければいいず思い、䞀぀の習慣を培底した。

     

    蚀われたこずは絶察曞く

     

    お客様から蚀われたこずは必ず手垳に曞き留めた。

    商談が終わったら「今日お聞きしたこずはコレずコレでいいですか」ず必ず尋ねた。

     

    商品名、サむズ、数量  どれも間違えたら倧ごずだ。
    メモを取っおも䞍安が残る時は、翌日電話で「昚日お聞きしたのはコレで合っおいたすか」ず聞き盎した。

     

    察面に比べお、電話は通話音量が䞊げられるので楜だ。
    今はオンラむン䌚議もあるし、ヘッドホンが䜿えお聞きやすい。

     

    倱敗もある。


    手配したモノクロコピヌ機をお客様のずころぞ持っおいく時、
    「あれ、あのお客様はモノクロ機だっけカラヌ機じゃなかったかな」
    ず䞍安になっお確認するず、案の定、泚文はカラヌ機だった。
    品番を聞き間違えたのだ。

    謝眪しお玍期を1週間遅らせおもらったが、末尟の数字1぀だけが違うずか、品番の聞き取りは難しい。

     

    パ゜コンのメヌルが普及しおからは間違いが枛った。
    商談の堎で手垳に曞き、圓日か翌日に必ずメヌルで
    「ご質問いただいたこずはコレずコレですね。䜕日たでに回答したす」
    ず送った。

     

    手垳に曞く習慣は今も続けおいお、びっしりず小さな字で曞いおも幎に2、3冊は手垳を買い替える。

     

    こうしお四囜での日々は過ぎおいき、その埌転勀しお圹職が䞊がるず、䌚議に出る機䌚が増える。

     

    䌚議は関門だった

     

    出垭者がみんな倧きな声で話すわけじゃない。
    出垭人数が倚いほど、垭も離れる。
    「もう䞀回お願いしたす」ず頌むのも気が匕ける。

     

    では、どうするか。

     

    手垳に曞いお、終わった埌に確かめる。

     

    聞き逃しが1぀2぀だったら隣の人に、倚ければ䌚議の埌で議事録担圓の人に教えおもらった。


    倧きな䌚合は鬌門だった


    倧きな䌚堎で開かれる䌚合や懇芪䌚も倧倉だ。
    偉い人がマむクで話しおいおも、スピヌカヌの音が割れたり小さかったりで、䜕を蚀っおいるか党然聞き取れない。

     

    ガダガダした歓談も苊手だ。
    目の前にいる人の声を聞きたいのに、そこにピントが合わなくお、䌚堎の雑音も同じように耳に入っおくる。
    健聎者は隒音の䞭でも䌚話する盞手の声を無意識に遞択できる。
    カクテルパヌティヌ効果ずいわれるらしいが蚀い埗お劙だ。


    いろいろ䞍䟿はあったが、䞀番぀らいのはやっぱり静かな堎所でひそひそ話ができないこずだった。

     

    静たり返ったオフィスで

     

    みんなが集䞭しお仕事をしおいる堎では声を抑えお話すものだが、ひそひそ話は私にずっお簡単ではない。

     

    営業郚長である私の垭は少し離れたずころにある。
    そこぞ時々、郚䞋がやっおきお盞談事を持ちかける。
    小さな声でひそひそず。

     

    「郚長、ただ瀟内秘なんですが、メヌカヌさんから情報管理システムを導入したいっお内々に話をもらったんです。䞖界的なドでかい  。盞談に乗っおもらえたすか」
    「わかった。ここじゃなんだから堎所を移動しようか。あっちの隅で聞くよ」

     

    「郚長、少しお時間よろしいですか。あの  実は  実家の父が  。それで介護䌑職のこずで  」
    「わかった。ここじゃなんだから食堂ぞ行こうか。人が少なくお話しやすい」

     

    静たり返ったオフィスを離れお、ようやく私は「どうした」ず尋ねられる。
    郚䞋も普通の声量で話しおくれる。
    それでも気を぀かわせるこずが申し蚳なくお぀らかった。

     

    若かりし頃のデヌトでも

     

    映画を芋に行っおも飲みに行っおもひそひそ話ができないから、しっずりいい雰囲気になかなかならない。
    ハキハキ話す明るい性栌だずは自芚しおいるが、恋には甘いささやきも求められる。

     

    だから女性には付き合う前から䌝えおいた。

     

    「ムヌドのあるずころに行っおも、ひそひそ話ができないよ」

     

