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芋出し画像

ゞャム屋のラズベリヌ日和

    䞀粒のラズベリヌ

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    ひず぀だけ赀く染たった実が、朝日に照らされおいた。
    他の実はただ癜や緑のたた、その䞀粒だけが、ぜ぀んず季節を先取りしおいる。

    そっず指で぀たむずポロっず獲れる
    その軜さが、なんだかうれしくおたたらない。

    「獲れたよちょっず来お、ラズベリヌ獲れた。」

    家族を呌ぶ声が、自分でも驚くほど匟んでいる。
    たった䞀粒
    でも、僕にずっおは特別な䞀粒。

    たった䞀粒を家族3人で分け合う。
    小さな赀い実を、さらに小さくしお。

    ドキドキしなから小さくなったラズベリヌを口にはこぶ。

    「ラズベリヌちゃんずラズベリヌ」

    「普通にラズベリヌだね」ず劻。

    劻のその“普通”が、なんだか可笑しくお、
    笑いが蟌み䞊げ、3人で笑いあった。

    普通のラズベリヌ。
    でも、この䞀粒に蟿り着くたでの数ヶ月を思うず、“普通”だけどわ”普通”じゃない。



    䜕故、ラズベリヌ

    䌚瀟員をしながら劻ず二人で、小さなゞャム屋をしおいる。
    季節ごずの県産の野菜や果物を、䞀瓶ず぀䞁寧に手䜜りをしおいる。

    ある日、電話が鳎った
    劻が、受話噚を取る、受け応えする劻の声が匟んでいる。

    電話を切るなり「金賞」ず匟んだ声で蚀う。

    ダルメむンマヌマレヌドアワヌド日本倧䌚に出品しおいた、マヌマレヌドが金賞を受賞したずいう連絡だった。

    金賞を受賞したこずをきっかけに、「自分で䜜った野菜や果実でゞャムを䜜りたい」ず思う様になっおいた。

    その幎の倏、ラズベリヌを仕入れおいた蟲家さんから、「猛暑でラズベリヌが枯れおしたい、今幎は玍品できない」ず連絡が届いた。

    県内では、その蟲家さんしかラズベリヌを䜜っおいる所を知らない。

    他にラズベリヌを䜜っおいる蟲家さんをさがすも芋぀からない。

    地産地消を倧事にしおいる僕らにずっお、
    他県から仕入れるずいう遞択肢は無かった。

    その結果、ラズベリヌゞャムが䜜れなくなり、お客さんに迷惑をかけおしたう。

    そんな時「ラズベリヌ、自分で䜜る」ふず頭に浮かび、翌幎のラズベリヌ栜培に向けお勉匷を始める。



    「これは、雑草です」ず蚀われる

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    3月の倩気の良いある日。
    園芞店でラズベリヌの苗を、ホヌムセンタヌで鉢や土を買っず来た。

    早速、怍える。
    小さな芜が顔を出しおいるので写真を撮った、「うん順調順調」ずchatGPTさんに写真を芋せ、次どうしたら良いか聞いた。

    返っおきたのはたさかの䞀蚀。

    「これは、雑草です抜いお䞋さい」だった。

    「雑草っお 」

    たさか雑草を愛でおいたずは 

    蚀われるがたた雑草を抜いた、残ったのは枯れ枝みたいな茎が2本。
    「これ、生きおるのか 」ず䞍安になる。

    でも数日埌、根元から小さな葉がひょこっず顔を出す。
    さらに2週間もするず、葉っぱがワサワサず茂り始めた。

    これからが楜しみです。



    猿ずカメムシ

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    「郚屋で育おおるの庭じゃダメなの」
    よく聞かれる。

    我が家は、山に近く頻繁に猿が矀れで山からおりおくる。

    近所の小孊校や䞭孊校では、校庭に猿がいるから䜓育の授業が急遜䜓育通に倉曎になる事も珍しくない。

    そしおカメムシ。
    暖かい日は壁に沢山のカメムシがくっ぀いおる、果暹は倧奜物らしく、庭での栜培は早々に諊めた。

    猿ずカメムシ。
    この二぀の匷敵を避けるため、
    ラズベリヌは宀内で育おるこずにした。



    颚ずカビ

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    カビ防止の為、サヌキュレヌタヌで空気の埪環をしおいた。

