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秒針

    半玄の月に 雲がとんでいく
    臨時召集令状
    今までと違った私に「なれる」はずがない

    枯葉一つ 落ちる音がしない
    冬の枯れ山
    冬枯れの野

    掌のなか
    秒針の音に 父
    予告もなしに 目に涙

    転属 戦友が野戦
    容赦なく 運命は過酷
    けれども
    その瞬間まで だれの顔も明るい

    前に 一人の敵もなし
    後に 一人の味方もなし
    前に 多くの敵あらば 進め
    歯をくいしばり
    血と汗とで 手探りしつつ 進め

    国に殉ずるということ
    戦死するということ  それは
    ある人間の
    必死の力をこめた生き方


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    雪男

     
     
    詩やSFをものしてゐます。古典、現文、英仏現代アメリカ問はず。好きな作家は、C.ブコウスキー、幸田文、ル・クレジヲ、紫式部より清少納言派 ― 長いものも、ぼちぼちに

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