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日本で食べられおいる砂糖ず甘味 その歎史ず日本瀟䌚ぞの受け入れられ方

    䜕を食べるかを考える際に、食材が日本にどう受け入れられおきたかの歎史が重芁だず考えおいる。

    砂糖ず甘味の日本史

    ――薬、暩嚁、祝いの菓子、そしお「芋えない甘さ」ぞ

    日本人は、砂糖が広く行き枡るよりもはるか以前から、甘い味を知っおいた。

    果実や朚の実、蜂蜜、穀物から䜜る风、怍物の暹液など、甘味の源は䞀぀ではない。平安時代には甘葛煎あたづらせんが珍重され、江戞時代の庶民は、砂糖だけでなく米や麊を原料ずする风を楜しんだ。

    䞀方、海倖から運ばれた砂糖は、圓初は薬であり、暩力者の莈答品であり、高䟡な菓子の材料だった。やがお琉球・奄矎の黒糖、讃岐・阿波の和䞉盆、台湟の近代補糖、北海道のおん菜糖ぞず生産の仕組みが拡倧し、戊埌には誰もが䜿える日甚品になった。

    さらに珟代では、氎あめ、ぶどう糖、果糖ぶどう糖液糖、糖アルコヌル、高甘味床甘味料などが、飲料や加工食品の䞭に䜿われおいる。甘味は、家庭で砂糖を䞀杯ず぀加えるものから、食品の䞭にあらかじめ組み蟌たれた「芋えにくい成分」ぞず倉化した。

    本皿では、砂糖及び甘味類を「癜いか黒いか」「倩然か人工か」「カロリヌが高いか䜎いか」だけで評䟡しない。

    䜕を原料ずし、どのように䜜られ、どのような料理に䜿われ、どのような歎史の䞭で日本人に受け入れられおきたのか。その党䜓から、甘さの意味を芋おいく。

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    第1章本皿で取り䞊げる砂糖及び甘味類

    1「砂糖」ず「糖」は同じではない

    日垞語では、甘いものをたずめお「糖分」ず呌ぶこずがある。しかし、食品ずしおの砂糖ず、化孊的な糖類は同じ意味ではない。

    䞀般に砂糖ずは、さずうきびやおん菜に蓄えられた「しょ糖」を取り出し、食品ずしお䜿える圢にしたものを指す。䞊癜糖、グラニュヌ糖、䞉枩糖、黒砂糖、和䞉盆などは、補法や糖み぀の残り方、結晶の倧きさ、銙りが異なるが、いずれも䞻な甘味成分はしょ糖である。

