
【創作百合】過激な淑女【掌編小説】アマノ文筆クラブ
彼女の部屋でとんでもないものを見つけてしまった。普段はお淑やかで、いかにも家柄の良いお嬢様。誰にもやさしく、言葉遣いも丁寧で、頭も良くて、でもどこか抜けてる天然で、良い匂いがする。家柄ではなく、そんなとこに惚れたのだ。
そんな彼女がこんなモノを隠し持っていたなんて信じられない。ベッドの下から出てきたそれらは、同性の私だからこそ、その用途を想像するだけで顔が赤くなってしまう代物たちだ。所謂、大人の玩具である。それも結構エグめのヤツがチラホラ。ダンボール箱いっぱいに。どんな過激なソロプレイをしているんだ。
彼女を座らせ説教をする。私というものがありながら、こんなモノで自分を慰めていたのかと、恥ずかしながらに彼女を叱った。私ではご不満だったのかと情けない気持ちが込み上げた。
彼女はキョトンとした様子で反省の色がない。私がもう一言二言文句を言ってやろうとした時、彼女は沈黙を破った。
「君に使うんだよ」
吐き出そうとした言葉を思わず飲み込む。
「全部。君に使うんだよ」
よく見れば、どの淫具も未開封だった。
「どれが君に一番合うか、気になるヤツ全部買っちゃった」
無邪気に笑う。かわいい。私が惚れた笑顔だ。
彼女はそっと私の耳に吐息を近づけ囁いた。
「だから……いっぱい乱れて、いっぱい鳴いてね」
私は思い出した。
自分がネコであることに。
#アマノ文筆クラブ
お題:『過激な淑女』
参加させていただきました。初参加でございます。読み返してみて他人様の企画で書く内容じゃないと反省しております。ご容赦ください。