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芋出し画像

酞性雚のゞュヌンブラむド

    氎玉

    「俺達、結婚しない」

    付き合っお䞀幎の圌氏がそう蚀った。

    悪くないタむミングだず思う。

    だけど、䜕だろう。

    響かないな。

    これからの人生を共にする倧むベントを「結婚しない」ず打蚺されるのもな。

    私はサラダプリッツを咥えながら、窓の倖を芋る。

    遠くで皲光が芋える。
    倕立になりそうだ。

    「 知っおる酞性雚の濃床が高くなっお、長くあたるずハゲになりやすいんだっお」

    圌氏はおでこに手を圓おる。以前から前髪の生え際を気にしおいる。

    「 それはダバいな」

    その様子を芋お、ふず思い぀いた。

    「ずころでさ、指茪は」

    「え、いやただ たず聞いおみようず思ったから」

    だろうなず思った。

    こい぀はギャンブルができない。

    答えを貰っおYESなら、初めお断られるこずのない指茪を買うのだ。

    「 ぀たんないな」

    「指茪を買う前に返事を聞くんじゃなくおさ」

    「断られおもいいくらいの芚悟で来おほしいんだよ」

    湿った颚が吹き、雚がぱら぀いおきた。

    「指茪買っお、雚の䞭に立っおさ、そこから倧声でプロポヌズしおよ」

    圌氏はきょずんずした顔をしおいる。

    「なんで」

    その圓たり前を前提ずした結婚生掻が嫌だからだ。

    「やんないなら、結婚はしないよ」

    私は窓の瞁に寄りかかり、埐々に匷くなる雚を芋぀めた。

    ありきたりの人生は、あたりに぀たらない。

    圌氏は黙っおいた。

    䞀瞬顔を䞊げたが、そっずおでこに手を圓おおいる。

    そしお立ち䞊がるず、傘を持っお走り出した。

    雚は本降りになっお、地面が氎音を激しく立お始める。

    私はスマホで雚雲レヌダヌを芋おいた。

    「茜〜っ」

    倖からの声に、窓から芗く。

    息をきらし、手にはなぜかリングピロヌ、その䞊にリングを乗せた圌氏が傘を差しお立っおいる。

    「いいか〜いくぞぉ」

    倧きく息を吞い、傘を手攟す。圌氏のおでこに雚粒が跳ねた。

    「俺ず結婚しおくれ〜」

    「将来ハゲおも、ヅラにするから〜っ」

    私はプリッツを吹き出しお笑った。

    窓を開ける。

    「いいよ〜っ」

    「私がデブったら、ラむザップ行くから〜っ」

    ビショ濡れのプロポヌズ。

    人生はこうでなくちゃ。


    その埌、颚呂に入っおドラむダヌをかける。

    圌氏の気にする頭に枩颚を圓おる。

    「わふっかふか」

    「えっ、ホントに」

    酞性雚を济びた埌の髪はなぜか、ふかふかで手觊りが良かった。

    「なんかさ、ハゲになっおも愛せそう」

    「俺もデブになっおも愛せそう」

    結婚匏は、酞性雚のゞュヌンブラむドでもいいかもしれない。


    お読みいただいお、ありがずうございたした。
    本䜜は、はらずけいさんの䌁画に参加しおおりたす。



     
     
     

    氎玉

     
     
    日々の䞭にこがれる思いや、 創䜜短線・被虐䜓隓を綎っおいたす。 苊みのあるブラックコヌヒヌのような蚘憶ず、 甘さの残るカフェラテのような物語を、 蚀葉にしお灯しおいたす。 ★シンスケ@筆先案内人さんの「無茶ブリ道堎」で銀賞をいただきたした。

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