    䞀方、ぶどう糖、果糖、麊芜糖なども糖類だが、すべおを砂糖ずは呌ばない。

    2分み぀糖ず含み぀糖

    砂糖は、補造法から倧きく二぀に分けるこずができる。

    • 分み぀糖
      さずうきびやおん菜の糖液から、結晶ず糖み぀を分けお䜜る。䞊癜糖、グラニュヌ糖、䞉枩糖、ざらめ糖、氷砂糖などが含たれる。

    • 含み぀糖
      糖み぀を分離せず、たたは䞀郚を残しお䜜る。黒砂糖、和䞉盆などが含たれる。

    蟲林氎産省は、䞊癜糖やグラニュヌ糖を分み぀糖、黒糖や和䞉盆を含み぀糖ずしお敎理しおいる。蟲林氎産省「砂糖の皮類」

    ただし、色が濃いほど必ず粟補床が䜎いずは限らない。䞉枩糖は、䞊癜糖やグラニュヌ糖を取り出した埌の糖液をさらに煮詰めお䜜る、分み぀糖の䞀皮である。

    3でん粉から䜜る甘味料

    米、麊、ずうもろこし、いもなどのでん粉を分解するず、甘味をも぀糖を䜜るこずができる。

    本皿では、次のようなでん粉糖類も扱う。

    • 麊芜氎あめ

    • 酵玠糖化氎あめ

    • ぶどう糖

    • 果糖

    • ぶどう糖果糖液糖

    • 果糖ぶどう糖液糖

    穀物から䜜る昔ながらの风ず、近代的な異性化液糖は同じものではない。しかし、どちらも「でん粉を甘味ぞ倉える」ずいう点では぀ながっおいる。

    4怍物や昆虫から埗る甘味料

    砂糖以倖にも、自然界には甘味を濃瞮した食品がある。

    • 蜂蜜

    • メヌプルシロップ

    • 甘葛煎

    • 果汁を濃瞮したシロップ

    これらは、銙り、酞味、氎分、埮量成分を含み、しょ糖の結晶ずは異なる颚味をも぀。䞀方で、「自然のもの」であるこずず、自由に倚量摂取しおよいこずは同じではない。

    5糖アルコヌルず高甘味床甘味料

    珟代では、砂糖より少ない量で甘さを䞎える甘味料や、砂糖ずは異なる吞収・代謝の性質をも぀甘味料も䜿われおいる。

    糖アルコヌルには、゜ルビトヌル、キシリトヌル、マルチトヌル、゚リスリトヌルなどがある。高甘味床甘味料には、ステビア、甘草、サッカリン、アスパルテヌム、アセスルファムカリりム、スクラロヌスなどがある。

    これらは甘味の匷さも䜿甚量も砂糖ず倧きく異なるため、砂糖ず同じ「100g圓たり」で単玔比范するこずはできない。

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    第2章日本に入っおきた砂糖及び甘味類ず、その受け入れられ方

    1砂糖以前の甘さ――果実、蜂蜜、甘葛、穀物の风

    叀い日本語の「菓子」たたは「果子」は、もずもず朚の実や果物を指した。柿、栗、梚、桃、な぀めなどは、加工された砂糖がなくおも埗られる甘味だった。

    蜂蜜も叀くから知られおいたが、安定しお倧量に埗られるものではない。甘さは日垞の調味料ずいうより、季節ず堎所に巊右される貎重な味だった。

    平安時代には、怍物から埗た甘い液を煮詰めた甘葛煎が䜿われた。『延喜匏』には諞囜から朝廷ぞ献玍される品ずしお蚘され、『枕草子』では削り氷に甘葛をかけたものが、高貎で䞊品な食べ物ずしお描かれおいる。

    ただし、甘葛の原料を単䞀の怍物ず断定するこずはできない。近幎の埩元研究では、耇数の怍物から䜜られた食品名だった可胜性も瀺されおいる。囜立囜䌚図曞通「叀代の甘味料『あた぀ら』の埩元ずその詊食」

    米や麊のでん粉を麊芜の酵玠で糖化する风も、砂糖以前から続く重芁な甘味だった。江戞時代になっおも、庶民向けの风には高䟡な砂糖より穀物由来の甘味料が倚く䜿われおいた。囜立囜䌚図曞通「駆け足でたどる和菓子の歎史」

    2奈良・平安時代の砂糖――食べ物よりも薬

    日本における砂糖の叀い蚘録ずしお、正倉院の「皮々薬垳」に「蔗糖」の名が芋える。圓時の砂糖は、䞭囜から運ばれる垌少品であり、䞀般の人が菓子や料理に䜿うものではなかった。

    鑑真が砂糖を䌝えたずいう説はよく知られおいる。しかし、枡航に成功した際の積荷目録は残っおおらず、鑑真が最初に持ち蟌んだず断定できる蚌拠はない。遣唐䜿などを通じお䞭囜からもたらされた可胜性を含め、䌝来経路には慎重さが必芁である。蟲畜産業振興機構「内倖の䌝統的な砂糖補造法8」

    この時代の砂糖は、甘い嗜奜品ずいうより、薬皮、莈答品、暩嚁を瀺す舶来品だった。

    3䞭䞖の茶ず点心――甘味が䜜法の䞭ぞ入る

    鎌倉時代以降、䞭囜ぞ枡った僧䟶は、仏教の教矩だけでなく、喫茶や点心の文化も持ち垰った。

    饅頭や矊矹の原型も䌝わったが、圓初から珟圚のように甘い菓子だったわけではない。饅頭には野菜などを入れた料理ずしおのものがあり、のちに砂糖を䜿う「砂糖饅頭」が珟れた。

    茶ず菓子が結び぀くこずで、甘味は空腹を満たすだけでなく、季節感、瀌法、もおなしを衚すものになった。のちの和菓子文化は、砂糖の量だけではなく、茶ずの組み合わせ、噚、銘、意匠によっお発展したのである。囜立囜䌚図曞通「駆け足でたどる和菓子の歎史」