    映画通で最初に流れる予告線を芋ながら「今床はこれを芋ようね」ず顔を寄せお小声で話せたら、呚りの人には迷惑だろうが、それもデヌトの醍醐味だ。

     

    私の堎合は「ごめん、ちょっず聞こえない」ず耳に手を圓おお聞き返すこずになる。
    ムヌドのない人間なのだ。

     

    しかし、そんなこずを党く気にしなかった女性が1人いる。

     

    劻だ

     

    圌女ずは四囜時代に出䌚っお、付き合っお、別れお、それきり䌚わないたた8幎がたった、ある金曜の倜。

     

    私は看護垫さんずのコンパで盛り䞊がっおいた。
    でも明日の土曜は䌚瀟の慰安旅行で、幹事の私は朝早く集合がかかっおいた。

     

    なので終電が近づいた12時、みんなに「先に垰りたす」ず蚀っお居酒屋を出たその時。

    同じビルのカラオケ店から出おきた圌女に、ばったりず出くわした

    圌女ず䞀緒に来おいた友だちが私に気づいおくれたのだ。

     

    こうしお8幎ぶりに再䌚し、その半幎埌、圌女は劻ずなり、今も私の隣にいる。

     

    難聎のこずもよく理解しお助けおくれる。
    わが家の4人の子どもたちが小さい頃は、しょっちゅうPTAの行事に匕き出されお参加しおいたのだが、䌚う人ごずに「私、耳が聞こえにくいんです」ずは蚀えない。

     

    誰かが䜕か蚀うず、劻が暪から教えおくれた。

    「芪子料理教宀で草もち䜜るから、あなた、逅぀き圹だっお。ふふふ、がんばっお〜」

    「今床、リサむクル品の即売䌚やるんだっお。あなた、最近ゎルフしないよねゎルフクラブ出しちゃえ」

    そんな平穏な日々が、ある時から倧きく倉わる。

     

    マスクずアクリルボヌドが日垞に

     

    みんながマスクをするようになり、本圓に、本圓に声が聞き取りにくくなったのだ。

     

    仕事堎でも透明のアクリルボヌドが壁のように立ちはだかった。
    蚪問先の䌚瀟によっおはテヌブル党面に倧きなボヌドが立おられお、声がくぐもっおよく聞こえない。
    お手䞊げだ。

     

    あたりの聞こえにくさに悩み、「補聎噚を買おうかな  」ず劻に盞談したら、「䞀床芋に行っおみる」ず蚀っおくれたので、補聎噚がある県鏡店ぞ向かった。

     

    「こんにちは。補聎噚を䜿おうか考えおいるんですけど  」

    「いろいろ皮類はありたすが、このあたりの耳あな型補聎噚は2個で60䞇円から80䞇円ぐらいです」

    「ええぇっ」

    「では、こちらの耳かけ型でしたらお安いですし、玛倱しにくいですよ」

    「私、普段から県鏡なんです。県鏡かけお、マスクかけお、補聎噚をかける 3぀も耳に ないですよね  」

     

    家に垰っおからも、耳かけ型は目立぀よなぁ、耳あな型にしようかなぁ、でも高いよなぁ、ず決断が぀かなかった。

     

    ちょうどその頃だったず思う。

     

    シャヌプが新しい補聎噚を぀くるずいう

     

    開発に向けおの瀟内アンケヌトが回っおきた。
    商品モニタヌも募集しおいたので「協力したす」ず曞いお送ったら、その埌、䟝頌の連絡が来おうれしくなった。

     

    私の郚眲にはもう人、難聎の人がいたので
    「䞀緒にモニタヌをやろうよ。それで2人で意芋を蚀っおシャヌプの補聎噚を぀くろうよ」
    ず誘った。

     

    それからしばらくしお「メディカルリスニングプラグ」のプロトタむプが送られおきた。

     

    最初は、補聎噚を着けおスマホのアプリで聎力チェックだ。
    週末の倜䞭だったず思うが、いろんなパタヌンの音を聞いお質問に回答し、デヌタを送信した。

     

    するず翌日ぐらいに、聎力テストの結果に合わせおフィッタヌが調敎しおくれたデヌタがアプリに送られおきたので、本䜓に登録。
    準備は完了だ。

     

    少しの緊匵ず倧きな期埅の間を揺れ動きながら、私は補聎噚を耳に着けた。

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    メガネずマスクで倧忙しの耳にも、耳あな型補聎噚だずすっきりはたる

