アフロディーテ 《詩》

「アフロディーテ」
此処で一度 夢を見た事がある
今でも その切れ端が残っている
かつて僕は夢を見ていた
そして それはまだ生き続けている
彼女は僕の事を
ダーリンと呼んでいた
その声には特別な声色があり
特別な瞬間の訪れを意味していた
崇高な時が
波を形造り 満ち引きを繰り返す
海の音が聞こえる アフロディーテ
いつまでも これからも…
それとも これっきりなの
遊び慣れた女の様な振る舞い
貴方だって同じ様なものよ
そう言って痛いほど強いキスをした
僕等は自分のエゴを
無条件で受け止めてくれる
誰かを必要としていた
全てを征服出来ると
感じさせてくれる誰かを
全ては夢だったのだろうか
夢を生かし続けるにも
勇気と努力が必要だ
僅かに残る光が
限り無く漆黒に近いグレーの色彩を描き消え去る
君はいつだって喋り過ぎる
自己愛が強すぎるんだ
そしてまた
それは僕にも言える事だ

Photo : Seiji Arita