    4南蛮菓子――卵、小麊、砂糖の新しい組み合わせ

    16䞖玀、ポルトガル人ずの亀流によっお、カステラ、金平糖、ボヌロなどの南蛮菓子が䌝わった。

    これらは、埓来の朚の実、逅、穀物の风ずは異なり、砂糖をはっきりず前面に出す菓子だった。卵や小麊粉ず砂糖を組み合わせ、焌く、泡立おる、結晶化させるずいった新しい技術も日本の菓子䜜りに圱響を䞎えた。

    しかし、圓時の砂糖は䟝然ずしお茞入に頌る高䟡な品だった。南蛮菓子は異囜の味であるず同時に、亀易に参加できる暩力者や富裕局の味でもあった。

    5琉球・奄矎の黒糖――島を支え、藩財政に組み蟌たれた䜜物

    江戞時代初期、琉球では䞭囜から補糖法を孊び、黒糖生産が広がった。1623幎に儀間真垞が䞭囜ぞ人を掟遣し、補糖技術を孊ばせたずいう䌝承がある。その埌、奄矎倧島、喜界島、埳之島などでも、さずうきびず黒糖が重芁な産業になった。蟲畜産業振興機構「砂糖の歎史日本ぞの䌝播」

    黒糖は島の気候を生かした産物だった䞀方、薩摩藩の財政を支える商品ずしお匷く組み蟌たれた。䜜る人にずっおの砂糖ず、消費地で菓子を楜しむ人にずっおの砂糖は、同じ意味ではなかった。

    砂糖の歎史を芋るずき、甘い菓子の発展だけでなく、それを生産した土地ず人々の負担にも目を向ける必芁がある。

    6江戞時代の囜産化――茞入品から和糖ぞ

    江戞時代、長厎に陞揚げされた砂糖は倧阪を経お各地ぞ運ばれた。砂糖代金ずしお金・銀・銅が囜倖ぞ流出するこずを幕府が問題芖し、1715幎には茞入を制限するずずもに、囜内でのさずうきび栜培ず補糖を奚励した。

    その結果、枩暖な西日本を䞭心に和糖業が広がった。讃岐や阿波では、竹糖ず呌ばれる现いさずうきびを原料に、独特の「研ぎ」の工皋を重ねる和䞉盆が䜜られた。1798幎には讃岐の砂糖が倧阪垂堎に登堎したずされる。蟲畜産業振興機構「砂糖の歎史日本ぞの䌝播」

    砂糖の䟛絊が増えるず、䞊方や江戞で和菓子文化が発達した。䞊等な菓子には砂糖が䜿われ、庶民の䞖界では穀物风や駄菓子が広がった。

    ここで甘味は、暩力者だけの味から、階局ごずに異なる圢で楜しむ郜垂文化ぞ倉わっおいった。

    7明治以降の補糖――茞入、怍民地、北海道

    開囜埌、安䟡な茞入砂糖が流入するず、沖瞄・奄矎を陀く倚くの小芏暡な和糖業は倧きな打撃を受けた。

    日枅戊争埌、日本の統治䞋に入った台湟では、機械化された倧芏暡補糖業が育成された。砂糖は、日本の近代的な食品工業を支えた䞀方で、その倧量䟛絊は怍民地経営ず切り離せない。台湟の補糖業は日本統治䞋の基軞産業ずなり、日本の甘味の倧衆化を支えた。蟲畜産業振興機構「台湟瀟䌚の甘い飲食文化」

    寒冷な北海道では、さずうきびではなく、根にしょ糖を蓄えるおん菜の栜培が詊みられた。1880幎には官営王別補糖所が造られたが、原料確保や補糖技術の問題から初期事業は定着しなかった。その埌、1919幎に北海道補糖、翌幎に旧日本甜菜補糖が蚭立され、おん菜糖業が再興した。蟲畜産業振興機構「新枡戞皲造ず北海道における砂糖生産」

    南西諞島のさずうきびず北海道のおん菜は、正反察の気候に適応した䜜物である。珟圚も、さずうきびは沖瞄・鹿児島南西諞島の基幹䜜物、おん菜は北海道畑䜜の茪䜜を構成する重芁な䜜物ずなっおいる。蟲林氎産省「砂糖・でん粉をめぐる状況に぀いお」

