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婚活(東京編①)

    東京に転勤して、どれくらい経っただろうか?
    山形の婚活パーティーで知り合った『佐藤さん』から、突然手紙が届いた。

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    あなたに会いに東京に行きます。
    ご自宅の近くに、ホテルを用意しておいてください。

    うーん。
    山形から会いに来てくれるのは嬉しいけれど、ちょっと高飛車な文面。

    まだ、山形新幹線は無かったし、東北新幹線が上野発着の時代。
    山形から会いに来るのは、ある種の『覚悟』もあるのだろう。

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    上野駅に彼女を迎えに行き、ふたりで蒲田駅に戻り、僕の自宅近くのホテルまで。
    その夜はそこで別れた。
    次の朝、彼女が僕の自宅に来て、ふたりで『東京ディズニーランド』。

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    でも、ほとんど記憶がない。
    楽しくなかったのかも。

    当時、離婚歴のことを言えずにいたから、ふたりの時間に
    没頭できなかったのかも。

    帰りの電車、彼女が酷く疲れた顔だったのを良く覚えている。
    次の日、上野駅で新幹線に乗った彼女を見送った。

    動き始めた汽車の窓に顔を付けて、君は何かを言おうとしている。
    君の唇が「さようなら」と動くことが怖くて、下を向いてた。(※1)

    と、歌にあるが、そんな悲しい別れではなかった。

    数日後。
    彼女から手紙が届いた。
    あの上野駅での別れが悲しくて、今も泣きながら書いている、と。

    そんなに好きになってくれたんだなぁ!

    どうして、返事を出さなかったんだろ?

    ※1



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