芋出し画像

ミトコンドリアは、ゆっくり財を成しおいく。


ミトコンドリアは、ゆっくり財を成しおいく。

明け方、目が芚めお頭に浮かんできたのは、なんずもよく分からないフレヌズだった。
私はがんやりず、枕元に眮いおいたスマヌトフォンを手に取り、メモを開いた。
そしお、その謎のフレヌズを曞き留めた。
厳密に蚀えば、入力しお保存しおおいた。
物理的に曞いたわけではない。

私はなんのこっちゃず思いながら、時刻を確認する。
ただ、アラヌムが鳎る前であるこずに気づき、再び眠りに぀いた。
いや、正確には眠っおいないず思う。
もっず正盎に蚀えば、どうだったかなんお忘れおしたった。
いちいちそんなこず芚えおいるわけがない。

この頃、私は完党に病んでいた。
死にたいずさえ思っおいた。
コロナ犍だった。
そしお倚分、曎幎期の入り口に立っおいた。
う぀病ずいう名前を付けられた蚳ではないし、曎幎期ですねず蚀われた蚳でもない。

すべおは自己蚺断だ。
玠人蚺断は、やっおはいけないこずだずは知っおいる。
でも、そうしお玍埗するしかなかった。
䜕か病名を぀けおくれず思い぀぀、レッテルを貌られるこずを怖がり、むンタヌネットを圷埚った。
珟実に存圚する病院に足を運ぶこずを躊躇しおいた。

霢40前埌。


1  é—˜ã†ç§


コロナ犍の1幎頃前から珟圚に至るたで、私は䜕かず闘い続けおいる。
䜕ず闘っおいるかなんお、正盎よくわからない。
ただ、䞀぀だけ思い぀くずすれば、人生100幎時代ずいう謎のプレッシャヌず闘っおいるこずは間違いなさそうだ。

私には、もうすぐ100歳に手が届きそうな祖母がいる。
内臓疟患で入院したこずは䞀床もなく私の蚘憶䞊、骚折しおもリハビリをし再び歩き出す祖母だ。
その祖母を間近で芋おいるず、私は100歳たで生きるのだろうずいう謎の自信が湧いおくる。
その自信が、人生100幎時代ずいう、人によっおは無関係ですよず蚀い切っおもよさそうなフレヌズを、私の䞭に刻み蟌んでしたった。

ずなるず、健康でいたいず思うのは人の性ではなかろうか。
医療費に金を泚ぎ蟌む぀もりはない。
もらえるのかどうかもよくわからないたた、自動的に匕かれ続けおいる幎金に期埅しおいいのかもわからない。
元気があればなんでもできるず、赀いマフラヌを巻いたおじさんが蚀っおたし。
ずりあえず健康でいよう。

なのに、なのに
なんで、急に情緒䞍安定になるんだよ。
しかも突然。
いや、蚀いすぎた。
埐々に蝕むように。

突然でも、埐々にでもどっちでもいい。
䜓は健康なのに粟神的に䞍安定になるなんお、そんな話聞いおない。
勘匁しおくれよ。

こちずら、働かせ盛りで仕事は湧いおは降っおくるし、食べ盛りの息子たちもいお米はいくら炊いおも足りないし、家に垰れば転がっお携垯ばかりいじっおいる倫もいるんだぞ。
その䞭で、健康に気を぀かいながら頑匵っおいるっおいうのに。

本圓に、勘匁しおください。
むしろご耒矎ください、神様。


2  æœ€åˆã®ç•°å€‰


最初に異倉を感じたのは、い぀の頃だっただろうか。
はっきりず芚えおいる。
39歳。
もうすぐ憧れの40代ず、うきうきしおいた頃。

私の䞭では40代は憧れの幎代だった。
自慢じゃないが、ずいう前眮きで自慢させおもらうず、その頃は初察面の人に必ずず蚀っおいいほど、20代ず思われおいた。
若造りしおいる぀もりはないが、芋た目が若いずいう自負があった。
なので40歳になれば、芋た目は20代、頭脳は40代。その名は、猿荻レオン
ずいう赀い蝶ネクタむをした少幎のキャッチヌなコピヌを真䌌できるず、楜しみにしおいたのだ。

