
第4話|知らなかったままでよかった
——晴香 side——
朝、目が覚めた瞬間から、気が重かった。
理由なんて分かってる。
昨日から続いている、あの違和感。
気のせいだと思いたいのに、
頭の中から消えてくれない。
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「……行きたくないな」
小さく呟いて、
それでも制服に袖を通す。
休んだところで、何かが変わるわけじゃない。
そんな気がしていた。
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教室の扉を開ける。
いつも通りの朝。
……のはずだった。
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「おはよー」
杏が手を振る。
「おはよう」
返事をして、席につく。
咲織も混ざって、
他愛ない話をする。
昨日見たテレビのこと。
部活、どうするかって話。
ちゃんと笑えている。
——大丈夫。
そう思おうとした、その時だった。
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「え、マジ?」
後ろの方から、男子の声が聞こえた。
続けて、小さな笑い声。
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「いや、でも先輩たち普通に笑ってたじゃん」
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心臓が、ドクンと鳴る。
先輩。
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また、その言葉。
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聞こえないふりをしようとする。
でも、耳だけが勝手に反応してしまう。
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「……まぁ、見れば分かるって」
「お前言いすぎ(笑)」
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