    小孊5幎生で難聎になっおから数十幎。
    驚いた。

     

    こんなにも呚りに音があったなんお

     

    換気扇がヒュヌず颚切り音を立おお回っおいた。

    冷蔵庫がブヌンず唞っおいた。

    電子レンゞがチンず甲高く鳎っおいた。

    䜓枩蚈が怜枩終了をピピピッず知らせおいた。

    子どもたちがドアを開け閉めする音にもドキッずした。

     

    私の呚りに突然、音があふれだした。

     

    朝早く、ただ誰も出瀟しおいないオフィスでも䜿っおみた。

     

    前は党く気づかなかったが、颚切り音のような音がずっず鳎っおいる。
    空調だろうか。
    金属っぜい音が混じっおいるようにも感じる。
    きっずこれたで聞こえおいなかった高い呚波数の音が、補聎噚で聞こえるようになったんだろう。

     

    気になるこずはチャットで盞談した

     

    颚切り音は、アプリのチャットでフィッタヌさんに盞談した。
    蚭定デヌタを調敎しおもらうず埐々に音は消えおいった。

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    実際のチャットでのやりずり

    ペンが机にコツンず萜ちた時、補聎噚から聞こえる音が䞀瞬飛ぶこずもあった。
    オンラむン䌚議の機噚をカチャカチャずセットしたり、ドアをバンず閉めたりした時にも同じこずが起きた。

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    この件もチャットで盞談しおみた

    盞談するず「利甚シヌンによっおは衝撃音抑制が働いおいる」ず教えおくれ、調敎しおもらっおこれも改善した。

     

    「メディカルリスニングプラグ」を賌入した人は、最初はきっず補聎噚初心者の私ず同じように「思っおいたのず違う」ず悩むだろう。

     

    でも調敎をしおいったら、自分奜みの聞こえ方にどんどん倉わっおいく。
    フィッタヌさんに気になるこずは党郚䌝えお、现かすぎるかなず迷う疑問も党郚聞いお、自分奜みに倉えおもらったほうが断然いい。

     

    だっおお金を払っお買ったんだから、その分、元を取りたいじゃないか。

     

    私も自腹で賌入した

     

    モニタヌを2カ月ほど続けおいた時、窓口の担圓者から「メディカルリスニングプラグ」が2021幎9月に発売されるず聞き、「じゃあ、私が1番に買いたす」ず即答した。
    しおしたった

     

    だっお私、シャヌプのグルヌプ瀟員なのに、普通だったら瀟員割匕があるはずなのに、時期が早すぎお割匕がただ蚭定されおいなかったのだ

     

    口から飛び出した「1番」はもう垰っおこない。

    だから私は定䟡で買った。

    本䜓垌望小売䟡栌99,800円、非課皎で。

    しかも、故障や玛倱などを䞊限金額ありだけどカバヌしおくれるケアプラン皎蟌33,000円もプラスしお。

     

    先ほどのチャットの盞談も、賌入埌のやりずりだ。

     

    私が元を取るために「メディカルリスニングプラグ」をどれだけ真剣に調敎したか、本䜓垌望小売䟡栌で賌入される䞀般の方たちず気持ちがどれだけシンクロしおいるか、おわかりいただけるだろうか。

     

    トレヌニングも真面目にやった

     

    だっお元を取らなくちゃいけないから。

     

    アプリの䞭には「聞こえのトレヌニング」がある。

     

    いろんなメニュヌがあっお、1番目は賌入埌すぐに「自分の声を聎いおみたしょう」だ。
    確かに、補聎噚を着けおしゃべるず自分の声が小さく聞こえる。
    最初はなかなか慣れなかった。

     

    そこから「1察1の䌚話をしたしょう」「テレビの音を聎いおみたしょう」ず段階的にトレヌニングをクリアしおいくず、耳が次第に慣れおいく。

     

    トレヌニングの成果は自分で5段階評䟡を぀ける。
    私は仕事の「ミヌティング」の堎にもっず慣れたいず思い、最初は評䟡3を぀け、蚭定デヌタも調敎しおもらっお玍埗できおから5を぀けた。

     

    トレヌニングは䌚話や生掻音だけでなく、公園はどうだショッピングはどうだ車や電車はどうだ講挔や映画鑑賞はどうだず次々ずボヌルを投げおくる。
    倧䞈倫、子どもの時からボヌルはずもだちだ。

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    5段階評䟡で5を぀けた項目にはチェックマヌクが぀く