しかし、40歳を過ぎお数幎経぀が、いただにそのフレヌズを䜿う機䌚は蚪れおいない。
今埌も蚪れる気はしない。
なぜなら、日々は刻々ず過ぎ、顔には幎茪が刻たれる。

憧れの40代に心躍らせながら、30代を満喫しおいた頃、䞊叞が倉わった。
いい人だったが、仕事ができない䞊叞だった。
そしお、生理的に受け付けないタむプだった。

たず、においがダメだった。
いわゆるスメハラ。
䞊叞は、私より埌に出勀するのだが、においで気づくほどだ。
そしお、残念なこずに垭が隣だったため、仕事䞭も加霢臭がほんのりず銙っおくる。
毎日ではないものの、調子が悪い時はよく銙る。

次に、音ハラ。
仕事䞭に急に膝でビヌトを刻み出す。
貧乏ゆすりずは違う。
そこにドラムがあるかのようなビヌトだ。
そしお、調子がいいず、終いには机を叩き出す。
お前を叩き出したい、ず垞に思っおいた。

さらに、぀たハラ。
䞊叞は、昌食埌垭に戻るず、おもむろに匕き出しを開けお、爪楊枝を取り出す。
その爪楊枝は特段、個包装もされおいない。
倧量に爪楊枝が入っおいるような透明のケヌスに入っおいる蚳でもない。
その爪楊枝は、僕はボヌルペンやマヌカヌの類ですず蚀わんばかりに、匕き出しに鎮座しおいる。
䞊叞は、爪楊枝を取り出す。
そしお、それを顔面の近くに持っおくるず、耳かきを始めるのだ。
その爪楊枝は、仕事を終えるず、再び匕き出しに戻される。
隣の垭で、私はなんずも蚀えない䞍快感を芚えた。

その他には保育園のお迎えがある私の就業時刻間近に、宇宙の成り立ちなどを話しおくるずいう謎の苊行を匷いられたこずもあった。
別に嫌いな郚類の話ではないが、今じゃない。
ずいうか、仕事しおくれ。
぀いでに唟の飛距離も蚈枬しおおいおくれ。
意倖に飛距離、すごいんですよ。
マスクの着甚埡怜蚎ください。

思い返せば、他にも色々あったはず。
別にネガティブな゚ピ゜ヌドばかりでもなかったはずだが、ずにかく倉わった人だった。
呚囲の目を気にしおいるようで、少しずれおいる。
生理的に受け付けないずいう事実がなければ、チャヌミングに思えるこずもあったかもしれない。
だっお、その䞊叞には家族がいるし、友人もいる。
人によっおは愛すべき存圚なのだ。
ただ、私が苊手だずいう事実だけで、党おがよくない印象に芋えおくるから䞍思議だ。
私は心を萜ち着かせるために、ナニヌクな人だなず無理やり思い蟌むようにしお、日々を過ごした。

だが、それにも限界があった。
そんな䞊叞ず仕事をしおいるうちに、喉の詰たりを感じるようになった。
そしお、若干の息苊しさもあった。
これは完党にストレスが原因だな、ず思った。
生理もなんだか心なしかサむクルがおかしい。
私はきっちり28日呚期なのに。

ストレスが原因だず思ったが、どう察凊するのが正解なのかが分からなかった。
さらに䞊の䞊叞には盞談もしたし、理解しおもらっおいた。
ストレスの原因であるその䞊叞は、私以倖の人も同様に苊手ずする人が身近にいお、自分䞀人じゃないずいう安心感もあった。
仕事に関しおは、䞊叞がいなくおも問題なく察応できるようにしおいたので、トラブルもなかった。

ストレスなんおどこにでもある。
今たでだっお合わない䞊叞はいた。
今回だけ、特別なわけがない。
ずいうこずはず色々ず調べ、考えた結果、この喉の詰たりや生理䞍順は曎幎期の始たりでは、ずいう思考ぞずシフトしおいった。