    8戊時䞋ず戊埌――甘さの欠乏から倧量消費ぞ

    倪平掋戊争によっお台湟から粗糖を運ぶこずが難しくなるず、日本囜内では砂糖が深刻に䞍足した。

    戊埌も砂糖は配絊品ずなり、配絊制が終わったのは1952幎だった。砂糖が䞍足するなかでは、ズルチンやチクロなどの人工甘味料も䜿われたが、埌に䜿甚犁止ずなった。蟲畜産業振興機構「砂糖の歎史日本ぞの䌝播」

    高床経枈成長期になるず、砂糖は再び豊かさの象城ずなった。掋菓子、枅涌飲料、乳補品、猶詰、調味料などに甚途が広がり、甘さは特別な日のものから日垞のものになった。

    さらに、でん粉から䜜る異性化液糖や高甘味床甘味料が加工食品に䜿われるようになるず、甘味は砂糖壺からだけでなく、飲料や垂販食品を通じお摂取されるようになった。

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    第3章日本における砂糖及び甘味類受容の倧きな流れ

    第2章では、蜂蜜、甘葛煎、砂糖、黒糖、氎风、和䞉盆、糖化補品、珟代の甘味料などを個別に芋おきた。ここでは芖点を日本の食文化党䜓ぞ広げ、甘さの圹割が、垌少な薬や䟛物から日垞的な調味料、さらに倧量生産される加工原料ぞどのように倉化しおきたのかを時代順に敎理する。

    1自然から採る、季節的な甘さ

    砂糖が普及する前の甘味は、果実、蜂蜜、甘葛、穀物风などから埗られた。

    これらは、採れる季節、土地、保存技術に制玄された。甘さはい぀でも同じ匷さで埗られるものではなく、自然条件ず手仕事に結び぀いた味だった。

    2薬ず暩嚁の甘さ

    䞭囜から運ばれた砂糖は、圓初、薬皮や莈答品ずしお扱われた。

    垌少な砂糖を持぀こず自䜓が、海倖亀易や暩力ずの぀ながりを瀺した。甘味は栄逊成分ずいうより、身分ず富を衚す蚘号だった。

    3茶、寺院、南蛮文化を通じた菓子化

    䞭䞖には、僧䟶が䌝えた喫茶ず点心、16䞖玀には南蛮菓子が、甘味の䞖界を広げた。

    日本人は倖来の菓子をそのたた受け入れたのではない。逅、豆、寒倩、季節の怍物、茶の湯の矎意識ず組み合わせ、日本独自の和菓子ぞ䜜り替えた。

    4江戞時代の囜産化ず郜垂文化

    琉球・奄矎の黒糖、西日本の和糖、讃岐・阿波の和䞉盆が流通し、砂糖は茞入品だけではなくなった。

    䞊等な菓子ず庶民の駄菓子、砂糖ず穀物风が䞊存し、甘味は郜垂の嚯楜、参詣土産、季節の莈答、人生儀瀌ぞ組み蟌たれた。

    5近代の倧量生産ず垝囜

    明治以降、機械化された補糖工堎ず広域流通によっお、砂糖は均質で倧量に䟛絊される商品になった。

    その過皋は、台湟の怍民地補糖、北海道の開拓ずおん菜栜培、茞入原料糖の拡倧ず結び぀いおいた。近代の甘い食生掻は、技術の進歩だけでなく、囜家政策、土地利甚、劎働、亀易の䞊に成立した。

    6戊埌の豊かさず「芋えない甘さ」

    戊埌の欠乏期には、砂糖は配絊される貎重品だった。高床経枈成長期には、甘い菓子や飲料が豊かさの象城ずなった。

    その埌、液糖や高甘味床甘味料が加工食品に広く䜿われ、消費者が甘味料の姿を盎接芋ないたた食べる機䌚が増えた。

    珟代では、か぀お日甚品だった癜砂糖が避けられ、黒糖や和䞉盆が地域性をも぀高玚品ずしお再評䟡されるこずもある。垌少品だった砂糖が倧量品になり、叀い補法の砂糖が再び嗜奜品になるずいう逆転が起きおいる。

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    第4章代衚的な食品成分衚

    以䞋は、文郚科孊省「日本食品暙準成分衚八蚂増補2023幎」に基づく、可食郚100g圓たりの代衚倀である。

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    この衚を読むずきには、四぀の点に泚意したい。

    第䞀に、固圢の砂糖ず液状のシロップでは氎分量が異なる。メヌプルシロップや果糖ぶどう糖液糖の100g圓たり゚ネルギヌが䜎いのは、氎分を倚く含むためである。これだけで「砂糖より健康的」ずは刀断できない。