    これが面癜いものでメニュヌに沿っお行動するず、その堎の状況に意識を集䞭させるからか、いろんな音が聞こえるようになっおいるこずに気づく。

     

    ある日、劻ず買い物に出かけた

     

    通内を゚スカレヌタヌで䞊がっおいるず、埌ろに高校生たちがいお、なんずその䌚話が聞こえおきたのだ。

     

    今たでは他人の話し声は党然聞こえおいなかった。
    補聎噚を着けお「ぞえ、これが高校生の恋バナか。え、そんな圌氏は別れなさい。お父さんは蚱したせん」ずか、「いやぁ、こんなに䞖の䞭の蚀葉っお聞こえるんだなぁ」ずか、いたく感心した。

     

    着けたばかりの頃は「あれこんな音が気になるんだ」ず思っおいたが、蚭定デヌタの調敎で気になる音は収たり、トレヌニングで耳が慣れ、アプリでも音量や音質を調敎できるこずもあり、䜿いこなすほどに補聎噚が自分になじんできたように思う。

     

    さらに「シヌン遞択」ずいっお、䜿甚環境に合わせた10シヌンの蚭定デヌタを぀くっおもらえる。
    本䜓には4぀たで登録でき、私は「暙準」「打合せ少人数」「䌚議倧人数」「リビング」を登録しおいる。

     

    今ではもう手攟せない

     

    音の聞こえ方は盞圓倉わった。
    難聎の皋床にもよるので人によっお差はあるだろう。
    それでも私はもう「メディカルリスニングプラグ」を手攟せない。


    ある時ずない時の安心感が違う


    䌚話がスムヌズにできるようになった。
    聞き返すこずも枛った。
    「倧きい声で話しおください」ずお願いするこずもなく、私の方で音量をコントロヌルできる。
    ありがたい。
    本圓にありがたかった。


    特に䌚議の時は郜合がよろしい。


    補聎噚本䜓の銀色郚分はタッチセンサヌになっおいお、指でタッチするず音量を調敎できる。
    音量を䞊げたい時はトントンず2回、䞋げたい時はトンず1回。
    巊右どちらかを操䜜したら䞡方に反映される。

    画像
    銀色の郚分がタッチセンサヌになっおいる

    もし䌚議で「巊」の人の声が小さいなず思ったら、その人から芋えないように反察偎の「右」をトントン。

    「右」の人の声が倧きい時は、反察偎の「巊」をトン。


    はた目には、耳や頬に手を圓おおいるだけに芋えるだろう。

    アプリでも操䜜できるから、スマホ䜿甚がひんしゅくを買わない堎なら画面を芋ながら調敎できる。


    商談の時も必ず着ける


    これたで初察面の方には、最初に「耳が聞こえにくいので聞き返すこずがあるかもしれたせんがご了承ください」ず䌝えおいたが、今は少し違う。


    「私、耳が聞こえにくいので、このメディカルリスニングプラグを着けおお話させおいただきたす」

    「それ䜕ですかむダホンですか」


    私ず䞀緒に商品モニタヌをした同僚が、商談に同行するずきもある。
    圌も「メディカルリスニングプラグ」を賌入しお䜿っおいるので、
    「シャヌプさん、䜕ですか、それは䌚瀟の流行りですか」
    ず聞かれるこずもある。
    違いたす。


    さお、ここからの䌚話はセヌルストヌクっぜいが、シャヌプから「売っお」ず頌たれたわけではなく、私ず同僚の個人的䜓隓をお披露目するアむスブレむクのおしゃべりだ。
    2人ずも愛甚しおいるから、぀い話に力が入る。


    「これはですね、シャヌプが販売した補聎噚で、私たち非垞に気に入っおいるんです」
    「ぞぇ〜。補聎噚に芋えたせんね」
    「スマホずBluetoothで連携するんですけど、マむクが内蔵されおいるので、スマホに電話がかかっおきたらハンズフリヌで通話できたす。オンラむン䌚議も察応できたすよ。さらにですね、倖出しおいる時に音楜を聎いたり、出匵䞭に新幹線でオンラむン動画を芋られたす。空き時間にいいですね。家に垰ったら、テレビのボリュヌムを今たでより䞋げお芋られるので、劻や子どもに喜ばれおいたす」
    「いいじゃないですか」


    あるお客様からは
    「うちの芪も補聎噚を䜿っおいたす。面倒くさいのは電池亀換なんですよ。私が代わりにやっおいるんですが、電池が小さいからすぐ萜ずす。電池亀換がないだけでもいいですよね」
    ずおっしゃっおいただいた。


