
傘、コインランドリー、麻辣湯
職場に傘を忘れてきた。
新しく買った水色の傘。
どうも最近自分はダメダメで、なんとか起死回生、挽回せねばと己を奮い立たせるために買った新しい傘。
明日着る服がないので溜まりに溜まった洗濯物を回し、渋々やってきたコインランドリー。
濡れたTシャツやタオルを、まだ少し温かい乾燥機にぶち込みスタートボタンを押す。
乾燥が終わるまでの間、煙草を久しぶりに吸った。どうにもならない時にだけ吸おうと決めた煙草。最近ずっと吸ってなったんだけどな。
2本目を吸い始めたところで雨が降ってきた。
せっかく乾いた服が雨に濡れるのが何よりも嫌いだ。
洗濯物を濡らさないよう家まで運ばないといけないのがだるい。気分が下がってたところに傘を忘れたことに気づき、さらにゲンナリする。
最近ダメダメである。
何がと言われると困るが、とにかくダメダメなのである。普段当たり前にできることができなくなる。呼吸するのも一苦労である。
仕事の帰り道、スーパーに寄って晩ご飯の材料を買った。レジのお姉さんに「今日の夜ご飯は麻辣湯ですか?」と聞かれる。
カゴの中の春雨と麻辣醤とキクラゲ。そうとしか思えないラインナップ。かなり確信がないと客にこんなこと聞けないだろう。
だからなんだ、と言われたらそれまでだが、晩ご飯を見ず知らずの人に当てられるそんな取るに足らない出来事すらもなんかもうダメなのである。
全くもって人間社会に馴染めてないような、もう存在から消えてしまいたいような、だいぶ追い込まれている心情なのである。
めんどくさいなー、自分。
洗濯の乾燥は終わったけど、もう一本だけ煙草を吸って帰ろう。
雨はだんだんと激しくなって、もうどうしようもない。