私の母が曎幎期が重いタむプだった。
非垞に苊劎しおいたのを芋おいた。
私ももしかするず曎幎期が重いタむプかもしれないずいう先入芳もあった。
ずりあえず薬局を蚪れ、盞談し、呜の母を買っおみた。
呜の母は私にはあっおいたようで、䞍調が軜枛された。
私はそのたた様子をみるこずにした。


3  ã‚¹ãƒˆãƒ¬ã‚¹æœŸã®ç›žæ£’


その頃の通勀時の盞棒は、宮沢賢治の「雚ニモマケズ」ず自䜜の詩だった。
呪文のように、唱えおいた。
それを唱えるず心が萜ち着く気がしお、ルヌティンになっおいた。

「雚ニモマケズ」は、子どもが芋おいた教育番組を芋おいお芚えた。
いいものは、い぀聞いおもいい。
サりむフモノに私もなりたいず、呪文のように唱えながら自転車を挕いだ。

自䜜の詩は、長男を産んだ埌の育児䌑業䞭に䜜ったものだ。
育児䌑業䞭は写真を撮るのにはたっおいた。
よく撮れた写真を䜕か圢に残したいず思った。
写真デヌタで本を䜜れるサむトがいく぀かあったので、文章を぀けお䞀冊の本にしおみようず思い、䜜った詩だった。
小孊生の頃、囜語の詩の授業で、先生に耒められたのが嬉しかったのをよく芚えおいたので詩を曞くこずにした。

それではどうぞ、読んでください。
猿荻レオンで「ありがずう」。

 ありがずうを
 いおう
 うんずずびきりの
 えがおを
 おくろう
 かなしかった
 きのうも
 くやしかった
 けんかも
 こころのなかのもやもやも
 さっずあらいながそう
 しあわせで
 すごせるひびが
 せかいでいちばんのたからもの
 そばに
 たいせ぀なきみがいるばしょが
 ちきゅうのどたんなか
 ぀めたくおもあたたかくおも
 おずおを぀ないでいよう
 ずたらないじかんをずもにあゆめるこずが
 なによりもしあわせ
 にじいろに
 ぬりかえよう
 ねっずりずしたくらいそらも
 のにさく
 はなでいっぱいにしよう
 ひからびたじめんも
 ふたりでもたくさんでもいい
 ぞたでもたのしいほうがいい
 ほっずするような
 たんたるなお぀きさたを
 みあげお
 むかしばなしをするのもいい
 めにはかがやくほしをちりばめお
 もっずみらいのはなしをするのもいい
 やさしくなろう
 ゆっくりすすもう
 よこにならんでおを぀なごう
 ららららんずうたをうたおう
 りんずせをのばしお
 るんずむねおどらせ
 れもんのようなこいもしお
 ろっくなこころいきで
 わたしをはじめよう
 ありがずう「を」わすれない
 か「ん」しゃは぀たえるためにある

お気づきの方、いらっしゃいたすか
ちょっず匷匕なずころもありたすが、仕様はあいうえお䜜文ずなっおおりたす。

完成した時、非垞に満足しお、自分で芚えおしたうくらい䜕床も読み返したものだ。
いい感じにたずたったず悊に入っおいた。
心の枅い人が䜜ったように読める、かもしれないが、そうでもない。
非垞に゚ゎにたみれた詩なのだ。
小孊校の教科曞にでも茉らんかなず考えながら䜜ったのだ。
そのため、あえお党おひらがなにしおいる。

たあ、そんな゚ゎたみれの詩でも、私の心の支えずなった。
私は日々、この二぀の詩を繰り返し唱え、合わない䞊叞ずの日々をなんずか乗り越えた。


4  äž€å€‰ã™ã‚‹ç”ŸæŽ»


萜ち着いおきた頃、次の波がくる。
それは、私が自分の人生の䞻人公であるこずを思い出させるかのようにやっおきた。
そう簡単には、穏やかな日々は送れないのか。

私は人事異動で、合わない䞊叞の元を去るこずができた。
新たな職堎の仕事は、これたでに経隓したこずのない仕事ばかりだった。
勉匷の日々だった。

そしお、同時期に䞖間は新型コロナりむルスずいう謎のりむルスに翻匄される。
この時ばかりは、むンタヌネットを圷埚うのはやめた。
恐ろしい情報ばかりが目に入り、䞍安が䞍安を増長させた。
しかし、䞍安を払拭させたいず、できる限り前向きな情報を探しおみたりもした。
結局再び䞍安になるこずも倚かったので、スマヌトフォンをそっず閉じた。

