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ヴィイー(人生)

     却説
     サントスも
     レイゴーに堕ちれば 喜悲の解呪を免れず
     ヘルメスたりとて タラリアは俗累に埋もれり

     啾啾
     ナイチンゲール
     鳴きつれて喀血とは 果たせるかな 諒たりや
     さても 虚伝が血ばんだだけではないか

    仁兄 憔悴に 荒肝の小さからん
    その風格を憐れみたくなく
    漱石は枕石 と 閹官の言い伝えからんや

    刻舟の渓流は 嘘嘘と流るるを
    固陋者とは 必竟 同臭が喜ぶべき
    己が痴を玻璃鏡に映して 囃し 喜ぶに等しかろう

    吾兄が痾は 薬石に適わぬものや と
    明け暮れて 後顧の沈鬱は乾固するのみ  
    わが感懐の纏綿は 愁愁と乱れん

    いざさせ給え
    時に知りえた歌を 浩大を 歌わん

     ここな 一曲を添ふる
     王敦 美酒甕をも痰壺にす と
     ここな 二曲を添ふる
     また 双眼に双涙を垂れぬる と

    弾糸吹竹 梁の塵 一巡の終わりを
    咄咄と おらぶり 悲しむばかり
    本衷無情の舞 
    ちはやぶる 大神に訴えるべきと 言うや

    かけはなる 白雲は 蓬勃として
    みずちが龍のごとく 天際を飛翔す
    大兄のおよびが函山の頂をさし 横外方が笑う 
    「 大湖へ往きて 畔に臥せん 」 と

    星霜よ もとより 千五百秋なり
    法界よ 煢然にて 露命に涯てなし

    戯奴 湫上の蜉蝣となりて翔べば
    爾 大鵬は その低きを 嗤うやも
    嘲謔が武士も また 泯泯と滅するを 知らず
    得すも 喪すも 総総同轍の車輪なり

    赫赫 一将の酔客に 一言一吐を寄せん
    役役の人や その百年河清は 何をか


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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