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メーア(海)

     コルシカの 光よ 波よ
     いのち燃ゆ 松井守男の面相筆
     いっぴつ ご拝借を

    西方の海 置き去られし 月がおもかげ
    茫々 眺むれば
    洋洋 半曙の ムラサキぞ 匂う
    変幻 眦を決すべく
    日は 天中への七つの階段を登りき

    巨濤 幾幾条 おこりては
    うち出で ざれ おぼれ 泣きしづむ
    寄せる面倒の 反すは 空白の輪郭線
    軟塘 ヒレ乱れうつこと 止まず
    イタチ尾毛が笑う いのちの糸 あとわずか と

    しばらく  しばらく
    難破 漂流 孤島に積雲をあおぐ
    嵐 天際に去りぬのちも
    水平に 忘れられた白帆が孤立してありき
    今に 呼ぼうはずもなく また 悲しむところも 浮かばない
    悠久の潮騒は終わらず ただ 一貝のこと 沙となりゆきぬ

    神奈川沖が 浪裏
    長く 遠く 風が吹く
    三千の空 雲はなし
    万海の水 すでに満たされし
    時代は ことごとく 太平なれど
    夢は波 もまれる漁師のごとく 運は不二のごとくに 遠海に座す


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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