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シエィラ(空)

    天たかく ジュリエッタは 蒼
    泰然うたう Eos よ 去夜の夢幻よ
    争しづまり 清籟 おだやかなり
    戦さり 夕凪の水 たいらかなり
    白雲一点 今し わが鬱懐を去らんとす
    一簣之功たれ 承前を希む

    ロメオの韶光 ゆきて 碧しげき
    Helios ひと瞬の暖翠をさり 昊天に入る
    漂鳥は こなたより還りぬ
    時津は 吹く 理なくとも
    天路 あまねく悠然たり とするも
    儚き春夢を くべらせ 金秋ぞ はつる

    屹度 皚皚 千万点
    地に颯やみ 山よ 火雲を出ずしむ
    水峰に踊るモンターギュの帆影あり
    巌垣にキャプレットの城 沙汰待つ旗をふる
    月たかく 星は天神の高欄に座す
    而して 階下の蟋蟀は歌う ただ・・・ ただ・・・

    水天髣髴のあたり 門外 神の子らよ
    一髪の霹靂 静寂を破り
    一瞬の驟雨 取賄いたる祝卓を洗いき
    先祖の地 統べるべく 天界はうなる
    ありなん われらが夢 と 占いし
    流れて迹に 玉石の星がいくつ と ただ・・・


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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