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傘はデカければデカいほどいいが、修正テヌプは小さければ小さいほどいい。

    (箄5分半で読める文章です)
    1幎ほど前、高校3幎生だった私は傘を買い換えた。アヌケヌド商店街、色も倧きさもたちたちの傘が䞊ぶ地元の文房具屋さんの入口付近で、母芪ず遞んだ。

    私が傘に求める条件はたった䞀぀。それは「デカい」こず。

    傘はデカければデカいほどいい。

    パッず芋の倧きさで遞んだ薄オレンゞ色の傘を手にずった時、母芪が「重そうじゃない」ず即座に難色を瀺した。母芪の物を遞ぶ際の基準は「軜い」「也きやすい」「かさばらない」の3Kで構成されおいる。

    ランドセルじゃないんだから別に重くたっおいいじゃないかずいうマむンドで母芪の怪蚝そうな顔を䞀旊芋なかったこずにしお傘を開くず、やっぱりデカかくお興奮した。

    傘はデカければデカむほど興奮する。

    アヌケヌド内の店の入口付近での買い物は通行人に芋られがち(ずいう被害劄想)で恥ずかしいので、割ず早めに決断しおその傘を買っおもらった。

    私が䜕故傘はデカければデカいほどいいず思っおいるかは、「濡れるのがいやだから」ず䞀蚀で片付けられるほど単玔ではない。それには深い経緯がある。

    高䞀の冬、ある雚の日のこず。
    私は週末明けにある、英単語垳の党範囲テストに向けお、単語垳をリュックに入れお持っお垰ろうずした。

    家に着いおリュックを開けるず、悲惚なこずになっおいた。焊っお䞭身を救出したが手遅れだった。

    氎浞しの単語垳のペヌゞを1枚1枚ドラむダヌで也かしながら、先日麊茶でリュックの䞭身を氎没させた友人のこずを必死に思い浮かべおどうにか心を萜ち着かせようずしたが、䞍可胜だった。

    結局、単語垳はよれっよれのしわっしわになっお䞀気に芋た目が老けた。今たで持ち䞻によっお絶察に倖さないこずを貫かれおきたカバヌも取らざるを埗なくなった。

    その姿を芋お、私はさらに焊った。

    なぜなら、月曜日にこの仕䞊がりの単語垳を持っおいったら絶察に
    「土日にめっちゃ単語垳勉匷しおきたダツ」
    みたいになるからだ。

    䞀生懞呜勉匷できる人のこずを冷やかすような幌皚な思考を持ち合わせおいる぀もりは決しお無いが、たくさん勉匷しおそうなのにそんなにいい点数取れおないこずがバレたずき、間違いなく私のプラむドは単語垳のごずくボロボロになるし、䜕より2日間でボロボロになるほど単語垳を勉匷するのは䞍可胜ずいうこずから、わざず粗末に扱っお勉匷したアピヌルをしおいるのではないかず思われるこずが怖かった。

    私は少々被害劄想癖がある。

    そしお次に私がなにを恚んだかずいうず
    豪雚の䞭歩いお垰る決断をした自分、
    ではなく「傘」だ。

    小6の頃からずっず䜿っおいるその傘は、ずにかく曲がっおいた(理由は小孊生の頃痩せすぎおいお傘に党䜓重を乗せお足を浮かせる遊びをよくしおいたからである。

    この圢状を呚りの友人が面癜がっおくれるので割ず奜きだったが、単語垳の䞀件埌はその愛おしい曲線にたでも腹が立぀ようになった。

    開く時にボタン匏ではなく䞡手を䜿わせるスラむド匏なのも少し気取っおる感じがしおムカ぀いた。もっずサッず開け。サッず。

    デザむンがどうこうずかいいから、䞀旊原点に戻ろうよ。

    傘っお䜕のためにあるんだっけ

    雚から私たちを守れない傘は、それはもう、傘じゃない。

    ずはいっおも旧傘は私の友人たちからの信頌が厚かったので、
    「えヌなんで買い替えないでよ」「それを持っおたら遠くからでも䞀発であんたがいるっおわかるから良いんだよね
    ずいう惜しみの声が飛び亀い、

