
『権利』という名で壊された5年間
優しさに壊れた
昔、重度訪問介護をしていた。
そこで私は知った。
権利という言葉は、ときどき人を壊す。

若い頃、施設から訪問の介護に転職した。
お金を稼ぎたいという
安直な考えて夜勤専従の仕事をした。
施設よりも視野を広げたい
そんな生意気な考えもあり
障害者+訪問介護
そんな世界に飛び込んだ。
飲み込みが早いせいか
(いや、若いだけか………)
すぐに慣れた。
利用者さんご家族とも良好な関係でいられた。
そう思ってた………
しかし、現実はそうも甘くない
「今度選挙があって!ぜひこの人に投票を……」
なんて言われたり。
「彼氏とデートだからカラオケについてきて。」
と言われ待合室で何時間も待たされたり。
「彼氏とデートが長引くから〇〇で交代して。」
と介護士の切り替えポイントを毎回変更され
振り回される。
頭がしっかりしている分
思う通りにいかないと介護士に不満を当てる。
もちろん暴言だけではなく嫌な表情、
無視、ご家族に告げ口する。
ケアに入ってる時に
介護士の言動が不安なのだろう。
ご家族に見張られ、
挙げ句の果てには指にささくれがあると帰させる。
怖かった。
もちろん私のケアも悪いところがあったのだろう。
でも人間ではなく
ロボットとして扱われてる気分になった。
もちろん現状職員は少なく
社員のせいか県内どこでも飛ばされる。
ケアに入ってるスキマ時間
書類やシフトを組む
そんなの事務所で集中して仕事をしたい。
利用者さんと一つの部屋に拘束される。
そんな生活を5年していたら
醜い体をしていた。
膝が痛くなって
二重顎どころか三段腹。
コンビニ生活していたら10キロ太っていた。
私は辞めた。
初めての挫折だっただろう。
今まで仕事ができるほうと信じきっていたから。
逃げたのだ。
有給中は解放されたかのように
酒に溺れる。
ピアスを開けまくって
髪を金髪に染めて
クラブで遊びまくる。
荒れた20歳中盤の人生だった。
障害者のくせに
私たちがいないと何もできないくせに。
どっから金が出てるかも知らないくせに。
そんな生意気な小娘だった。
でも私はそれを仕事にしてる。
綺麗事だけじゃ続かない仕事で、
綺麗じゃない感情を抱えながら。
葛藤が渦を巻いたのだ。
権利は、守られるべきものだ。
もちろん。誰もがそう答えるだろう。
ただ、それを扱うのが人間である以上、
誰かを傷つけることもある。

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