メインコンテンツへスキップ
見出し画像

去る者は追わず

    片桐 みかん

    アマノ文筆クラブの企画参加作品

    まえがき

    今日のお題は「去る者は追わず」。
    強がりながらも、どこか胸の奥にくすぶる後悔――。
    そんな“ある男”の独白を、即興で綴ってみました。
    静かな夜にそっと読みたくなるような物語です。


    本文

    俺は今まで、“去る者は追わず”主義を貫いてきた。
    その結果、独身のままだ。

    あの時、一言「待ってくれ。俺が悪かった」と言えば、
    もっと早くに家庭を持てていたのかもしれない――
    そう思うこともある。

    だけど、俺の中の“あいつ”が言わせてくれなかった。
    いつだって強がりで、
    去る者は追わず――なんて、かっこつけて生きてきた。

    そんな俺でも、一度だけ口にした言葉がある。

    「待ってくれ。君が必要だ。」

    しかし、その女は、俺よりも待遇の良い男を選んだ。
    俺は、追いかけたい気持ちを必死にこらえた。

    まぁ、所詮、俺の恋愛事情なんて、
    紙切れ一枚で終わるような話だ。

    ……もう、去る必要もないか。

    画像
    イラスト:ChatGPT

    あとがき

    強がりと後悔は、誰の心にも少しだけ潜んでいるもの。
    “追わなかった選択”も、“追えなかった気持ち”も、
    その人の人生を形作る一部なのだと思います。
    読み終えたあとに、静かに余韻が残る物語になっていたら嬉しいです。
    ※この物語はフィクションです。

    アマノ文筆クラブのお題に書かせて頂きました。
    お題をありがとうございます。


     
     
     
    ✨ごあいさつ ようこそ、片桐みかんの世界へ。 日々のひらめきを即興で物語や詩にしています。 ここで出会った言葉が、あなたの心に小さな灯りをともせますように。

    あなたへのおすすめ