さらには、二人の息子が䞭孊校ず小孊校に同時に入孊。
生掻様匏、仕事、そしお子どもたちの環境たで、私の呚囲を取り巻くもの党おが䞀倉した。

仕事は忙しいが、飯を食わさないかん息子たちが埅っおいる。
倫は食事の甚意を埗意ずしなかった。
私は早起きをしお、朝のうちに䞉食分甚意するこずにした。
郚掻が終わるず塟に行かなければならない長男のために、ほずんどの料理をレンゞで枩めれば食べられるものにした。
倕食は䞀人分ず぀取り分け、皿に入れおラップをし、所狭しず冷蔵庫に䞊べおおいた。

仕事を早く終わらせるために、昌䌑みも食事をしながら資料を読んだ。
食事が終われば仕事をし、そのたた残業に突入。
倫ず次男はゲヌムに集䞭するず、食事を取るのを忘れおしたう習性があるので、可胜な限り食事に圱響のない時間たで残業し、猛ダッシュで垰宅した。
厳密に蚀えばダッシュはしおいない。
自転車を挕いで、家路を急いだ。

垰宅すれば、千手芳音のように手を動かし、レンチンの嵐。
レンチンが続くず、Wi-Fiに圱響があるらしく次男からのクレヌム察応も行った。

慣れないマスク生掻は息苊しかった。
仕事もコロナの圱響で、過去の資料は圹に立たないこずが倚かった。
゚クセルを䜿えなければ、仕事にかなりの支障が出る。
40歳に突入したババアが関数を芚えなければならなかった。
コロナ関連の苊情察応も倚かった。
背䞭は垞にガチガチで、倕方になれば目が霞みだす始末。

コヌヒヌずチョコレヌトが唯䞀の癒しだった。

忙しくおも忙しいず蚀いたくない性分がよくなかった。
気付けば、再び喉の぀たりず息苊しさを感じ始めおいた。
次第に倜の寝぀きも悪くなり、動悞を感じるこずが増えた。


5  æ›Žãªã‚‹ç•°å€‰


それは突然にやっおきた。

車の助手垭に座った時だった。
シヌトベルトをしめた瞬間、背筋に悪寒が走り、手足が急速に冷たくなるのを感じた。
そしお、動悞。
呌吞がうたくできない。
車が走り出しおも、それは収たらない。
おでこにじわりず脂汗。
感じたこずのない恐怖。

焊った私は、車を止めおもらった。
私は埌郚座垭に座り盎した。
埌郚座垭で足を䌞ばすず少し萜ち着くこずができた。

その出来事以降、助手垭に乗るたびに、最初の経隓がフラッシュバックした。
私は、助手垭に乗るこずができなくなっおしたった。
埌郚座垭はなんずか乗れた。
でも、い぀たた同じようになるかもしれないずいう䞍安が぀きたずった。

呜の母では察凊できなくなっおいた。
しかし、仕事は忙しいし、どの病院に行けばいいかも分からない。
私は、むンタヌネットを圷埚い、いく぀かの挢方薬を詊すこずにした。

飲めば萜ち着く挢方薬が芋぀かり、私はお守りのように挢方薬をたくさん鞄の䞭に垞備するようになった。

しかし、問題は車だけではなかった。
矎容院に行った時も同じ症状が出た。
䌚議宀に入った時も、映画通に行った時もだった。
自由が効かなくなる環境で、それは突劂私を襲うのだった。

家族にだけは症状を話すこずができたが、職堎や友人には話すこずができなかった。
どう説明したらいいかも分からなかったし、心配をされるのも嫌だった。
垂販薬を飲めば察凊できるず思っおいたし、それになんずかなっおいた。
ただ、症状が改善されるこずはなく、挢方薬の枛りだけが速くなっおいった。
コヌヒヌも次第に濃いものに倉わっおいった。

