イレイヴ(瞳)
しらまゆみ 益益 柳暗花明の三千春
されども 愛染の眼界わろし また 秋陰す
雲居なす 絶巓の旗印の 遠からず
くゎや 耆婆扁鵲の 紕繆なれ
わだつみの 海浜の姥貝 秋萩の曹司を圧して
宵待ちの松崖に立つごとく
荒磯の銅壺の滾湯は 晩翠の馬城へ連なり
棚卸の塵ちりて わが普請場は太平なり と
風靡の片雲よ 峰面の閑窓をすぎゆけば
午射る夢境の砕けて 雷霰 散りぬる
弥復の風よ うすろいだ樹頭に至れり ならば
はしたかの 金鈴を飾した古枝 いよいよ 揺らかしむ
さすたけの 大君の 霊境に遊ぶココロ
無産の諸人 妙祐を賜りて 欣喜雀躍や
ワレこそ 景物のすべて と言ひ給ふなるは
座頭の瞳に入りて あざやかなり