
フロスから始めるご自愛
アラサー一児の母。最近フロスを始めた。
フロスはご存知の通り、歯の間を掃除するあの糸のようなものだ。
子どもが1歳になり、我が家は共働きである。あと5年もすれば子どもは私の手から離れ、外の世界の方が魅力的に映るだろう。だから、私のことに向き合うのも、もう少し落ち着いてからでいいかなと思っていた。
でも、落ち着くっていつだろう。5年後に本当に落ち着いたとして、急に両手が空っぽになってしまったら、私は何をするんだろう。
それに、この5年の間に大病をしたらどうするんだろう。私は私を気遣ったり大切にしないまま、死んでいってしまうのだろうか。
まあ、いつも私の妄想癖も一部あるのだが、人生はあっという間である。
だからと言って、あまり毎日自分を労るような時間もない。
いつものように忙しなく歯磨きをしていると、洗面所の端っこに全然使われていないフロスが置いてあるのを見つけた。最近、ちゃんと歯磨きもフロスもできていなかった。理由はとにかく”娘”。後追いがひどくなってからは、歯磨きのタイミングで抱っこで洗面所に一緒に行き、私の歯磨きを見せていた。その間に娘はハイハイしながら洗濯機の防水パンに一生懸命手を伸ばしている。ポールにかけてあるバスタオルを引っ張って落としたりもできる。とにかく急いで私は歯磨きをする。
なので、歯磨きをする時間がないのはしんどいな・・と思っていたのだが、よく考えると、夜の歯磨きは誰にも邪魔されない時間であることに気づいた。正確には娘が寝静まってから歯磨きをするので、ゆっくり歯磨きに集中できる時間なのだ。
そこで、先ほどのフロスを思い出す。
私は自分を大切にする第一歩として”夜だけ”フロスをすることにした。
時間がなければ糸を歯の間に通すだけでもいい。とにかく、一日の終わりにフロスをする。すると、フロスをしている時間だけはゆっくりと時間が流れるのだ。ずっとあれこれ考えていたことが、一旦フロスに集中する。そうすると終わったあとにちょっとだけ達成感がある。本当にちょっとだけ。
いつまで続くかはわからないが、これは習慣にしていきたいと思う。
歯は万病の元なので、文字通りご自愛になるし、自分のために何かをすることは、自分でコントロールができるのでグリッド感もあり満足度が高い。
ご自愛とは、アロマを焚いたりマッサージをしたりすることだけじゃない。ほんの少し自分のためにできる健康習慣みたいなもので良いのだ。
こうして考えると、私にとってのご自愛は、大げさなものではなくてよかったのかもしれない。時間をかけてリラックスすることでも、特別なものを用意することでもなくて、
「毎日確実にできる、小さな行動を一つ決めること」
だったのだと思う。 何か一つ、自分のためだけにやることを決める。 それだけで、毎日の中にほんの少しだけ、 自分に戻る時間ができる。