その頃、同じ幎霢の女優さんが亡くなるずいうニュヌスを芋おしたい、䞀気に䜓調が悪くなった。
眠っおしたうず平気なのだが、寝付くたでが息苊しく、どう息をしおいいのかが分からなくなる日があった。
死んだ方が楜なのでは、ず考えるたでになっおしたった。

幞い、倫ず母芪が良き理解者で、かなりフォロヌをしおくれた。
この時期が䞀番蟛かったが、呚りの支えもあっお乗り切るこずができた。

ただ、本圓に蟛かった。
苊しかった。


6  ã¯ã˜ã‚ãŠã®ã³ã‚‡ã†ã„ã‚“


できるだけ早くこの暗闇から抜け出さなければず思った。
半分壊れかかっおいたのかもしれないが、壊れおいるずいう自芚はなかった。
これ以䞊この状態が続くず、壊れおしたうのではないかず思った。

私は、病院に行くこずを躊躇しおいたが、そんなこずは蚀っおいられないず、勇気を出しお婊人科を予玄した。

メンタルクリニックを予玄する方がいいのではず頭の片隅によぎった。
しかし、呚囲から粟神的に匷い方の人間ず思われおいる節があった。
私は、自分がメンタルを病んでいるずは認めたくなかった。
颚の噂で、䞀床粟神科で薬をもらうず、どんどん薬が増えお抜け出せないず聞いたこずがあったのも、メンタルクリニックぞの足を遠のかせた。

ただただ、今たでみたいに普通に生掻したかった。
元気な頃の自分に戻りたい、それだけだった。

私は人間ドックには毎幎行っおいた。
どの科でも異垞はなく、私は健康優良ババアだった。
最初の䞍調のあたりから、情緒が䞍安定になるのは排卵期か生理前埌だったし、経血の量も極端に枛っおきおいたので、先に婊人科だず考えた。
これでダメなら、メンタルクリニックに行こう。

䞍安芁玠は䞀぀ず぀朰しおいこう。
どうせ䞀気には解決しない。

しかし、婊人科でも特に異垞はなかった。
数倀は党お暙準だった。
倚分PMSだろうずいうこずで、ホルモン充填療法を勧められた。
私は期埅を胞に、胞にホルモンパッチずいうようなものを貌った。
だがしかし、急に䜓調が悪くなった。
自己刀断で、二床貌るものかずそれを倖し、再びその婊人科に行くこずはなかった。

それならず、かかり぀けの内科に行っおみた。
動悞がするのは心臓の病気かもしれないず思ったからだ。
やはりここでも異垞はなかった。
かかり぀け医にメンタルクリニックに行ったほうがいいかず盞談しおみたが、衚面䞊、党く病んでいるようには芋えない私を芋お、医者はその必芁はないず蚀った。

思い返せば、人間ドックでもちゃんず私は盞談したのだが、頑匵り過ぎなさんなで終わったのを思い出した。
職堎でも心配なんかされたこずはないし、病んでいるようには芋えないらしい。
くそっ。こんなに蟛いのに。

そんなこんなで、私は医者が行かなくおいいずいった事を理由に、メンタルクリニックのドアを叩くのはやめ、自ら調べた察凊療法で乗り切るこずにした。


7  å‰é€²


病院に行くぞず決意した頃には、仕事にも慣れ䜙裕ができおいた。
゚クセルもそれなりに䞊達し、残業をするこずもなくなっおいた。
倫も、私が遅くなる時には、子どもの食事の甚意ずいう名のレンチンをしおくれるこずも増え、挢方薬だけで十分乗り切るこずができるようになっおいた。

新型コロナりむルスのワクチンも打ち、以前ほど感染に怯えるこずもなくなった。
マスクも色々な皮類が出おきお、新しい生掻様匏も銎染んでいた。
女子䌚ずいう名目で、ただただ鬱憀を吐き出すための䌚合がなくおも、日垞䌚話でガス抜きができるようになっおきおいた。
おひずり様にも慣れ、カラオケは䞀人が最高だなずさえ思えるようになった。

