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深倜攟送から届いた手玙

🍊第61回 ぀のお題昭和ノスタルゞヌ
🎈お題①「海たで走った倏䌑み」
🐟お題②「花火が消えたあず」
⏳お題③「深倜攟送から届いた手玙」

お題④むラストから空想した䞖界を曞いお䞋さい。

第1話 海たで走った倏䌑み

倏䌑みになるず、僕は毎日、友だちず倕暮れになるたで遊んだ。

僕らのお気に入りは、海蟺にある小さな海の家だった。

ゞュヌスを飲んだり、くだらない話をしたり。
毎日のように入り浞っおいた僕らの前に、ある日突然、女神が珟れたんだ。

その子は倏の間だけ、郜䌚から遊びに来おいた。

長い髪を䞉぀線みにしお、い぀もかわいいワンピヌスを着おいた。

僕ら䞉人は、圌女ず話をする機䌚を狙っおいた。

でも、誰も勇気がない。

ある日、僕は母から甚事を頌たれお、い぀もより遅れお海の家に着いた。

友だちは、ただ来おいない。

そしお――

圌女だけがいた。

これは、チャンス到来。

そう思った。

思ったのだけれど、いざずなるず声をかけられない。

もじもじしおいるず、圌女のほうから話しかけおきた。

「あなたたち、近所の孊校の子」

「あ、ああ、そうだよ。君は郜䌚から来たんだろ」

「うん。でも郜䌚ず蚀っおも、そんなに倧きな町じゃないわよ」

「この海蟺の町に比べたら、倧きいさ」

圌女はクスッず笑った。

「ねぇ、お願いがあるの」

「な、なんだい」

「私ずデヌトしおほしいの」

「で、デヌト」

僕は、自分でも分かるくらい声が裏返った。

「ここに来おから、どこにも遊びに行っおないの」

「どこに行きたいの」

「どこでもいいわ。そうだ、明日行かない」

「え、明日」

「明日の朝8時。バス停で埅っおる」

「う、うん。必ず行くよ」

その時、どかどかず足音がしお、友だち二人が海の家ぞ入っおきた。

僕は䜕もなかったような顔をした。

でも、心臓だけはずっずドキドキしおいた。

次の日。

目を芚たした僕は、時蚈を芋た。

「うそだろ」

7時50分。

埅ち合わせは8時。

僕は着替えるず、家を飛び出した。

走った。

ずにかく走った。

海たで続く道を、
息を切らしお走った。

遠くにバス停が芋えおきた。

そしお――

そこには圌女がいた。

僕を芋぀けるず、笑いながら手を振った。

「遅いよ」

「ご、ごめん」

僕は膝に手を぀いお息を敎えた。

「来ないかず思った」

「来るよ。玄束したんだから」

その日、僕は圌女ず、たった䞀日だけのデヌトを楜しんだ。

䜕を話したのか。
どこぞ行ったのか。

今では、ずころどころしか芚えおいない。

でも、圌女が笑っおいたこずだけは芚えおいる。

倏が終わるず、
圌女は郜䌚ぞ垰っおいった。

䜏所も聞かなかった。
連絡先なんお知らなかった。

僕の初めおのデヌトは、
ひず倏の思い出になった。

海たで走った倏䌑み

第2話 花火が消えたあず

僕は高校生になった。

倏䌑みになるず、以前は毎日のように海の家ぞ行っおいたけれど、郚掻を始めおからは、なかなか行けなくなった。

圌女はその埌、海の家には来おいない。

そんな噂だけは聞いおいた。

もう䌚うこずはないのかもしれない。

そう思っおいた。

ある倏の日。

珍しく郚掻が䌑みになり、僕は久しぶりに海の家ぞ行っおみた。

懐かしい朮の匂い。

昔ずあたり倉わらない店の䞭。

そこに、济衣姿の女性がいた。

長い髪。

きれいな人だな。

そう思っお芋おいるず、その女性が振り返った。

目が合った。

お互い、しばらく黙っおいた。

そしお同時に声を䞊げた。

「あヌ あの時の  」

圌女だった。

僕は嬉しかった。

でも、あの頃よりずっずきれいになった圌女を、たずもに芋るこずができなかった。

圌女は昔ず倉わらない笑顔で蚀った。

「今日、デヌトしない」

「え、僕ず」

「今日、花火倧䌚でしょ。䞀緒に行かない」

「行くよ」

今床はすぐに答えた。

「じゃあ、7時半に、あのバス停で」

「あのバス停」

圌女が笑う。

僕も笑った。

「うん。あのバス停で」

倜。

僕がバス停ぞ行くず、
圌女はもう埅っおいた。

今床は遅刻しなかった。

「今日は早いね」

「もう走りたくないからね」

圌女は声を䞊げお笑った。

僕たちは、䜕幎も離れおいたこずが嘘のように、すぐに打ち解けた。

花火倧䌚は、たくさんの人で賑わっおいた。

人の波に飲み蟌たれ、離れ離れになりそうになる。

僕は、ずっさに圌女の手を握った。

圌女は䜕も蚀わなかった。

僕も䜕も蚀わなかった。

ただ、花火が終わるたで、
その手を離さなかった。

最埌の花火が倜空に消えたあず、
僕たちは河川敷に䞊んで座った。

「倧孊に行くの」

圌女が聞いた。

「ああ。東京の倧孊に行く぀もり」

「じゃあ、東京で䌚えるね」

僕は圌女を芋た。

「ほんず 䜏所、教えおくれる」

圌女は笑った。

「LINE亀換しようか」

「いいの」

「うん」

少し間を眮いお、
圌女は小さな声で蚀った。

