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Photo bykukurimiya

『それでも連鎖は止められる』_子どもに背負わせない親になるということ

    ■序章_それでも連鎖は止められる

    家庭は、人を育てます。
    それは間違いありません。

    けれど同時に、家庭は人を縛ることもあります。

    子どもの頃に見てきたもの。
    家の中に流れていた空気。
    親の言葉、親の沈黙、親の怒り。

    それらは、大人になっても
    思っている以上に長く残ります。

    なぜあんな言い方をしてしまうのか。
    どうして人との距離がうまく取れないのか。
    なぜ必要以上に罪悪感を背負ってしまうのか。

    大人になってから自分の内側にみつかるもの、
    その多くは、
    実は子どもの頃に身についたものです。

    人は、育った家庭を
    完全に忘れることはできません。

    それは、人格の土台だから
    です。

    子ども時代に見てきたものは、
    その人の中で「普通」になります。

    怒鳴ることが普通の家庭もあれば、
    沈黙が普通の家庭もあります。
    気持ちを言葉にする家庭もあれば、
    何も言わずに耐えることが当たり前の家庭もあります。

    どれも、その家の中では
    「当たり前」になっていきます。

    そして人は、その当たり前を持ったまま
    大人になっていきます。

    問題は、それが
    次の家庭にも続いてしまうことです。

    怒り方。
    距離の取り方。
    愛情の伝え方。
    沈黙の使い方。

    そうしたものは教わらなくても、
    子どもは自然に覚えてしまいます。

    そして大人になったとき、
    それを「普通」だと思って再現してしまう。

    それが、いわゆる「連鎖」です。

    家庭の連鎖。

    同じ空気。
    同じ沈黙。
    同じ傷。

    気づかないうちに、
    同じものが繰り返されていく。

    だからこそ、多くの人が、どこかでこう思っています。

    「この連鎖は、もう変えられないのではないか」

    親に傷ついた人ほど、
    自分が親になることを怖がる
    ことがあります。

    もし自分も同じことをしてしまったらどうしよう。
    もし気づかないうちに、
    同じ家庭を作ってしまったらどうしよう。

    その不安は、とてもよくわかります。
    とても自然なものです。
    家庭の影響は、それほど大きいものだからです。

    けれど本当に、
    連鎖は止められないのでしょうか。

    私は、そうは思いません。

    なぜなら現実には、
    連鎖を止めている人がいるからです。

    それは特別な人ではありません。
    有名な人でも、
    特別な知識があるわけでも、
    特別な環境の人でも、
    恵まれた家庭に育った人でもありません。

    ただ、あるとき
    こう思った人です。

    「自分の代で終わらせたい」

    子育てで咲く花__揺れる気持ちと迷いの向こう側__

    そう静かに、思った人です。

    家庭の中で当たり前だったことに、
    疑問を持った人。

    そして少しずつ、
    違う選択をしてきた人です。

    家庭の変化は、
    大きな革命のように起こるものではありません。

    とても静かに始まります。

    怒鳴らないようにすること。
    子どもの話を最後まで聞くこと。
    間違えたときは謝ること。
    子どもに大人の重さを背負わせないこと。

    それは一つ一つは、
    とても小さなことかもしれません。
    けれど、その小さな選択が
    家庭の空気を少しずつ少しずつ変えていきます。

    そして空気が変われば、
    子どもの人生も変わっていきます。


    この本で書きたいのは、
    そのことです。

    家庭の連鎖は、確かにあります。

    子どもの頃の経験は、
    大人になっても簡単には消えません。

    それは事実です。

    でも、それだけではありません。

    人は、気づくことができます。
    人は、選び直すことができます。

    そして、家庭は作り直すことができます。

    子育てで咲く花__揺れる気持ちと迷いの向こう側__

    この本では、
    子どもに背負わせない親とは何か。
    子どもをコントロールしないということ。
    子どもを自分の人生の道具にしないということ。
    子どもが子どもでいられる家庭とは何か。

    そうしたことを、一つずつ考えていきます。

    そして最後に、
    「連鎖を止める人」のことを書きたいと思います。

    家庭の連鎖は、
    自然に止まるものではありません。

    誰かが、止めるのです。

    その「誰か」は、
    特別な人ではありません。
    ただ、
    子どもに同じ重さを渡したくないと思った人です。

    もしあなたが、
    その思いを持っているのなら。

    この本は、
    きっとあなたのための本です。

    連鎖は誰かが止めなければ
    いつまでも終わらない。

    その誰かとは_
    自分がもがいた苦しみを
    子供には背負わせたくないと誓った人

    子育てで咲く花__揺れる気持ちと迷いの向こう側__



     
     
    夜泣き、イライラ、孤独感... 子育てって、思ってた以上に心が揺れるもの。 「このままでいいのかな」と迷った時に寄りかかれる場所。 揺れる気持ち、親としての迷い__「大丈夫だよ」と言ってあげたかった昔の私へ向けて綴る場所。

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