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ちゃんとできない日も、それはそれで今日の私


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    ある年の年末、軽い風邪をひきました。

    軽い、と思っていたんです。
    すぐ治るだろうと。

    ところが、これがなかなかしぶとい。

    熱がすごい高いわけでもない。
    ずっと寝込むほどでもない。
    でも、動くとしんどい。
    頭もぼんやりする。
    とにかく眠い。

    こういう中途半端なしんどさが、一番やっかいだったりします。

    以前の私なら、たぶんこう思っていました。

    「なんで、こんな忙しい時期に」
    「やることがいっぱいあるのに」
    「体調管理、ちゃんとしていたはずなのに」

    年末って、なぜか追い立てられますよね。

    大掃除もしなきゃ。
    買い出しもしなきゃ。
    家のことも、仕事のことも、あれもこれも。
    できれば、気持ちよく新年を迎えたい。

    なのに、体はまったく協力してくれません。

    日課にしていた運動もできない。
    本を読もうとしても、字が頭に入ってこない。
    ブログを書こうとしても、パソコンの前でぼーっとするだけ。

    そのうえ、なぜか同じ時期に、パソコンまで調子が悪くなりました。

    立ち上がるまでに、ものすごく時間がかかる。
    こちらは風邪でぼーっとしている。
    パソコンもぼーっとしている。

    もう、ふたりで休むしかない感じでした。

    もちろん、最初は抵抗しました。

    「いやいや、今休んでいる場合じゃない」
    「これだけはやっておきたい」
    「せめて、これくらいは」

    でも、体がまったく言うことを聞きません。

    そこで、ようやく諦めました。

    寝る。とにかく寝る。

    必要最低限の家事だけして、あとは寝る。

    運動もしない。
    読書もしない。
    ブログも書かない。
    ちゃんとした年末を過ごそうとすることも、いったんやめる。

    すると、少し笑えてきました。

    「ああ、私はこんなに、ちゃんとしようとしていたんだな」と。

    風邪をひいたことよりも、
    風邪をひいた自分を責めていることのほうが、しんどかったのかもしれません。

    たとえば、
    夕飯がお惣菜になった日。
    洗濯物が少したまった日。
    掃除機をかけられなかった日。

    そういう小さなことに、心の中でいちいちバツをつけていたように思います。

    でも、実際には、家族は全然ふつうに過ごしていました。

    お惣菜でも食卓は成り立つし、
    洗濯物も一日くらい待ってくれる。
    掃除機をかけなくても、家は怒りません。

    怒っていたのは、私だけでした。

    体は正直でした。

    「ちょっと止まりましょう」

    そんなふうに、風邪という形で教えてくれたような気がしました。

    起こったことは、いったん受け入れる。

    風邪をひいたなら、風邪をひいた私として過ごす。
    できない日は、できない日として過ごす。
    完璧に整えようとしない。

    今でも、私は、
    すぐちゃんとしようとするし、
    つい先回りして考えるし、
    できなかったことを数えそうになります。

    でも、少しずつでいいのだと思います。

    うまくできなかった日も、
    予定通りに進まなかった日も、
    体が止まってしまった日も。

    それはそれで、今日の私。

    そんなふうに受け入れられたら、いいのかな、って思います。

     
     
    14年間の中高教員生活を経て、産業カウンセラーを取得。 心理カウンセラー・メンタルコーチとして、セッションをリアルとオンラインで行う。 家族や人間関係の心理を夫婦で伝えるYouTube「ハッピーファミリーチャンネル」登録者1.5万人。夫婦で2泊3日のワークショップを不定期開催中。

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