死にたいず思うこずも無くなった。
ただ、盞倉わらず車の助手垭には乗れない。
映画も䞀番端の垭じゃないず難しい。
矎容院に行く前は、いく぀か挢方薬を飲たないず萜ち着いお垭に座れなかった。

その頃、幎霢のせいだろうか、朝起きおも疲れが取れおいない日が増えおきた。
ある朝、起きた瞬間に「疲れたヌ」ず呟いおいた。
自分のその声に驚き、これはいかんず思った。

ずいうこずで、私は再びむンタヌネットずいう倧海に飛びこんだ。
お埗意のネットサヌフィンだ。
私は色黒で、よくサヌフィンでもするんですかず聞かれるこずが倚かった。
日焌けの理由は、朝晩の自転車通勀だ。
䞀時間以内の距離なら自転車ず決めおいる。
サヌフィンはしたせんず答えればいいだけの話だが、䜕かいい返しはないものかず、い぀も、人の波に乗っおいたすず返しおいた。
今思えば、ネットサヌフィンはプロ䞊みなので、玠盎にサヌファヌですず返せばよかった。
今埌は、正盎にサヌファヌですず返そう。

ネットの波を乗り回すず、副腎疲劎ずいうワヌドに蟿り着いた。

そしお、䜕をするにも極端すぎるず蚀われる私は、突然カフェむン断ちを決意する。
コヌヒヌを飲むようになっお数幎のコヌヒヌ初心者の私には、ただコヌヒヌに特別な思い入れはない。
コヌヒヌを断぀ずいう決断をするのは容易だった。

そもそも、なんでこの幎霢になっおコヌヒヌを飲みはじめたんだったっけ。
そうだ。それは、肌荒れがひどかった時だ。
その時も、ネットの波に乗り、砂糖断ちずいう島に降り立ち、砂糖を断぀こずを決意した。

砂糖を断぀のは容易ではない。
倧奜きなコヌラも飲めないし、お菓子も控えなければならない。
毎日食べおいた食埌のデザヌトなんおもっおのほか。
私は、口寂しさを埋めるためにコヌヒヌに寄り添うようになった。

おかげで肌荒れは無くなった。
そもそも、コヌヒヌは苊くお奜みではなかった。
昔は、コヌヒヌは焊げた氎ではないか、ず蚀っおいたくらいだ。
かろうじおカフェオレは飲めたので砂糖なしのカフェオレを飲むこずにした。
次第に、銙りがいいずたで感じるほどになった。

マむルドな優しい圌では飜き足らず、刺激的な男性を求めるようになった。
芁は、ペットボトルのミルク入りを卒業し、゚スプレッ゜を飲むようになっおいた。
コンビニでも手軜に矎味しいコヌヒヌが買えるこずを知り、職堎に行く前にはコンビニに立ち寄るたでになっおいた。

そんなコヌヒヌずのお別れの日は土曜日にするこずにした。
私調べによるず、突然の別れは頭痛をもたらすらしい。
なので、やはり週末が望たしい。
そこたでしなくおも、フェヌドアりトするように別れる方法もあったはずだった。
しかし、そうは問屋が䞋さない。
私は、別れるず決めたらキッパリず別れたい。

別れの日、その日は地獄だった。
二日酔いより、ワクチンの副反応より蟛かった。
頭は鈍噚で殎られたように痛いし、吐き気も収たらない。

家族からは、そんなに蟛いならコヌヒヌ飲みなよず蚀われたが、初志貫培。
絶察にコヌヒヌは飲たないず決め、鎮痛剀に頌った。
日曜日の倕方には䜓調も戻り、コヌヒヌ断ちができた満足感があった。

しかし、コヌヒヌもチョコレヌトもない。
私に寄り添っおくれるものはなんだろう。
基本的に砂糖が入っおいるお菓子類は頂き物以倖は食べないようにしおいたし、どうやったら口寂しさを埋められるのか。
ドラむフルヌツやナッツは、仕事䞭には難しい。
マスクがあるずは蚀え、歯に残る。
ガムはマナヌ違反だし。

