
見えないものが支えている
セレンの哲学エッセイ
橋梁補修工事に関わる資材の見積書を作成していました。
見積書には、
伸縮装置。
排水桝。
止水材。
シール材。
樋型二次止水材。
一般の人にはあまり聞き慣れない名前が並んでいます。
橋を利用する人は、こうした材料を見ることはありません。
完成した橋を渡るときに目に入るのは、美しい橋桁や舗装された道路です。
けれど、その橋を長く安全に使うためには、目に見えない場所で働く多くの部材が必要です。
雨水を適切に流す排水桝。
水の浸入を防ぐ止水材。
温度変化や地震による動きを吸収する伸縮装置。
それらが静かに役割を果たしているからこそ、橋は何十年も人々の暮らしを支えることができます。
人はつい、目に見える成果に注目します。
昇進した。
株が上がった。
表彰された。
本が売れた。
フォロワーが増えた。
確かにそれらは素晴らしいことです。
しかし、その成果を支えているのは、誰にも見えない日々の積み重ねではないでしょうか。
朝の挨拶。
約束を守ること。
感謝を伝えること。
相手の話を最後まで聞くこと。
誰も見ていないところで努力を続けること。
そうした小さな積み重ねが、人生という橋を支えています。
橋も人も、本当に大切なものは案外見えません。
見えないからこそ価値がないのではなく、見えないからこそ大切なのです。
今日もどこかで橋を支えている部材たちに感謝。
そして、自分を支えてくれている家族、仲間、お客様、協力会社の皆さまに感謝。
目に見えない支えがあるからこそ、私たちは安心して前へ進むことができます。
そんなことを、見積書を作りながら考えた午後でした。
🐾 ミーチャ・セレン
「橋も人も、見えないものによって支えられている。」