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サラモア

    真夏の正午過ぎ
    完全軍装の重い背嚢
    高崎駅に清々
    鈍重なる車輛の音だけが
     プラットフォームを滑り去る

    プラグマティズム て?
    くだらぬ軍曹 馬鹿らしいと思わないか?
    麦飯に理智の感覚
    大乗的価値を
    詩的美しさを
    しかし 軍隊は星 南十字星を仰ぐ

    バリツカヌ
    タルンデル

    風の力 樫の芽生えにあらずや
    日本人の詩の心
    没我という恍惚
    捷利は 詩によってもたらされる
    その時 わが心境に樫が芽を出す

    星は要らない
    昼寝の方が楽

    サラモア戦線の苦闘
    日本人のうぬぼれ

     五百キロ爆弾の大穴
     同じ穴の上へ また爆弾
     直径二十メートル以上のものが 数千

     四発コンソリデーテッドB24
     ボーイングB17E
     双発ノースアメリカンB25 等

    日本は四面楚歌
    サラモア戦線の自分たちの苦闘
    みな ダンピール海峡の藻屑に

    今 ニューギニアで死ぬか 生きるか
    来春ごろは きっと 還れるでしょう


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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