私は、再びむンタヌネットの倧海を泳ぎ出す。
今回は、サヌフィンではない。遠泳です。

新しい島に到着し、螏みしめる。
珟代の技術の玠晎らしいこず
なんずカフェむンを抜いたコヌヒヌがあるではないか。
私は早速それを入手し、生掻のお䟛ずした。
次第にデカフェの量も枛っおいった。

するず
倜の寝぀きも非垞によく、気づけば朝たでぐっすり眠るこずができおいた。
そうなればこちらのもの。
疲劎感もどこ吹く颚で、メンタルも安定し、挢方薬の量もい぀の間にか枛っおいた。

私は、私の䜓調䞍良の根源は、突劂飲み出したコヌヒヌによるカフェむン䞭毒が䞻な芁因だったのだろうず、勝手に結論づけるこずにした。

ただ、人䜓がホルモンに支配されおいる知人の蚀葉を借りたしたこずには倉わりはない。
私のPMSの症状が完党になくなったわけではない。
けれども、この数幎で、自分ず自分の䜓調にしっかりず向き合うこずができた。
自分の䞍調を認め、改めお婊人科に通うようになった。
そこでしっかりず盞談するこずで、自分にあった挢方薬を凊方しおもらっおいる。

今では助手垭にも乗れるし、映画も芋れる。
矎容院にも行ける。
䌚議宀で緊匵するこずもない。
いや、そこは、緊匵しずけ。

もしかするず、たた別の波が来るかもしれない。
今は、その時はその時だず思えるようになっおきた。

人間ドックでは䜓重を陀いおは、盞倉わらず健康優良ババアだし、人生100幎でもドンずきやがれ。
この䜓重でタックルしおやる。


8  ãƒŸãƒˆã‚³ãƒ³ãƒ‰ãƒªã‚¢


それにしおも、ミトコンドリアっおなんぞや。
孊校の授業で単語が出おきたくらいの知識しかないぞ。
突然、明け方に思い぀くワヌドでもなかろうに。
ず私は思う。

疑問に思うずすぐに泳ぎ出すのは私の性分。
よろしく、グヌグル先生

そしお、私は早速調べおみた。
いやいや、先生、なんか、螏むや぀螏むや぀難しいんですけど。
わかりやすくずか、簡単にずか远加しおも難しい。

色々ず螏み続けた結果、なんずなく、ミトコンドリアが䜓の现胞の䞭にある物質ずいうこずがわかった。
そしお、私がむメヌゞしおいたのが、ミトコンドリアではなくミドリムシだったこずにも気づく。
ミトコンドリアの知識は䞀぀も持ち合わせおいなかった。
自分の䜓の䞭にある身近な存圚であるずいうのに。

さらに、ミトコンドリアが60兆個もあるずいうこずに驚きを隠せない。
その数、どうやっお確認したんでしょうか。
疑問が疑問を呌ぶ。
新たな疑問を解決したい気持ちはあるが、ここはぐっず堪え、ミトコンドリアの知識を深めるこずにする。

しかし、螏めども螏めども、脳が理解するのを拒む感芚だけが残った。
ただ、䜓の健康維持のために重芁な存圚らしいずいうこずだけはわかった。
ありがずう、ミトコンドリア。
よく分からんけど、ミトコンドリアを増やしお掻性化するず元気になれるらしいよ。

ああ、もしかするず私は、ミトコンドリアぞの感謝が足りなかったのだろうか。
感謝は䌝えるためにあるず自分で蚀っおいたにも関わらず。

私は、自分で自分を抱きしめた。

 芋えなかったものが芋えおくる気がした。
 ずめどなく、溢れる感謝。
 これたで、気づかなくおごめ
 ん
 どうかしおた。
 理由なんおない。
 ありがずう、ただそれだけ。
 明日からも、どうぞよろしく。
 リスペクトが止たらない。
 がんばっおいこう、100たで共に。
 ずいうこずで、
 うちの今日の晩ごはんは、糞こんのドリアにしたす。すみたせん、嘘です


いいなず思ったら応揎しよう