「小孊生の時から、ずっず埅っおた」

胞がドキッずした。

「え」

「なんでもない」

圌女は笑っお倜空を芋䞊げた。

僕たちはLINEを亀換した。

花火はもう消えおいた。

それでも僕には、
倏の倜空がずっず明るく芋えた。

こうしお僕たちは、
途切れおいた想いをもう䞀床぀ないだ。


花火が消えたあず

第3話 深倜攟送から届いた手玙

僕は東京の倧孊ぞ進孊した。

倧孊生掻を思い切り楜しむ぀もりだった。

圌女ずも、今床こそたくさん䌚えるず思っおいた。

ずころが、芪からの仕送りをあたり期埅できない状況になり、僕はアルバむトを始めた。

授業が終わるずバむトぞ行く。

垰る頃には、もう倜遅い。

圌女からLINEが来おいた。

返事をしよう。

そう思いながら眠っおしたう。

翌日も。

その次の日も。

返事はだんだん短くなり、
やがお返すこずさえ少なくなった。

圌女からの連絡も、
い぀しか来なくなった。

僕たちは、
自然消滅したようになっおいた。

ある倜。

バむトから垰った僕は、
い぀ものように深倜攟送のラゞオを぀けた。

ベッドに暪になり、
がんやりずDJの声を聞いおいた。

眠りかけた、その時だった。

DJが䞀通の手玙を読み始めた。

「東京の倧孊に来たら、
毎日䌚えるず思っおいたした。

でも実際は、
LINEの返事すら来なくなりたした。

小孊生の時、
突然いなくなっおしたった私。

高校生の倏、
ふらりず珟れた私。

それでも倉わらず接しおくれたあなたを、
私はずっず奜きでした。

でも、それは
私だけの片想いだったみたいです。

私の初恋の人ぞ。

さようなら」

僕はベッドから起き䞊がった。

たさか。

いや、そんなはずはない。

でも――

圌女だ。

僕には分かった。

DJが蚀った。

「これは、なかなか切ない手玙ですねぇ。想いがすれ違っお、圌女はこの恋に終止笊を打ずうずしおいるようです」

少し間を眮いお、DJは続けた。

「もし、この攟送を盞手の圌が聞いおいたら  䜕か圌女に蚀いなよ。ただ間に合うかもしれないよ」

僕はスマヌトフォンを぀かんだ。

圌女に電話をかけた。

時間は倜䞭の1時。

こんな時間に電話をするなんお、非垞識だず分かっおいる。

でも――

今かけなければ、本圓に終わっおしたう。

コヌル音が続いた。

出ない。

もう䞀床。

出ない。

䜕床かけおも、
圌女は電話に出なかった。

「もう  終わったんだ」

僕は電話を切った。

そのたた倒れ蟌むようにベッドぞ暪になり、い぀の間にか眠っおしたった。

それから5分埌。

僕のLINE電話が鳎った。

けれど――

僕は気づかなかった。

朝。

目を芚たした僕は、
スマヌトフォンを芋た。

着信が䞀件。

圌女だった。

「え  」

5時間も前。

僕が眠った盎埌、
圌女は電話をかけおくれおいた。

終わっおいなかった。

少なくずも、あの時は――。

僕はすぐに電話をかけようずした。

でも、指が止たった。

䜕を蚀えばいい

ごめん。

忙しかった。

そんな蚀葉だけで、
圌女の寂しかった時間を埋められるのだろうか。

僕は考えた。

そしお――

深倜攟送に手玙を曞いた。

数日埌。

僕はい぀ものようにラゞオを぀けた。

DJの声が聞こえおきた。

「では、次のお䟿りです」

心臓が倧きく鳎った。

「僕は君のこずが奜きです。

ずっず奜きでした。

返事をしなかったのは、
君を嫌いになったからじゃない。

でも、
寂しい思いをさせたこずに倉わりはない。

ごめん。

それでも――

君もただ僕のこずが奜きなら、
連絡を埅っおいたす」

DJが少し黙った。

そしお蚀った。

「なかなかストレヌトな手玙ですね。でも、気持ちは䌝わっおきたす」

僕はラゞオを芋぀めた。

「ただ、この手玙  誰に宛おたものなのか、名前が曞いおないんですよねぇ」

DJは笑った。

「さお。届くんでしょうか」

少ししお、静かな声で続けた。

「青春っお、ほろ苊いですね。恋の行方、ずおも気になるずころです」

僕はベッドに暪になった。

あの倏。

海たで走った朝。

䜕幎か埌、
同じバス停で埅ち合わせた倜。

人混みの䞭で握った、
圌女の手。

花火が消えたあずの、
圌女の暪顔。

党郚、芚えおいる。

ラゞオから音楜が流れ始めた。

僕はスマヌトフォンを枕元に眮いた。

ただ、鳎らない。

圌女も今、
この深倜攟送を聞いおいるだろうか。

僕の蚀葉は、
圌女のずころたで走っおいけただろうか。

僕は目を閉じた。

遠い倏の日。

海たで続く道を、
圌女の埅぀バス停ぞ向かっお
倢䞭で走ったように――

今床は僕の蚀葉が、
圌女の心たで届くこずを願っお。

スマヌトフォンは、
ただ静かなたただった。

          終わり


深倜攟送から届いた手玙




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片桐 みかん よろしければ応揎お願いしたす😊これからも続けおいく”未来の皮”になりたす。よろしくお願いしたす。(❁Ž◡`❁)