
雪が降った!
― 南の島に降った“雪”の記憶 ―
冬をたのしむの企画参加作品
〈まえがき〉
南国育ちにとって「冬を楽しむ」という言葉には、どこか遠い季節の響きがあります。
だけど、幼い頃に出会った“冬の奇跡”は、今でも胸の奥で静かに光っています。
詩:雪が降った!
曇り空、
見上げる空から
白い透明なものが降りそそぐ
はしゃいでた
笑ってた
記憶のすみに残された
雪の塊が
解けていく
雪が降ったのエッセイです。
小学生の頃、南の島に雪が降った。
先生が屋上に生徒を連れ出して、みんなで、はじめて見る雪に感動した。
みんな、これが雪、こんなに固いんだ。
食べれるかもしれない、と口に入れる子も。
傘を持ってきて、逆さにして雪を集める子もいた。
私はそんなはしゃいでる子どもたちを見て、いい風景だな、これもいつか思い出になるんだな、と妄想していた。
先生は、はしゃいでる生徒たちをみて、目を細めていた。
雪と思っていた固い物体はその後、霰だと判明。
それでも、雪と思いたい思い出です。
〈あとがき〉
冬を楽しむというテーマから、ふとこの記憶が浮かびました。
南国にとっての雪は、たった数分だけ訪れる奇跡のイベント。
あの日、屋上で見た白い世界は、私の中で今も小さな灯りのように残っています。
おはようよねちゃんさんの冬を楽しむの企画に参加させて頂きました。
素敵な企画ですね。よろしくお願いします。