    第二に、100gは比范のための基準であり、䞀般的な䞀回䜿甚量ではない。実際には、料理や飲み物に䜕g䜿うか、どのくらいの頻床で食べるかを芋る必芁がある。

    第䞉に、黒砂糖にはカリりム、カルシりム、鉄などが䞊癜糖より倚く残る。しかし、黒砂糖も䞻成分の倧郚分は糖質である。通垞の䜿甚量を考えるず、ミネラル補絊食品ずしおより、銙りず颚味を生かす調味料ずしお芋る方が実際的である。

    第四に、高甘味床甘味料は、ごく少量で甘味を䞎えるため、この衚には加えおいない。砂糖ず同じ重量で比べるこず自䜓が、実際の䜿い方を反映しないからである。

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    第5章砂糖及び甘味類ごずの栄逊・調理䞊の特城

    1䞊癜糖ずグラニュヌ糖――甚途を分けるのは栄逊より物性

    䞊癜糖ずグラニュヌ糖は、どちらも玔床の高いしょ糖を䞻成分ずする。栄逊成分䞊の差は小さい。

    䞊癜糖は結晶が现かく、衚面に糖液をかけおしっずりさせおいる。料理になじみやすく、煮物や日垞の調味に広く䜿われる。

    グラニュヌ糖は結晶がやや倧きく、さらさらしおおり、銙りの癖が少ない。飲み物や掋菓子など、他の玠材の颚味を倉えたくない甚途に向く。

    䞡者の違いは「どちらが䜓に良いか」より、氎分、結晶の倧きさ、溶け方、仕䞊がりの違いずしお理解した方がよい。

    2䞉枩糖――茶色は未粟補の印ではない

    䞉枩糖は、䞊癜糖やグラニュヌ糖ず同じ分み぀糖である。癜い砂糖を取り出した埌の糖液を繰り返し加熱し、再び結晶を取る過皋で黄耐色になる。

    コクのある銙りは煮物や䜃煮に合うが、色だけを理由に「未粟補で、癜砂糖より栄逊䟡が高い」ず考えるのは正確ではない。

    蟲林氎産省も、䞉枩糖は癜い砂糖ず同じ粟補糖であり、ミネラル量の差は、砂糖を栄逊源ずしお遞ぶほど倧きくないず説明しおいる。蟲林氎産省「砂糖の皮類」

    3黒砂糖ず和䞉盆――土地ず補法を味わう砂糖

    黒砂糖は、さずうきびの搟り汁を煮詰め、糖み぀を分けずに固めたものだから、さずうきび由来の銙りず無機質を残す。島ごず、畑ごず、補糖時期ごずに颚味が異なる。

    和䞉盆は、现い圚来系のさずうきびを原料ずし、糖の塊を抌し、研ぎ、氎分ず糖み぀を調敎する工皋を重ねお䜜る。现かな口溶けず穏やかな銙りが特城で、干菓子などに䜿われる。

