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SAKU緊迫24・スケボーに挑戦


    SAKU緊迫24・スケボーに挑戦

    午後2時。
    ボロアパート。

    押し入れを開けた。
    埃。
    その奥にあった。

    スケボー。

    「……なんで?」

    記憶を辿る。
    昔、懸賞で当たったやつだ。
    『応募するだけで夢を滑れ!』とか書いてあった。

    夢、滑る。
    まさに今の人生だ。

    手に取る。
    タイヤが固い。
    デッキのシールは半分剥がれてる。

    「でも、乗れる気がする」

    意味のない自信が生まれた。
    根拠ゼロの希望。
    それが、男の青春。

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    外。
    アパート前の狭い路地。

    スケボーを地面に置く。
    足を乗せる。

    ……動かない。

    「おかしいな」

    もう片方の足を蹴る。

    動いた。
    次の瞬間

    転んだ。

    尻、直撃。
    脳まで響く。

    「いってぇぇぇぇ!!」

    通りすがりの小学生、笑ってる。
    スマホ構えてる。
    笑いながら「#おじさんスケボー失敗」って言ってる気がする。

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    何度も転んだ。
    手のひら、膝、肘。
    全部擦りむいた。

    でも、不思議と楽しかった。

    風。
    太陽。
    痛み。
    それが「生きてる」ってやつかもしれない。

    「よし、次こそ!」

    再挑戦。

    立つ。
    バランスを取る。

    ……即転倒。

    背中から落ちた。
    目の前に空。
    脳内に走る衝撃。

    「このままじゃ終われねぇ」

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    考えた。
    考えて、閃いた。

    「立てないなら、寝ればいい」

    腹ばいになる。
    両手で地面を漕ぐ。

    スーーーッ。

    動いた。

    「うおおおお!!」

    風を切る。
    地面スレスレを走る。

    まるで
    スッパマン。

    通りの角を曲がる。
    おばあちゃんが振り返る。

    「え? 人が……滑ってる……?」

    滑ってた。
    夢のように。
    いや、現実が夢だった。

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    夕暮れ。
    アスファルトの上で息を整える。
    腕は痛い。
    顔は土まみれ。
    でも、笑ってた。

    「……青春、再びだな」

    空を見上げる。
    オレンジの光。
    沈む太陽。

    スケボーが横に転がっている。
    車輪が、ひとりでカラカラ回っていた。

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    saku

     
     
    50歳から妄想noteはじめました。 元・営業マン、今・人生再起動中。 ロスジェネ世代/無職寸前おじさん。 散歩・昭和歌謡・軽自動車と生きてます。 「遅い」なんて誰が決めた? 共感してくれたら、ぜひ一緒に。 現実か幻想か妄想か 本格派リアルフィクション 全てを超えていけ

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