【トルコ生活】さるぱんちゃんのマクドナルド
この間、トルコでハンバーガーを作りました。
アメリカに住んでいた頃は、家でよくハンバーガーを作っていました。
その頃は、牛ひき肉に豚肉のスパイシーソーセージを混ぜていました。豚肉の脂とスパイスが入るので、適当に作ってもそれなりにジューシーで、味も決まりやすかったのです。
しかし、ここはトルコ。
豚肉のスパイシーソーセージなど、近所のスーパーにはありません。
仕方がないので、今回は牛肉だけで作ることにしました。
正直、ビーフ100%のハンバーガーを自分で作った記憶はあまりありません。
けれど、考えてみればキョフテ(トルコ風ミートボール)のでかい版みたいなものです。
そう割り切ると、急にできる気がしてきました。
キョフテを作るたびに思い出すのが、トルコに移住して間もない頃のことです。
パン屋でパンを買っていると、知らないおじさんに、
「どこから来たの?」
と聞かれました。
「日本人です。でも、アメリカに20年住んでいました」
と答えると、おじさんは突然、肉について語り始めました。
「アメリカの肉は臭い。だから、たくさんシーズニングを入れないといけない。でも、トルコの肉は塩とコショウだけでいい」
アメリカに20年住んでいた本人を前に、アメリカの肉事情を説明してくれました。
そのときは、
「そうですね」
と流しました。
移住したばかりの頃は、いちいち戦っていたら体がもちません。
とはいえ、その言葉は妙に記憶に残っています。
実際、キョフテを作るときは、あれこれ入れません。
塩、コショウ、クミン、刻んだパセリ。
だいたいそれくらいです。
※実際、トルコのお肉は新鮮で臭くないです。
今回のハンバーガーもあえてミニマリスト。
塩、コショウ、すりおろしたにんにく、少しだけ残っていた白ワイン、上質のオリーブオイル。
さらに、パン屋で買ったパンをすりおろして、生パン粉にしました。

小麦美味いです。
卵も入っています。
ただし、豚肉が入らないぶん、少しでも柔らかく、ジューシーになってほしかったのです。

しかも、今回はわざわざスーパーで、グルメバーガー用のバンズまで買いました。

ハンバーガーのバンズの味が再現されていました。
中にはカシャールチーズ、トマト、ローストオニオン。

バンズもちゃんとトーストしました。
家で作るハンバーガーなのに、やたら本気です。
問題は、パティを焼くときの重りがなかったことでした。
ハンバーガーのパティは、焼くと真ん中が盛り上がってきます。
重りかヘラで押さえないと、平たく、いい感じにはなりません。
私はフライパンの前で、どうにかパティを平らにしようと必死でした。
肉は縮む。
真ん中は膨らむ。
こちらは押す。
肉は抵抗する。
完全に攻防戦です。
それでも、なんとか焼き上げました。
トーストしたバンズにパティをのせ、カシャールチーズ、トマト、ローストオニオンを挟みました。
見た目も、それなりに立派です。
食べてみると、ちゃんとおいしい。
ビーフ100%でも、白ワインやオリーブオイル、生パン粉を入れたおかげか、思ったより硬くありませんでした。
トーストしたバンズも香ばしく、ローストオニオンの甘さも合っています。

ボトボトこぼしながら食べないと
バーガーとは言えないと思うのです。
夫はトルコ人なので、ここまでぶっかけていませんでした。
私はかなり満足しました。
肉をこね、パンをすりおろし、玉ねぎを焼き、パティと格闘し、バンズまでトーストしました。
もう死にそうなくらい頑張りました。
そして、夫が完成したハンバーガーを見て言いました。
「さるぱんちゃんのマクドナルドじゃん」
夫にとっては、たぶん褒め言葉だったのだと思います。
見た目もそれらしくて、おいしかった。
だから、よく知っているハンバーガー店の名前が出てきたのでしょう。
でも、こちらは肉をこね、パンをすりおろし、玉ねぎを焼き、パティと格闘し、バンズまでトーストしています。
そのすべてを、たった一言でマクドナルドに着地させられました。
せめてFive Guysか個人経営のグルメバーガー店にしてほしかったです。
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