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イトピー(ユートピア)

    桃色の夢をみた
    ガガブタの彼岸は 白い千悔万悔に満たされていた
    まだ名を与えられていない青き山々の とおい国
      凉しかろう 清かろう
      鮎を釣る かの美人らの末瀬
    いくばく 影を落とさんと見下ろす 太陽のマリオネット
    東方に 武陵の漁人のはなしを笑い 生計つつましく暮らせば
    何の残心のあらんや
    あと僅かという 幾望 奏功の港をこぎ出でてみれば
    桃源の画裡にうかぶこと 三千年
      星の舟にめぐる天運とは
    つむじ風に巻かれる笹のごとく
    イオニアに沈むアフロデーテの泡のごとく
     時に棹をさそうとも
     ゆく雲に叫びたくなろうとも
    仰ぐ桃果は枕に浮かぶばかりで 現へかえれず


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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