
ゴリラズの新譜はそこはかとではなく、全開のインド感が気持ちいい!
夜のインド料理屋さんの雰囲気が好き。
昼のランチタイムは戦場のような慌ただしいさがあるのに引き換え、
夜は落ち着いてゆったりした空気感。
客のまばらな店内にかかっているのはインドのポップミュージック。
さらにラッキーな場合は大きなスクリーンにボリウッドの映像が
流れていたりして。
それぞれが静かにインド料理と向き合い、食後には満足げに帰っていく。
その姿から漂うのはなんともいえぬ充足感。
ゴリラズの新譜、'The Mountain'を聴いていると、まるでその夜のインド料理屋さんにいるような気分になる。
もちろんサウンド的にインド(インドだけに限定するのもあれなので、
南アジアと言った方がいいのか)音楽の影響が色濃く現れているから
というのもあるが、それだけではなく、夜のインド料理屋さんで
感じられる安心感や満足感にも似たようなものが得られるのだ。
真剣に向き合い、それぞれの楽器の音、リズム、ビート、そしてヴォーカル、その全ての総合体を味わい、満たされる。
これまで同様、豪華アーティストとのコラボがまた面白く、
それぞれのアーティストらしさがしっかり残りつつも、ちゃんとゴリラズの音なのだから「すごい!」と思わず唸らずにはいられない。
作品のコンセプトがしっかり失われることなく、うまくそれぞれのいいところが生きている。
アップテンポな曲で盛り上げつつも、どこか落ち着くような、懐かしさのようなものも感じさせてくれるのも今作の魅力。
そのどこかのんびりした気分にしてくれるのにはシタールの音も効いているのだろう。
ヒマラヤ山脈を思わせるアートワークからも分かるように、壮大な世界観もあり、南アジアだけでなく、ワールドミュージックのミックス具合がまた絶妙で、そこがやはりゴリラズならでは。
通してアルバムを聴いていると、インド料理屋さんから飛び出して世界を旅しているようでもある。
実際、私が南アジアには行ったことがないために、新譜とインド料理屋さんがリンクされたのであって、南アジアに所縁のある人であれば、きっとその喧騒と静寂を同時にこの作品から感じることができるだろう。
さて、大豆ミートで作ったキーマカレーでも食べよう。
