
ご挨拶は、腹太鼓。
ある日を境に、
ご挨拶が腹見せになってしまった次女ちゃん。
顔見せならいいが、腹見せはやめて。
山田は次女ちゃんに、
「もう、おなか出さないでね」
と必死に説得した。
人様にお会いして、
「あいっ!」
と元気よく挨拶。
それは、よし。
だが、服をめくる。
腹を見せる。
それは違う。
プリンセスとして、
いかがなものか。
こんこんと説明した。
なんとか。
服をめくるのは、
終わった。
山田、勝利。
そう思っていた。
おじいちゃんですよ。
おばあちゃんですよ。
ある日、テレビ電話でご挨拶。
長女ちゃん。
「長女ちゃんです!」
可愛い。完璧。
次女ちゃん。
「あいっ!」
よし。
服を着ている。
山田はほっとした。
次の瞬間。
「ぽんぽぉん」
両手で、
ぽん。
ぽん。
ぽん。
ご自慢のお腹を、
軽やかに叩く。
そして、
渾身のドヤ顔。
……。
なんでだ。
服をめくらなくなったと思ったら、
今度は、腹を叩くのか。
腹がアイデンティティになったのか。
それでいいのか、次女ちゃん。
「あいっぽんぽぉん!」
山田の脳裏に、
アイム・ア・パーフェクトヒューマン。
こきっ。
……。なんか前に流行った歌が浮かんだ。
うちの次女ちゃんは、
パーフェクトぽんぽこ。
いや、違う。
そうじゃない。
今日も次女ちゃんは元気だ。
「あいっ!ぽんぽぉん!」
ぽん。
ぽん。
ぽん。
腹太鼓が止まらない。
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