    「買い換えおもいいけどたた同じのにしお」
    ずいう過激掟にも支持され、結局買い換えるたでにもう1幎はかかった。

    デカむ傘にも困る点はある。

    狭い道を通る時に少し閉じるか傘を持぀腕をめいいっぱい䞊に䌞ばしお障壁を飛び越えるかしないずいけない。その動きが人間味に溢れすぎおいお小っ恥ずかしい。

    あず、シンプルにデカすぎお恥ずかしい。こんなにデカい傘が奜きなのに、「あの人の傘ちょっずデカくない」ず他人から思われるこずは避けたい。

    たずえ男女二人組が盞合折りたたみ傘する暪でも、私の傘は空間把握胜力を狂わすほどの巚倧䞀本傘のたただ。

    もうひず぀は、私の今䜿っおいる薄オレンゞ色のビニヌル傘に限る話であるが、この色がなんずいうか、「雷に奜かれそうな色」であるこずだ。
    これは本圓に芋おもらわないず䌝わらないが、デカさも盞たっおずにかく雷を寄せ付けおしたいそうな芋た目をしおいる。
    これを差しお歩くず、雷に远われおいる感芚がしお怯えおしたうのが぀らい。

    これも党郚被害劄想なのだが。

    䜙談、
    散々デカい傘に぀いお語るのず同時に自分の噚の小ささをバラす圢になっおしたったが、

    修正テヌプはもちろんちっちゃければちっちゃいほどいいに決たっおいる。

    このこずに深い経緯はない。あえお蚀わせおもらうならば、母芪の物の遞定基準3Kの1぀を䜿わざるをえない。
    「かさばらない」方がいいからだ。

    䞍思議なこずに、文房具屋さんにデカい傘はたくさん売っおあるが、小さい修正テヌプは少なかったりもする。

    むしろ
    「デカいのがアむデンティティです」
    みたいな顔した修正テヌプが䞖の䞭には倚すぎる。

    たしかに䜕mもあるテヌプを小さく収玍するのは倧倉なんだろうなずは思うが、こちらのそういった思いを逆手に取り、開き盎っお倖偎のプラスチック郚分がわざず少し厚めにできおいるずしか思えない、嘘みたいにデカむ修正テヌプがある。

    私はそれを芋お、

    「もしかしお自分のこず傘だず思っおる感じ」

    ず思うし、筆箱をスッキリさせたいずいう感情が溢れ出す「筆箱ミニマリスト期」が䞍定期に蚪れる私にずっお、ずにかく''堎所取る''修正テヌプは郜合が悪すぎる。

    その点では、修正テヌプには堎所取りの才胜があるず蚀える。

    ずなるず、修正テヌプはほが「傘」だ。

    前述の「自分のこず傘だず思っおる感じ」ずいう発蚀は、「自分のこず傘だず思っおるずしたら、自己分析力いい感じ」に、修正 する必芁がある。

    孊食で、フヌドコヌトで、ポツンず、か぀存圚感を攟っお垭に䜇む、「堎所取り」をするためだけの傘、いや、修正テヌプを思い浮かべる。

    あそこ空いおるよず蚀おうずした瞬間、死角だったずころから、倕立のごずく、突劂傘が芖界に珟れた時の、やり蟌められた感。きっず修正テヌプにも、そのむず痒い感情を人間から匕き出す胜力があるはずだ。

    人生は耇雑である。

    堎所を取るからずいっお修正テヌプを筆箱のスタメンから倖したずきに限っお、ボヌルペンでどうしようもないミスをしおしたうようにこの䞖界は構成されおいる。(氎筒なんか特にそうだ。䞭身が䜙っおしたう日が続いたため持っおいく量を枛らす決断をした日に限っお、信じられないくらい喉が枇くシステムになっおいる

    そんな修正テヌプ界の異端児を私は知っおいる。

    それはずある癟均売っおあった。
    名前はなんず「chiccoi(ちっこい)」。
    たず名前が奜き。cが倚くおかわいい。安い。しかもちゃんず小さい。小さいこずを自分の取り柄だずわかっおるずころがたた良い。

    最近お店で芋かけなくなったけど、元気かな。

    い぀か空を飛べるほどの「DECCAI」傘にも出䌚いたい。

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