シエィラ(空)
天たかく ジュリエッタは 蒼
泰然うたう Eos よ 去夜の夢幻よ
争しづまり 清籟 おだやかなり
戦さり 夕凪の水 たいらかなり
白雲一点 今し わが鬱懐を去らんとす
一簣之功たれ 承前を希む
ロメオの韶光 ゆきて 碧しげき
Helios ひと瞬の暖翠をさり 昊天に入る
漂鳥は こなたより還りぬ
時津は 吹く 理なくとも
天路 あまねく悠然たり とするも
儚き春夢を くべらせ 金秋ぞ はつる
屹度 皚皚 千万点
地に颯やみ 山よ 火雲を出ずしむ
水峰に踊るモンターギュの帆影あり
巌垣にキャプレットの城 沙汰待つ旗をふる
月たかく 星は天神の高欄に座す
而して 階下の蟋蟀は歌う ただ・・・ ただ・・・
水天髣髴のあたり 門外 神の子らよ
一髪の霹靂 静寂を破り
一瞬の驟雨 取賄いたる祝卓を洗いき
先祖の地 統べるべく 天界はうなる
ありなん われらが夢 と 占いし
流れて迹に 玉石の星がいくつ と ただ・・・