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「ITパスポート試験実践活用の勧め③」 ITパスポート試験に出てくるバランストスコアカードなどのグローバルスタンダードは全て繋がっている。ただ試験では概念を問う問題しか出題されないのが残念。ここで最初に簡単に全体の繋がりを説明したい。(Part1)

    BSC(参考資料1バランストスコアカード)は複雑だが簡単に説明すると、「財務」・「顧客」・「内部ビジネスプロセス」・「学習と成長」の4つの視点で戦略(目標を含む)を管理するモデルである。

    ビジョンと戦略(中期計画や単年度計画の目標)をKPI(キーパフォーマンスインディケータ)・数値目標に落とし込み、各事業部、各部、各課、社員一人一人のアクションプラン(行動目標と計画)にカスケードダウンして実行する。
    定期的にKPIを使ってPDCAサイクルを回して改善する。IT(データベース、データ分析など)は、BSCを実行・評価するための重要な基盤であり、スーパーユーザになると、ITへ要求できるようになる。また、IT側にとってもユーザ部門(非IT部門)が主導することが成功の必須条件となる。

    例えば、わかりやすく超シンプルにホテル業界でBSCを使う事例を説明すると、

    1. 私が勤務するホテルで売上を今年は全体で10%伸ばす(KPI)という経営目標がある。その目標を達成するためにホテルのメンバー会員を管理する私が所属する本社管理部の目標として、会員数を10%増やす(KPI)、会員の宿泊を20%増やす(KPI)という目標が設定された。(BSC財務の視点)

    2. そこで部署全員で考え次のようなアクションプランを計画した。(BSC顧客の視点)

      1. 新規会員を10%増やす(KPI)

        1. ホームページ(以下Webと記述)で会員の特典などを説明するキャンペーンを実施する。今まで会員の新規登録は主にホテルで行なっていたが、Webからも会員登録が簡単に出来るように改良する。

      2. 会員の宿泊を20%増やす(KPI)

        1. 仕事だけでなくプライベートでも使ってもらえるように、人生の記念日(誕生日や結婚記念日など)の1か月前にメールを送信し、1週間前に再度送信する。

    3. 以上のプランを実行するために内部ビジネスプロセスを変更する必要が出てきた。(BSC内部ビジネスプロセスの視点、プロセスの変更はITILの変更管理プロセスを使う)

      1. Webの変更をIT部門に依頼して更新してもらい、部署内に担当者をアサインしないといけない。(Iパスの要求仕様)

      2. 会員データに記念日を追加するので、IT部門のデータベース担当者に依頼して更新してもらう。(Iパスのデータベースの知識が必要)

      3. 毎日その日の日付から1か月前、1週間前に記念日となる会員を抽出してメールを送信する。ただ、それもITに依頼して自動送信にしてもらえれば、担当者の作業量が減る。

      4. またその際、個人情報保護の観点から法務部の担当者の承認を得る必要がある。(情報セキュリティ)

      5. これらのプロセスの変更を現場のホテルの人達に伝えないといけない。(ITIL変更管理プロセス)

    4. 以上の内部プロセスを実行するためには、担当者の教育が必要となるので、計画実行時までに社内トーレーニングが必要である。(BSC学習と成長の視点)

    5. 以上を考えるとこの計画を実行するには、ITやホテルの現場を巻き込まないと上手く機能しない。そこでプロジェクト組むことにした。プロジェクトマネージャは私の上司である係長であり、私はサブプロジェクトマネージャにアサインされた。(プロジェクトマネージメント:標準はPMBOK)

    6. 毎月ITシステムからKPIデータをダウンロードして、実行計画が上手く言っているか検証する。その際、小さな改善点があれば実行計画を更新する。(PDCAサイクル)

    7. また、半年に一回、設定した行動計画がKPIを達成するのに、最適なのか検証する。(とても大事、間違った行動計画は無駄だぁ)もっと他に良い案があれば、行動計画を変更する(PDCAサイクル)。

    参考資料1 BSC(バランストスコアカード)とは

    BSCを構成する「4つの視点」、各視点は独立しているのではなく、互いに因果関係で結ばれている。
    財務の視点: 株主や投資家に対して、財務的にどのような成果を出すべきか。
    指標例:売上高、利益率、ROE(自己資本利益率)など。
    顧客の視点: ビジョン達成のために、顧客からどのように見られるべきか。指標例:顧客満足度、市場シェア、新規顧客獲得率など。
    内部ビジネスプロセスの視点: 顧客や株主を満足させるために、どの業務プロセスに秀でるべきか。
    指標例:製造リードタイム、製品の不良率、業務の効率性など。
    学習と成長の視点: 戦略を達成し続けるために、組織や個人がどのように進化すべきか。
     指標例:従業員満足度、スキル保有率、IT活用度など

    参考資料2 グローバルスタンダード

    ミッションマネージメント、BSC(バランストスコアカード)、PDCAサイクル、ITSM(ITサービスマネージメント)、ITSMの標準ツールはITIL(アイティル)、ITSM(ITセキュリティマネージメント)、PMBOM(ピンボック:プロジェクト管理)、ISO(経営とか環境とか)などは、ほんの一例である。

     
     
    日本企業で20年間、システム開発とSEに従事後、グローバル外資系企業でIT、セキュリティ、ISO9001(経営管理), ISO10041(環境管理)を担当し25年間勤務後退職。最後は東アジアのIT担当。早稲田卒(数学)、京都芸術大学(通信制)卒、現在放送大学「人間と文化」の学生

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