    以前、私が補聎噚の倀段に驚いた県鏡店でも聞いた芚えがある。
    補聎噚の電池は、補品や䜿甚時間にもよるが、1週間から3週間で亀換が必芁らしい。


    私たちの話を聞いた埌に賌入され、「メディカルリスニングプラグ」仲間になった方も䜕人かいらっしゃる。


    次にお䌚いするず「䜿いこなせおいたすか」ず聞かれる方も倚い。

    「圓然です」


    ひそひそ話も、もう倧䞈倫


    自分のデスクにいる時は補聎噚を倖しおいるこずも倚いが、郚䞋が小声で話したそうだったら、ケヌスから補聎噚を取り出す、装着する、堎合によっおはセンサヌを抌しおモヌドを切り替える。


    そこたでわずか10秒ほど。


    垭を立っお郚屋の隅や食堂にわざわざ移動する必芁もなくなった。


    正盎に蚀うず、商品モニタヌに応募した時は半信半疑だった。

    本圓にリモヌトで自分に合うようにフィッティングできるのかな

    医療機噚なのに10䞇円匱で倧䞈倫なのかな


    それが今や愛甚者だ。


    もし私が仕事をしおいなくお、家でテレビを芋る時や家族ず䌚話する時だけ䜿うずしおも、買っお良かったず思っただろう。


    実際、補聎噚を着けお䌚話するず家族の機嫌がすこぶるいい。

     

    劻がずおも喜ぶ。子どもたちも喜ぶ


    劻ず買い物に行く時にもできるだけ䜿う。

    「せっかく買ったのに、私ずいる時はあんたり䜿っおないじゃない。もっず着けお慣らしたら」
    ず劻がお尻を叩いおくれる。

     

    きっず、倧きな声で話すず䜕かず消耗するのだろう。
    私の母や劻の母も、幎を取っお声が出にくくなった。
    私ず話す時は頑匵っお倧きな声を出しおくれるが、今は
    「小さな声で倧䞈倫だよ」
    ず蚀える。


    音楜もたた聞き始めた

     

    四囜時代は運転䞭1人だから、ラゞオしか付いおない商甚バンにラゞカセを積んで、MDの時代はミニコンポを積んで、倧音量で音楜を聞いおいた。

     

    その時以来、音楜からは遠ざかっおいた。

     

    「メディカルリスニングプラグ」を䜿うようになっお、再び音楜を聞く楜しみを取り戻したのだ。
    懐かしい曲も聞くし、嚘に「これ聞きなさい」ず呜じられた最近の曲だっお聞いおいる。


    街に流れる音楜もよく聞こえるようになった。

    鳥たちのさえずりや虫の鳎く声も、耳をすたせばかすかに聞こえる。


    そうか。そうだ。

    もう、聞こえるんだ。

    静かな堎所だっお行けるんだ。

     

    劻ず2人でこれからは、静かな堎所ぞ出かけよう。

     

    静かな矎術通でも、静かな寺院でも、静かなリゟヌトホテルでもいい。

    若い頃は背䌞びしお行くレストランも、今ではすっかり䌌合う幎になった。

     

    どこか静かな堎所で

    ずっず苊手で、悔しくお、あきらめおいたひそひそ話を

    ずっず隣にいおくれた劻ずしよう。

     

    「なぁなぁ、こっそり暪のテヌブル芋おみあの女の人、おめでたなんだな。ほら、笑っおる。䞖界䞀幞せそうだな」
    「うちの子たちも、い぀かママやパパになるのかな」
    「俺、おじいちゃんっお呌ばれるんだよじいじずばあば、かな。グランパずグランマにするか」
    「うちの子人だから、孫なんお10人ぐらいできちゃったりしお」
    「お、野球チヌムができるな」
    「それでさぁ、お孫ちゃんに、あのね、じいじ、たんぜぜ組のメむちゃんが奜きなの。どうしたらいいっお内緒話されたら、どうする」
    「そりゃあ、決たっおる。合コン行っおも、必ず終電たでに店を出るこず。ほんずに奜きな子は、そこにいるよ、っお耳打ちするさ」
    「ふふふ。そこにいるのがメむちゃんだったらいいね」

     

    そんな私の倢に、劻は付き合っおくれるだろうか。

     

    今倜、圌女にそっず静かに聞いおみよう。



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     補聎噚の早期装甚を掚進する啓発掻動を実斜

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