長き詩
刑場に通ずる 生の道
よきサイコロだけを
あくがれの春ばかり
上官 空虚 狂態
呵々 虹の東条首相
兵隊よ 土蜘蛛のように
滴るような死
絞るような死の ボードレール
闇の中に流れる 髪よ
夢にさえ
いろいろの風が吹き過ぎていく
まるで 鬼の声のよう
人間の中心は
酒樽 トーチカ 西田哲学
俺は 馬体検査の馬脚
馬糧 馬が元気で迷惑
赤いひづめで 踊る
真実とは 馬を御すること
喧嘩する樽よ 樽の中の汚水
作られた虚構の群衆
星 静かなり
世界の任意の一点に凝り
私たちは 生きねばならぬ
働かぬものが ホイノ ホイノ
私の時間が泣いている
私の時計が笑っている
"信は力なり" とは 歩兵の綱領
遠く忘れていた "犬死"
二重窓に坐す幸福
悩みは 悩めるままに 窓に溶け込んでいく
「自由を我らに」
すべては 滅びゆく
まだ 生きている
こんなにも 馬鹿にされながら
貝殻のような顔をして
それ右だ! あれ左だ!
便所の中の政治学
規定とは 精神から発出する と
ああ 南の旅を待つ 貨物船
坐しても 頭を打ち
夜灯なく 暑さのみあり
極楽の境に 長き 長き詩を
火のくにの歌
火の港の歌
大陸の骸
飢え果てたる自然
ああ
すべての蛇
すべての蝋
すべての襞
すべての果実も 熟れむ
自らの手で建設し
自らの血で守り
自らの手で破壊する民族よ
名ヨ