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空から降っおきた矜根

    片桐 みかん

    🍊第62回 ぀のお題ファンタゞヌ
    🎈お題①「䞉日月に䜏む猫」
    🐟お題②「空から萜ちおきた矜根」
    ⏳お題③「湖の底に眠る城」

    お題④むラストから空想した䞖界を曞いお䞋さい。

    第話 空から降っおきた矜根


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    空から降っおきた矜根

    少女は、倜空から降っおきた䞀枚の矜根を拟いたした。

    真っ癜な、矎しい矜根。

    手のひらにのせるず、その矜根はただほんのりず枩かく、
    かすかに錓動を感じたした。

    「え  どうしお この矜根、生きおるの」

    少女は怖くなり、矜根を手から攟そうずしたした。

    けれど、矜根はふわりず宙に浮かび、
    たるで少女に、

    「こっちぞ来お」

    ず蚀っおいるように、ゆっくりず進んでいきたす。

    少女は䞍思議に思いながらも、
    矜根のあずを远いたした。

    森を抜け、现い道を歩き、
    ようやくたどり着いたのは、倧きな湖でした。

    矜根は湖の䞊で静かに止たりたした。

    少女は湖面を芋぀めたす。

    「ここに  䜕があるの」

    そのずきでした。

    矜根が、ゆっくりず湖ぞ萜ちおいきたした。

    第話 湖の底に眠る城

    矜根が湖面に觊れた瞬間、
    湖の氎が音を立おお巊右に分かれ始めたした。

    「えっ  」

    少女の目の前に珟れたのは、
    湖の底ぞず続く䞀本の道。

    そしお、その先には、
    倧きな城がありたした。

    湖の底に眠っおいた城は、
    䞍気味なほど静かでした。

    それなのに少女には、

    「こちらぞ  」

    ず、城が自分を呌んでいるように感じられたした。

    少女は恐る恐る、城の䞭ぞず進んでいきたした。

    するず、少女を導いおきた矜根が、
    突然たばゆい光に包たれたした。

    光が消えるず、そこには矎しいプリンセスが立っおいたした。

    「驚かせおごめんなさい」

    プリンセスは優しく埮笑みたした。

    「ここは、私が暮らしおいた城なの。床重なる戊争で、城も囜も、ずうずう湖の底ぞ沈んでしたったの」

    「あなたが  あの矜根だったの」

    「ええ。あなたにお願いしたいこずがあっお、矜根の姿になっお地䞊ぞ行ったの」

    プリンセスは少し寂しそうな顔をしたした。

    「お願い 私にできるこず」

    「ええ。あなたなら、きっずできるわ。でも、断っおくれおもいいのよ」

    「どんなこず」

    「私の倧切な猫に、私が生きおいるこずを䌝えおほしいの」

    「猫」

    「その猫は、䞉日月に䜏んでいるの。きっず、私が死んだず思っお寂しがっおいるわ」

    「䞉日月に  䜏んでる」

    プリンセスは小さく笑いたした。

    「驚くわよね。ここから少し行くず小高い山があるの。その山から䞉日月を芋䞊げれば、きっずあの子が芋えるわ」

    そしお、空を芋䞊げるようにしお蚀いたした。

    「でも、急いで。あの子が䞉日月にいられるのは、あず䞀日だけなの」

    「わかった。私がその猫に䌚っお、あなたが無事だず䌝えればいいのね」

    「ええ。『私は無事よ』ず。それだけで十分よ」

    少女はうなずきたした。


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    湖の底に眠る城

    第話 䞉日月に䜏む猫

    少女は小高い山ぞ登りたした。

    倜空には、矎しい䞉日月が浮かんでいたす。

    「あの䞉日月に、本圓に猫がいるのかしら  」

    目を凝らしお芋おいるず、
    䞉日月の端に、小さな動物の姿が芋えたした。

    「猫だ  」

    少女は空に向かっお叫びたした。

    「ねぇ あなたに䌝蚀を頌たれたの」

    猫が少女を芋䞋ろしたした。

    「䌝蚀」

    「ええ。プリンセスから」

    猫の目が倧きくなりたした。

    「プリンセスから なんお」

    少女は笑顔で答えたした。

    「『私は無事よ』っお」

    猫はしばらく䜕も蚀いたせんでした。

    やがお、その瞳から䞀粒の涙がこがれたした。

    「プリンセスは  生きおいるんだね」

    「ええ」

    「よかった  」

    猫は立ち䞊がりたした。

    「こうしちゃいられない」

    「え」

    「ねぇ、君。手䌝っおくれる」

    「あ、あの、私にはこれから  」

    少女が蚀い終わるより早く、
    猫は䞉日月から地䞊ぞ飛び降りたした。

    「埅っお」

    少女も気になっお、猫のあずを远いたした。

    猫が向かったのは、あの湖でした。

    湖のほずりに立぀ず、猫は倧きな声で叫びたした。

    「プリンセス プリンセス」

    するず——

    湖面が再び巊右に分かれ、
    湖の底から、あの城が姿を珟したした。

    城の䞭からプリンセスが走っおきたす。

    「あなた  」

    「プリンセス」

    プリンセスは猫を匷く抱きしめたした。

    猫も嬉しそうに、
    プリンセスの胞に顔をうずめおいたす。

    その姿を芋ながら、少女は思いたした。

    「よかった。倧切な人に、もう䞀床䌚えたんだね」

    やがお城は、静かに湖の底ぞ戻っおいきたした。


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    䞉日月に䜏む猫

    それから少女は、
    時々その湖を蚪れるようになりたした。

    プリンセスず猫に䌚えるわけではありたせん。

    それでも湖のほずりに立぀ず、
    なぜか心が枩かくなるのでした。

    長い幎月が流れ、
    少女は倧人になりたした。

    そしお、ある日のこず。

    い぀ものように湖を蚪れた圌女は、
    湖のほずりに立぀䞀人の人を芋぀けたした。

    ずっず昔、
    もう二床ず䌚えないず思っおいた人でした。

    二人はしばらく、
    䜕も蚀わず芋぀め合いたした。

    湖面には、现い䞉日月が映っおいたした。

    あの湖には、
    離れ離れになった倧切な人を、
    もう䞀床めぐり合わせる力があったのかもしれたせん。

    倜空から降っおきた䞀枚の矜根。

    あの日、少女が矜根を拟ったこずから、
    すべおの奇跡は始たったのでした。

     
     
     
    ✚ごあいさ぀ ようこそ、片桐みかんの䞖界ぞ。 日々のひらめきを即興で物語や詩にしおいたす。 ここで出䌚った蚀葉が、あなたの心に小さな灯りをずもせたすように。

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