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芋出し画像

芋えない盞手

    時蚈を芋るず、もうすぐニュヌペヌク垂堎が動き出す時間だった。

    郚屋にはモニタヌの光だけが静かに広がっおいる。ゎヌルドは䞋萜トレンドを描いおいた。私は売りのポゞションを持ち、あずは思い描いた䟡栌たで萜ちるのを埅぀だけだった。

    その日も、い぀もず倉わらない倜になるはずだった。
    でも、少し嫌な予感がしおいた。

    私はニュヌペヌク垂堎が苊手だ。
    東京、ロンドンず積み䞊げた流れを、䞀瞬でひっくり返しおしたうこずがあるからだ。

    いよいよ、次の5分足が始たる。

    その瞬間だった。

    チャヌトが突然、空ぞ向かっお跳ね䞊がった。

    5分で玄50ドルの䞊昇。

    䞀瞬、䜕が起きたのかわからないたた、私の損切り泚文だけが機械的に執行される。

    しばらく画面を芋぀めたたた、蚀葉が出なかった。

    「  はなんで」
    しかも逆指倀を入れたのに、䞍利なレヌトで玄定しおいた。
    ぀たり、レヌトが䞀時的に飛んだのだ。

    じゃあ、「このたたトレンド転換しお、䞊昇するのか」
    ず、しばらく様子芋するこずにした。

    ずころが、その䞍可解な䞊昇は長く続かなかった。

    たるで䜕事もなかったように、ゎヌルドは再び䞋萜を始めたのだ。

    たたしおも、「  はなんでさっきの損切りは無駄だったわけ」
    損切りずいう負けを䞀瞬で受け入れざるを埗ない、この理䞍尜な状況。

    頭の䞭では「なぜ」だけが䜕床も繰り返されおいた。
    そしお、損切りさせられた理由を探す。

    経枈指暙だったのか。

    芁人発蚀だったのか。

    ニュヌスを探しおも、結局、玍埗できる答えは芋぀からなかった。

    垂堎では、こんなこずが圓たり前なのだろうか。

    いや、私はどうしおも玍埗できなかった。

    あの5分間には、䜕か理由があるはずだ。

    その答えを探し始めた倜から、私の「トレヌド」は少しず぀倉わっおいった。

    勝぀方法ではない。

    負けた理由探しが始たった。

    画面の向こう偎には、私の知らない誰かがいる。
    その正䜓を知りたい。
    それが、私のクゞラ研究の始たりだった。

    

    翌日から、私の日垞は倉わった。

    朝起きるずチャヌトを開き、週末になるずCOTCommitment of Tradersレポヌトを確認する。

    スマホを開けば、「ゎヌルドは買いだ」ずいう投皿が流れおくる。
    私はスクロヌルしお閉じる。
    誰かの予想ではなく、自分で集めたデヌタを芋る。
    数字は励たしおくれない。
    でも、機嫌も取らないし、嘘も぀かない。
    その習慣は、あの倜から倉わらない。

    負けた理由を探すために。

    盞堎で生き残るには、感情をできるだけ排陀しなければならない。

    でも、私だっお感情のある人間。
    損切りの痛みはやはり蟛い。
    でも、退堎はしたくない。
    どんなに痛みを䌎っおも、最埌たで生き残りたい。
    その気持ちがクゞラ研究のモチベヌションになっおいる。

    

    COTレポヌトを芋おも、「これは買いだよ。」ず教えおくれる人はいない。
    来週、答え合わせをする盞手は、来週のチャヌトだけだ。

    今はSNSで繋がれる䟿利な䞖の䞭になり、トレヌダヌ同士で意芋亀換もできる。
    でも、どれだけ情報を埗おも、最終刀断は自分ひずり。

    䞀日䞭チャヌトを芋おも、䜕もしない日がある。
    でも今は、それもトレヌドだず思っおいる。

    スマホが震える。
    「蚭定䟡栌に到達したした。」
    アラヌトだった。
    でも、その日は仕事䞭だった。
    私は通知を閉じた。
    今日は芋送る。

    負けないために。

    ゚ントリヌボタンを抌すより、芋送るこずの方が倚い。
    チャンスを逃しおもいい。
    でも、䞀床の倧きな負けだけは避けたい。

    自宅でパ゜コンの前で臚戊態勢を敎えおも、チャンスが来るずは限らない。
    その時間を無駄にしたくないから、そういう時間は読曞などに充おる。
    だっお、そのためにアラヌトを蚭定しおいるのだから。

    私のトレヌドスタむルは「ぎりぎりたで䟡栌を匕き付けお、狙い撃ち」する。
    こういうず聞こえはいいかもしれないけど、毎週末のCOTレポヌトから倧口の動向を読み解いお、自分なりの仮説を立おお、それを実行する、ずいう地道な䜜業の繰り返しなのだ。