    黒砂糖も和䞉盆も、単に「癜砂糖より栄逊がある砂糖」ずしお芋るず、本来の䟡倀を芋倱う。土地の気候、品皮、職人の技術、菓子文化たでを含めお味わう砂糖である。

    4氎あめ――甘味だけでなく、぀やずたずたりを䜜る

    氎あめは、でん粉を糖化しお䜜る。しょ糖ずは糖の組成が異なり、甘味は比范的穏やかで、粘りをも぀。

    和菓子や风では、甘さを加えるだけでなく、也燥を防ぐ、぀やを出す、結晶化を抑える、材料をたずめるずいった圹割を果たす。

    江戞の风売りから珟代の菓子工業たで、氎あめは「砂糖の代甚品」ではなく、独自の物性をも぀玠材ずしお䜿われおきた。

    5蜂蜜ずメヌプルシロップ――原料の銙りを残す液䜓甘味料

    蜂蜜は、蜜源ずなる花や採蜜時期によっお、色、銙り、酞味、結晶化のしやすさが倉わる。メヌプルシロップも、暹液を濃瞮した銙りをも぀。

    これらは、粟補されたしょ糖ずは異なる颚味を料理に䞎える。䞀方、氎分を陀けば䞻成分の倚くは糖類であり、「倩然だから量を気にしなくおよい」わけではない。

    銙りが匷い甘味料は、少量でも料理の印象を倉えられる。単に砂糖ず同じ甘さになるたで眮き換えるのではなく、銙りや酞味を含めお䜿う方が、その特城を生かせる。

    6異性化液糖――飲料ず加工食品に適した「液䜓の甘さ」

    異性化液糖は、でん粉から䜜ったぶどう糖の䞀郚を果糖ぞ倉えお䜜る。ぶどう糖が果糖より倚いものを「ぶどう糖果糖液糖」、果糖が倚いものを「果糖ぶどう糖液糖」ず呌ぶ。

    液状で溶かす工皋が䞍芁なため、枅涌飲料、調味料、加工食品に䜿いやすい。果糖は䜎枩で甘味を感じやすいため、冷たい飲料ずも盞性がよい。

    家庭で砂糖を加えおいなくおも、飲料、たれ、ドレッシング、菓子などから甘味を摂るこずがある。異性化液糖の登堎は、甘味を家庭の砂糖壺から加工食品の䞭ぞ移した。

    7糖アルコヌルず高甘味床甘味料――砂糖の完党な代圹ではない

    糖アルコヌルや高甘味床甘味料は、砂糖を枛らしながら甘味を぀けるために利甚される。しかし、甘味の立ち方、埌味、加熱ぞの匷さ、保氎性、発酵性などは砂糖ず同じではない。

    砂糖は甘味以倖にも、焌き色、銙り、保存性、぀や、粘り、泡の安定、菓子の柔らかさなどを䜜る。甘さだけを別の甘味料に眮き換えおも、料理や菓子が同じ仕䞊がりになるずは限らない。

    甘味料を評䟡するずきは、゚ネルギヌの有無だけでなく、食品党䜓の構成ず、その甘さに慣れる食習慣たでを芋る必芁がある。

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    第6章珟代の食卓で甘さず付き合うために

    1「癜か黒か」ではなく、補法を芋る

    癜い砂糖は挂癜したものではない。しょ糖の結晶は本来無色透明で、现かな結晶が光を乱反射するため癜く芋える。蟲林氎産省も、挂癜剀で癜くしおいるわけではないず説明しおいる。蟲林氎産省「砂糖の皮類」

    たた、茶色い䞉枩糖は含み぀糖ではなく、粟補糖である。黒糖、加工黒糖、䞉枩糖、きび糖などは、倖芋が䌌おいおも補法が異なる。

    色の印象だけで健康䟡倀を決めず、原材料衚瀺ず補法を芋る必芁がある。

    2「倩然か人工か」だけで刀断しない

    蜂蜜やメヌプルシロップには、それぞれ固有の銙りず文化的䟡倀がある。しかし、䞖界保健機関WHOがいう「遊離糖類」には、食品ぞ加えた砂糖だけでなく、蜂蜜、シロップ、果汁、濃瞮果汁に自然に含たれる糖も含たれる。

    WHOは、遊離糖類を総゚ネルギヌ摂取量の10未満に抑え、5以䞋なら远加的な健康䞊の利点があり埗るずしおいる。2000kcalを摂る人の堎合、10は玄50gに圓たる。WHO「Healthy diet」

    これは、50gを摂るべきだずいう意味ではなく、摂取を抑える際の䞊限の考え方である。

    3甘味料の皮類より、濃瞮床・量・頻床・圢を芋る

    食品の䟡倀は、甘味料の名前だけでは決たらない。

    同じ砂糖10gでも、食事の䞭の煮物に䜿う堎合ず、甘い飲料を䜕本も飲む堎合では、摂取の仕方が異なる。液䜓の甘味は、咀嚌を䌎わず、短時間に量が増えやすい。

    たた、砂糖を䜿わない菓子でも、小麊粉、でん粉、油脂を倚く含むこずがある。「砂糖䞍䜿甚」ずいう䞀語だけで、食品党䜓を評䟡するこずはできない。

    甘味料の皮類、䜿甚量、食べる頻床、液䜓か固䜓か、他に䜕を含むかを合わせお芋るこずが重芁である。

    4高甘味床甘味料を䞇胜の解決策にしない

    高甘味床甘味料は、特定の目的で砂糖を枛らす手段にはなり埗る。しかし、甘味ぞの慣れや食生掻党䜓を倉えないたた眮き換えるだけで、長期的な問題がすべお解決するずは限らない。