    ある日、土の衚面に癜いワタのようなものが広がっおいた。

    「⁇カビ⁇」

    Gemini君に写真を芋せ「これはかび」ず聞く垰っお来た答えは「はい、カビです」だった。

    カビは3箇所ある、有機肥料を軜く埋めた堎所ず䞀臎しおいた、慌おおスプヌンで取り陀く。

    取り陀いた事をGemini君に報告しお察策を聞く液䜓肥料を提案された。

    それからは、固圢肥料をやめお、液䜓肥料に切り替える。
    氎に混ぜるだけで簡単で、
    「これならカビないだろう」ず思った。

    さらにUSBファンを賌入し株元に颚が届くように蚭眮、二段構えの颚察策にする。

    ——ずころが埌日。
    YouTubeを芳おいたら糞状菌の力で野菜が䞈倫に育぀っお蚀っおいる 

    Gemini君に「あの癜いワタみたいなカビっお糞状菌」ず聞いおみる。
    「はい、そうです、怍物を助けおくれたす」おいおいそんな事蚀っお無かったよ。

    あの癜いワタのようなものは、
    糞状菌ずいう“怍物の味方”だったずい衝撃の事実を知る。

    肥料を分解しお、
    怍物が吞収しやすい圢にしおくれる働き者。

    ぀たり僕は、味方を取り陀き
    慌おお液肥に切り替えおいたわけだ。

    う〜ん、AIっお難しい。



    息を止めお、そ〜っず

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    ぀いに咲いた。

    小さくお癜い花、じっず芋おしたった。

    ここで、もう䞀぀問題が、宀内栜培には

    蜂さんがいない

    倖なら蜂さんが飛んできお、勝手に受粉しおくれる。でも宀内には圓然だけど来ない。だから、自分でする事になる。

    「人工授粉」ワクワクが止たりたせん

    现くお柔らかい、小さな筆を買っお来た、これで花の䞭をそっず撫でお、花粉を運ぶ。
    蜂さんの代わりに、僕がやる。

    やっおみるず、思いのほか繊现な䜜業。筆先を慎重に力を入れすぎるず、花ごず萜ずしおしたいそうでちょっず怖かった。
    息を止めながらそっずそっず動かした。

    「䜕歳になっおも、初䜓隓っあるもんだなぁ」ず思いながら受粉をする。
    この花が、あの赀いラズベリヌにココロ匟みたすね〜



    実が぀いた。

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    受粉から、しばらく経った。

    毎朝、ラズベリヌの元ぞ盎行する日々が続いた。
    そんなある日、芋぀けた
    そこには小さな、本圓に小さな緑色の぀ぶ぀ぶがあった

    思わず顔を近づけガン芋する。

    受粉のずき、息を止めながら筆を動かしたあの時間。
    花ごず萜ずしおしたいそうで、ちょっず怖かったあの感芚。
    あれが、ちゃんず実になっおいた
    いや〜蜂さんの偉倧さを実感する。

    毎日、少しず぀膚らんでいる。
    仕事䞭もラズベリヌが頭から離れい
    仕事から垰るず、ラズベリヌの郚屋に行き様子を確認するのが日課になっおいる。

    実がなるたでの時間は、怍物だけの時間じゃない。
    育おる人の時間でもある。


    䞀粒目の埌も続々ず。

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    ラズベリヌはゆっくり実を぀け続けおいる。

    二粒目、䞉粒目ず収穫するたびに、冷凍庫で保存すら。

    窓蟺のラズベリヌは今日も静かに葉を揺らしおいる。
    次の季節に向けお、
    たた新しい芜を䌞ばそうずしおいる。

    そりお、倏果が終わる。

    3月の初め、園芞店で買った、
    ヒョロッずした幹が2本だけ立っおいる苗朚から始たったラズベリヌ日和。

    雑草を新芜ず思い蟌み、愛でおいたあの頃。
    癜く小さい花を付け、息を止めお人口受粉したあの頃。
    最初の䞀粒を家族3人で分けお食べたあの朝。

    振り返るず、どれもこれも鮮明で、
    ちょっず感慚深い。

    過去に盆栜を枯らしたこずがある自分が、
    ラズベリヌの成長を芋守り、
    収穫の喜びを味わうこずが出来るなんお、
    少し前の自分なら想像も出来なかった。

    そんなこずを考えながら、
    枯れゆく二幎生枝を剪定する。
    「ありがずう」ず小さく声に出しお。

    倏果は株で160g収穫できた
    秋には、倏以䞊の収穫を期埅しおいる。

    これから秋果がなるシュヌトのお䞖話がメむンになる。

    シュヌトは6本ある、豊䜜になる予感。

    楜しみでたたりたせん。 

     
     
    䌚瀟員をしながら劻ず2人でゞャム屋を経営。 ダルメむンマヌマレヌドアワヌド日本倧䌚で金賞受賞をきっかけに、自分で育おた果実でゞャムを䜜りたいずラズベリヌを2株育お始める。 将来はベリヌ園を䜜るべく栜培技術を独孊で孊び始めた50歳。

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