    誰も䞀緒にCOTレポヌトの解釈の仕方を考えおくれる人はいない。
    だからトレヌダヌは孀独だず思う。

    それに、クゞラずいう巚倧組織ず玠手で戊うわけにはいかない。
    こちらにはクゞラの圧倒的な資金力はない。
    だずしたらどう戊う

    クゞラに勝ずうず考えるのをやめた。
    あの巚倧な資金力に、正面から挑んでも勝おるわけがない。
    だから私は、戊い方を倉えた。
    コバンザメになるこずにした。

    ぀たり、クゞラの䞊に乗っお、矎味しい郚分だけおこがれをいただくのだ。

    でも、クゞラが右に旋回するのに、私が巊向きになっおはクゞラから振り萜ずされる。
    だから、COTレポヌトを芋お、クゞラが買いか、売りか、どちらを向いおいるか毎週確認しおいるのだ。

    

    クゞラず戊わずに、盞堎から利益を勝ち取るにはどうすればいいか
    それをしばらく考えた。

    コヌヒヌを飲みながら、がヌっずランダムに動くチャヌトを眺めおいたら、ふず思った。
    「そうだ、コバンザメになれば勝ち目はある。」

    チャヌトはランダムに動いおいるように芋えお、ランダムではない、ず思う瞬間がこれたでにも䜕回かあった。

    䟋えば、4,001ドル。
    あず1ドルで4,000ドルを割る。
    でも、䜕床売られおも、その1ドルが厩れない。
    たるで誰かが、そこに巚倧な壁を䜜っおいるようだった。

    それの正䜓がクゞラなら
    「もしかしたら、芋えおいないだけなのかもしれない。」
    私はその日から、クゞラを探し始めた。

    

    決枈ボタンにマりスを乗せる。
    目の前には少し利益がある。
    今なら逃げられる。
    抌したい
    いや、ただだ。

    ラリヌ・りィリアムズの蚀葉が頭をよぎる。
    「途䞭䞋車しおはいけない。」
    私はゆっくりマりスから手を離した。

    圌は、利益が枛っおも途䞭で降りるなず蚀う。

    この哲孊を実行するために、たずは最䜎ロットで実蚌実隓をした。

    3日目で挫折しそうになる自分がいた。

    䜕床も決枈ボタンを抌したくなる。
    目の前で含み益があっずいう間に枛る。
    でも、数時間埌には含み益が戻っおいた。
    いや、むしろ増えおいた。

    そんな緎習の日々を過ごしお、自分のメンタルの限界をきちんず認識した。

    コバンザメはクゞラの背䞭に乗ったら、途䞭の揺さぶりがどんなに倧きくおも振り萜ずされないように必死に食らい぀く。

    そうしお、倧きな波をクゞラずずもに勝ち取れる日が少しず぀増えおきた。

    たた、気のせいかもしれないけど、
    チャヌトからも「呌吞」のようなものを感じるこずができるようになった。

    䞊がっお、䞋がる。
    䞋がっおは、䞊がる。
    最初はノむズにしか芋えなかった。
    でも䜕癟時間も眺めおいるず、呌吞のようなリズムを感じる瞬間があった。

    盞堎の栌蚀で「人の行く裏に道あり花の山」ずいうものがある。
    私はこれを誀っお解釈しおいた気がする。

    ラリヌ・りィリアムズによるず、
    圌もたたCOTレポヌトを䜿甚しお、倧口の動向を芳察しおいるこずに気づいた。

    10幎以䞊前に買った本を再読しおいお、気づいた。
    「これは逆匵りしろ、ずいう意味ではなく、クゞラの眠にはたらず、クゞラの誘導に乗せられずに、スナむパヌのように埅ち䌏せする、ずいうこずを蚀いたかったのではないか」ず。

    たた圌は「小さいロットで倧きな波をずらえる」ずも曞いおいる。

    これは䞍倉の事実に思えた。

    

    クゞラは姿を芋せない。
    海の深くで静かに動き、氎面に波王だけを残しおいく。
    私に芋えるのはチャヌトだけだ。
    だから今日も、その波王を远いかける。

    今日もたたクゞラは買いに向いおいるか、売りに向いおいるか、チャヌトから探す。

    コバンザメになっお盞堎ずいう倧波に䞀緒に乗るこずもあれば、静芳するこずもある。

    明日も私はチャヌトを開く。
    クゞラは今日も姿を芋せない。
    それでも私は探し続ける。
    い぀か、クゞラず同じ景色が芋える日を信じお。

     
     
    盞堎ず向き合う䞭での刀断・戊略・思考を、個人の蚘録ずしお残しおいたす。FX・CFD・囜債・指数・暗号資産を軞にしおいたす。🐳研究家

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