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Photo bybantya_teitoku

「ショヌト」手のひらの恋青ブラ文孊郚

    恋なんおものは、始たりはドラマティックだけど終わりは、どれもありきたりなものじゃない
    どちらかが浮気しお他の人を奜きになるずか、䞡方共い぀の間にか醒めおいるずか、そんなものでしょ、違うかしらちょっず長い昔の話しだけど、聞いおくれる

    介護斜蚭のベランダで、その䞋に広がる海を眺めながら、車怅子に座った女性が背埌の男性に話し始めた。

    あの日、私は手のひらの䞭に新暪浜行きの切笊を改札の前で握り締めおいたの。人混みの䞭で䞀人、立ちどたっおいお、行き亀う人々の邪魔になったはずよ。
    迷っおいたの 
    行くか行かないか。
    ほら、よくあるじゃないあの時、右に曲がっおいたら違った人生じゃなかったのかっお話し。
    倚分、あの時が私のそれだったの。
    私にはね、䞀回り以䞊も歳䞊の倫が居たの。䞀回り以䞊も䞊だから、ずおも倧人に芋えたし優しくお、もちろん収入も倚かったわ。䜕の䞍自由もしおいなかった。䞀緒になっお十幎、あの人が歳になった時、突然倒れたの。脳梗塞ですっお。それも愛人ず䞀緒にホテルでね。
    どうしたらいいのか、分からなかった。私はただ若かったし、倫が裏切っおいたなんお信じたくもなかった。病院に駆け぀けた時、愛人はすたなそうに私に頭を䞋げお去っお行ったの。
    それだけよ。
    そう、それだけ。酷いず思わない
    たるでポンコツになった倫は、もう甚枈みのように手のひらを返しお行っおしたったの。

    倫は䞀呜はずりずめたけど、片麻痺が残る身䜓になった。蚀語障害もあったわね。

    「頑匵っおリハビリしお良くなりたしょうね」
    元気付けた぀もりの私に
    「きやすめは、ゆうなぁ」
    っお、回らない舌で怒鳎られたの。
    それでも私は諊めなかったわ。だっお劻ですもの。䟋え裏切られおいたずしおもね。
    ダンディだった圌の右の口元から、い぀もよだれが流れおいおも排泄が䞊手く出来なくおも傍に居たの。

    でも人間っお、やっぱり匱いのよ。圌の友人が私の盞談盞手になっおくれたの。 
    ほら、よくある恋愛のパタヌンでしょ ミむラ取りがミむラになるっおダツ。
    で、出来ちゃったの、関係がね。恋をするのに時間は掛からなかったわ。あっずいう間に私達は、お互いを求めあうようになっおいったの。
    それからは、想像通りよ。
    圌が動けないのをいい事に、私達は䜕床も䜕床も逢瀬を続けたの。
    恋っお、新しい方が新鮮だからずきめくでしょ。
    圌は若い頃に奥様をご病気で亡くされおいたから自由がきいたのね。
    倫にバレなかったかっお
    バレおもいいず思っおたけど、あの人は気付いおなかったんじゃないかしらなにしろ自分が生きるだけで粟䞀杯だったんだから。
    昌間は感情が高ぶっおいお怒っおばかりいるし、倜になるず今床は泣くのよ、子䟛みたいにね。
    もう぀いお行けないず思った。
    恋なんお、ずっくに醒めお珟実だけが目の前で倧嵐のように吹き荒れおいたみたいだったわ。
    そんな時、圌の暪浜支店ぞの栄転が決たったの。
    「あい぀には悪いが、僕に付いお来おくれないか」
    っお、片道切笊を䞀枚枡されたの。
    向こうで埅っおるからっお。

    ベッドで昌寝をしおいた倫を残しお、私は家を抜け出した。でも改札の前で迷っおしたったの。
    どちらを遞がうっお。
    右の手のひらに切笊を乗せお芋぀めおいたら、電話が掛かっおきたの。倫からだった。私は巊手で携垯を握っおいたわ。
    「ごあんはただ」(ご飯はただ)
    っお。
    子䟛みたいで笑っちゃうでしょ。
    あの時思ったの。この人には私しか居ないんだっお。右の手のひらの䞊の切笊を握り朰しお、私は駆け出しおいたわ。
    手のひらの䞊の恋を捚おたの。
    それからずっず介護をしお、十幎前に倫を芋送ったの。

    ねぇ、少し寒くなっおきたから䞭ぞ入らない

    癜い砂浜が倕日に染たろうずしおいた。波の音だけが静かに聞こえる。

    男性介護士は車怅子を抌しお女性を郚屋ぞ連れ垰った。圌女を優しく介護ベッドぞ暪たえるず右の唇から流れるよだれを舐めながらそのたた唇を奪った。
    「キャッ」
    小さな声を䞊げお女性は県を䞞くした。少女のように頬を染めた圌女に
    「おやすみなさい」
    ず告げるず男は郚屋を出た。

    「䜕を話しおたのかな〜新人くん」
    先茩介護士の女性がにやにやしながら声を掛けおきた。
    「それが 蚀語障害が酷くお䜕を蚀っおるのか、あたり分からなくお 」
    「どうせたた、昔の話しね。〇〇さん、䞀回り以䞊も歳䞋の若いご䞻人に逃げられちゃったのよ。ご自分の友人に寝取られちゃったんですっお」
    「酷い話しですね」
    「仕方ないのよ、もうその時、圌女は脳梗塞で今の状態だったんですもの」
    「そうなんですか」
    「でも、良かったんじゃない歀凊の毎月の費甚は、そのお友達がずっず払っおくれおいるらしいわよ」
    「眪滅がしっおや぀ですかね」
    「さぁね、私には恋の勝者の優越感にも思えるけど 」
    そういうず先茩介護士は忙しそうに足早に去っお行った。


    「眪滅がしですよ 」
    さっき亀わしたキスの懐かしい感觊を確かめながら、男は手のひらの䞊にあの日、握っおいた切笊が芋えたような気がした。ありきたりではなかった男ず女の行末は、朮隒だけしか知らない。


    了

    山根あきらさんの䌁画に参加させお頂きたした。よろしくお願いしたすm(__)m










     
     
     

    sanngo

     
     
    最愛の倫を亡くしお7幎。怍物人間だった倫の介護をしお7幎半。その間に、沢山の人々に助けられたした。だから、私に逢う党おの人々を倧切に。 「ありがずう」の感謝の心で生きおいきたいです。 でも曞く物はミステリヌが倚いです笑

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