
【日記】台風一過の青空と、道に止まった車
空は晴れても、地上はまだ終わっていない
台風25号は22日の朝6時ごろに日本列島から抜け、日本の東の海上を北東へ遠ざかった。
千葉の空は、昨日までが嘘のような青空である。
だが数字を見ると、地上が受けた傷の深さがわかる。
千葉県では21日までの48時間雨量が県内14地点で観測史上最大となり、千葉市中央区では9月の平年1か月分のおよそ2倍が、わずか2日で降った。
船橋市の24時間雨量も345.5ミリと、観測史上1位を記録している。
22日の朝になっても、県内では約4万7千軒の停電が続き、冠水で通れない道路や土砂崩れの現場が各地に残っていた。
県内では土砂崩れによる住宅倒壊などで3人が亡くなり、2人の行方がわかっていない。
空が晴れたことと、災害が終わったことは別物である。
なぜ故障車が道をふさぐのか
今日の街で目立ったのは、道の端に止まったままの車と、それが生む渋滞であった。
これには仕組みがある。
冠水した道路は、濁っていて水深が目で判断できない。床面より浅い水でも、速度を出せば巻き上げた水が吸気口からエンジンに入り、車が止まる。
電気自動車やハイブリッド車も、駆動用の電池に水が入れば動かなくなる。
さらに厄介なのは、水が引いた後である。
一度浸水した車でエンジンをかけると、残った水や泥による破損、電気系統のショートによる感電や車両火災の危険がある。
だから浸水した車は、点検を受けるまで動かせない。
ここで渋滞が生まれる。
大雨の後はロードサービスへの救援依頼が殺到し、レッカーがすぐには来ない。
先月の大雨の際にも、千葉県内では水没した車があちこちに残され、その隙間を他の車が縫って走る状況が報じられていた。
動かせない車が車線をふさぎ、冠水路を避ける迂回の車が一部の道に集中する。
故障車と渋滞は、別々の出来事ではなく、同じ大雨の後始末の一部である。
最後にちょっとだけ感想
今日、街に出た。空は驚くほど晴れていた。
それなのに、道には止まったままの車があり、あちこちで車列が詰まっていた。
青空の下の渋滞というのは、妙な光景である。
台風一過という言葉には、どこか「もう終わった」という響きがある。
だが実際には、空が先に回復し、地上はあとから時間をかけて回復していく。
道に残った一台一台の車は、昨日の雨がまだ終わっていない証拠である。
止まった車の持ち主にも、それぞれの事情がある。
仕事に向かう途中だったのか、家族を迎えに行く途中だったのか。
水が引いた後にエンジンをかけずに待っているのだとすれば、それは正しい判断である。
自分は現場の人間なので、明日からの片付けの大変さも想像がつく。
晴れた日こそ、足元を見て動く。
今日の青空は、そういう日であった。