    WHOは2023幎、䞀般集団における䜓重管理や非感染性疟患のリスク䜎枛を目的ずしお、非糖質甘味料を長期的に䜿甚するこずを勧めないずいう条件付き勧告を公衚した。䞀方、この指針は個々の甘味料の毒性孊的な安党性評䟡を曎新するものではなく、摂取蚱容量を眮き換えるものでもないずしおいる。WHO「Use of non-sugar sweeteners」

    「䜿えば健康になる」ずも「存圚するだけで危険」ずも決め぀けず、目的ず量を明確にしお䜿う必芁がある。

    5銙りのある甘味料は、颚味ずしお䜿う

    黒糖、和䞉盆、蜂蜜、メヌプルシロップには、甘さ以倖の銙りがある。

    これらを䞊癜糖ず同じ量だけ機械的に眮き換えるず、料理が重くなったり、銙りが他の玠材を芆ったりする。少量で颚味を加え、玠材の味ず組み合わせる方が特城を生かしやすい。

    䞀方、玠材の色や銙りを倉えたくない菓子にはグラニュヌ糖、しっずり仕䞊げたい料理には䞊癜糖、照りやたずたりが必芁なら氎あめずいうように、調理機胜で遞ぶこずも倧切である。

    6甘さを犁止するのではなく、居堎所を取り戻す

    か぀お甘味は、祭り、祝い、来客、旅の土産、季節の節目に食べる特別なものだった。

    珟代では、甘味が飲料、たれ、パン、総菜、加工食品にたで広がり、䞀日䞭途切れず口にできる。問題は甘味の存圚だけではなく、特別な味だった甘さが、背景化し、摂取量を意識しにくくなったこずにある。

    甘味をすべお排陀するのではなく、どこで、䜕を、どのくらい味わうかを遞ぶ。銙りのある甘味を少量楜しむ、甘い飲み物を日垞の氎分補絊にしない、料理の甘さを段階的に薄くする、原材料衚瀺を確認する。

    食品を䞀成分だけで善悪に分けず、濃瞮床、量、頻床、料理、季節、身䜓の状態を含めお芋る。その方が、日本人が長く培っおきた甘味ずの付き合い方にも近い。

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    おわりに――甘さの䟡倀は時代によっお逆転する

    砂糖が広たる以前、日本人は果実、蜂蜜、甘葛、穀物の风から甘味を埗おいた。

    海倖から来た砂糖は、はじめ薬であり、暩力者の莈答品であり、庶民には手の届かない莅沢品だった。江戞時代には黒糖ず和糖が菓子文化を広げ、近代には台湟ず北海道の補糖業が倧量䟛絊を支えた。

    戊争ず敗戊によっお砂糖は再び垌少品になり、戊埌の埩興期には豊かさの象城になった。そしお珟圚、甘味はあたりにも身近になり、むしろ控えるべきものずしお語られるこずが増えた。

    䞀方で、黒糖や和䞉盆は、叀い補法、土地の個性、職人の技を䌝える食品ずしお再評䟡されおいる。か぀お倧量消費の象城だった癜砂糖は敬遠され、か぀お地方の産物だった砂糖が高玚品になる。ここにも䟡倀の逆転がある。

    砂糖及び甘味類の歎史が教えるのは、「甘いものは䜓に良い」「甘いものは悪い」ずいう単玔な結論ではない。

    どこで䜜られ、誰が䜜り、どのように運ばれ、どのような堎面で食べられたのか。食品の濃瞮床、䜿甚量、食べる頻床、料理党䜓の組み合わせはどうか。

    甘さの䟡倀は、成分衚の䞀列だけでは決たらない。

    甘味は、人間が自然から芋぀け出し、亀易し、加工し、祝い、支配し、工業化しおきた味である。

    だからこそ珟代の私たちには、甘さを恐れるこずでも、無条件に求めるこずでもなく、その来歎ず性質を知ったうえで、味わう堎所を遞び盎すこずが求められおいる。

     
     
    栄逊玠だけで食材を評䟡するのではなく、味、季節、土地、調理法、䜓ずの関係、歎史や食文化たで含めお、食べものをたるごず考えたす。 東掋医孊をはじめずする䌝統的な食逊生の芖点ず、珟代の知芋の双方を手がかりに、自分の䜓ず暮らしに合う食を、自分で遞ぶためのコラムです。

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