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檳榔樹

    泰山木の白い花
    漫然と 人のために

    苦しみに慣れてしまった
    田園の詩情 すべての風物がなつかしい
    菫 椿 祖母への追想の背景
    人間の魂とは

    ドイツの崩壊

     北方に露
     東方に米
     南方に濠
     西方に英

    その時のあるを覚悟

    黄昏の田畑の中で
    顔も見えない遠くから
    子供たちが 俺たちに頭をさげる
    優しい乙女の住む国のために
    感動を行為の源泉に 俺は死にたい

    泣いた奴が ひとり
    恨んでる奴が ひとり
    俺を忘れないでいてくれる奴が ひとり
    くちなしの花を飾ってくれる奴が ひとり
    あわせて たった ひとり

    青島の檳榔樹
    大淀の流れよ
    「 サイパン島 玉砕 」
    俺は 君たちを 救わねばならない

    日傘の陰に
     碧いプリンセスのワンピース
     行き過ぎる 君の夢
    心の寂しさは
     「母様」と呼ぶ人のなき

    何ごとも このままで そっと
    毎日平和に すぐれた魂で

    戦友戦士 善良な理想主義者
    男子 死処を得たるは 本懐だろう


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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