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Photo bykazuminakai

【自然はなぜリラックスするのか?:フラクタル性】

    🎧️試験的にこの記事は音声でも楽しめるようにしています🎧️


    スピリチュアルではなく、科学的視点(フラクタル性)から自然から得られるリラックスに関して書いていきます


    まずフラクタル性とはなにか?

    「全体の形と一部分の形がよく似ている」性質のことです
    ※下記画像はフラクタルの例

    たとえば自然で言うと…
    木の枝をよく見ると、太い幹から枝が分かれ、その枝からさらに細い枝が分かれています
    このように、木の一部分(枝)も全体(木全体)と似た形をしているのがフラクタルの特徴です

    他にも、海岸線や山の形、雲、雪の結晶、ロマネスコ(カリフラワーの一種)など、自然の中にはフラクタルな形がたくさんあり、どこを拡大しても、同じような形が繰り返し現れるのがポイントです


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    フラクタルの例
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    フラクタルの例
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    フラクタルの例



    では、フラクタル性の研究を見ていきましょう

    自然景観の画像(地平線や樹木の輪郭)のフラクタルに好感を持つか?というもので、画像26枚(森と草原それぞれ13枚)を提示したところ、「好きだ」といった感情が多く出されました
    ※参考文献

    https://doi.org/10.1142/S0218348X0400228X


    次は、実際にフラクタルパターンを見せた際の「行動的・知覚的パフォーマンス」の向上を調べた研究です

    モニタに様々な フラクタル画像を表示し、コントラストを段階的に下げながら被験者に「何が見えるか」を判断する(※反応時間)実験を行いました

    その結果、同範囲のフラクタル同士を識別する能力も高まり、「フラクタル性が視覚処理能力を高める」ことが確認されました
    ※参考文献

    https://jov.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2433052


    では、《実際に脳波(EEG)はどう反応するのか?》

    この研究では、被験者の脳活動を計測し、ランダム化対照試験を行いました

    年齢18~55歳の男女30名のα波・β波変動を解析したところ、
    D=1.3(自然界に多い中間的複雑さ)のパターンで、前頭葉のα波(リラックス指標)が最大化しつつ、頭頂葉のβ波(注意・認知指標)も高まるという“リラックスしながら集中”状態が最も顕著という事が確認されました
    ※参考文献

    https://doi.org/10.3758/CABN.8.3.227


    さらに《皮膚コンダクタンス(手のひらの発汗反応)を使ったストレス指標》での研究もされています

    NASA支援のもと行ったこの研究は、24名の被験者がストレス誘発タスク(算数・論理問題など面倒くさい作業)を行う間、森の写真・抽象フラクタル・白パネル(※比較対照群)のいずれかを見せ続け、タスク中と休息中の皮膚コンダクタンス変化ΔGを比較しました

    森の写真や中間的複雑さのフラクタルでは、対照条件よりもΔGがそれぞれ44%・約20%低くなり、ストレス反応が大きく抑制されました

    タスクを繰り返すクロスオーバー設計であることから、因果関係の解釈も可能な高品質研究ですね
    ※参考文献

    https://doi.org/10.1016/j.ijpsycho.2006.01.006



    これらを総合すると、人が自然を見てリラックスできるのは、自然に多い「中間的なフラクタル複雑さ(D≈1.3)」が人の視覚・脳・自律神経システムに最も自然に処理されるからだと考えられます

    言葉でいえば母国語のように、目や脳が慣れ親しんだパターン言語だからこそ、余計なエネルギーを使わずスムーズに情報処理が進み、結果として心の緊張が解けるような感じですね

     
     
     
    【苦手】嫁さんに論破される、息子の不意打ちタックル【趣味】読書、スポーツ、論文漁り【仕事】古民家読書スペース代表、老舗料亭料理長、高校外部講師、論文解読ごっこ、食生活アドバイザーなど※論文は幅広く肯定・否定の知識を取り入れる事を心がけています

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