
ハッピーライティングマラソンお題#66|何度も読み返した本は、ありますか?
ディクショナリー級の本を抱えて、私は今日も自分に出会う
世の中には「人生を変える一冊」という言葉があるけれど、私の人生を変えてくれたその本は、同時に「まあまあの物理的重圧」をもって私の前に現れてくれた。
今回も、本田健さんのハッピーライティングマラソンに参加しています♡
本の名は『あるヨギの自叙伝』
ヨガを始めたばかりのピカピカの初心者の頃、「これはヨガを学ぶ者のバイブルである」みたいな話を聞きつけて、ミーハー心100%で注文した。
……で、実物を目にした瞬間、
そこにいたのは、本というよりは辞書だった。
「よし、最初から最後まで一気に読破するぞ!」
そう固く決意して読み始めた私の気合いは、それは見事に、砕け散った。
挫折である。
一気に読むなんて無理だし、書かれていることの半分も理解できない。
けれど、なぜか私はこの「辞書」を手放すことができなかった。
それからの私は、この本と愛おしい付き合い方を始めることになる。
時間があるときに、パラパラと適当なページを開く。
少し読んだら、また本棚に戻す。
忘れた頃に、また引っ張り出してきて開く。
一向に進まない読書。
けれど、不思議なことが起き始めた。
読むたびに、心に刺さる場所がぜんぜん違う
ヨガを始めたばかりの頃は、ただただ神秘的なヨガや瞑想のやり方に目を見開いていた。 あまりに好きが高じてインドへ修行に行ったときには、当然のようにこの重たい本をバックパックにねじ込んで連れて行った。
ガンジス川の風に吹かれながら開くページは、心なしかいつもより少しだけ身近に感じられたりもした。
そして、インドから帰ってきて、いろんな季節を通り過ぎた今の私がページを開くと、また全く違う言葉が飛び込んでくる。
「人の評価とどう距離を置くか」
「心の奥にある不安と、どう向き合うか」
昔読んだときは「へ〜」とスルーしていたはずの1行が、今の私の胸に、ダイレクトにドカンと響く。
「あ、今の私に必要なのは、この言葉だったんだ」
本に書かれている文字は、1文字だって変わっていない。
変わったのは、間違いなく「それを読んでいる私」のほうだった。
これって、すごくヨガや瞑想に似ているなと思う。
1回ヨガをやったからって、翌朝起きたら劇的に体が柔らかくなっているなんてことはない。
1回瞑想したからって、悟りを開いて仏のような心になれるわけでもない。
「今日もまた、同じポーズをする」
「今日もまた、ただ自分の息に耳を澄ます」
地味で、地道で、ともすれば「これ意味ある?」と投げ出したくなるようなこと。
けれど、繰り返していくうちに、気づけば前は届かなかった足の先に手が届くようになっている。気づけば、ザワザワしていた自分の心に「あ、私いま焦ってるな」って優しく気づけるようになっている。
一度で分からなくたっていい。
一度でできなくたっていい。
また同じ場所に戻ってきて、またやってみればいい。
最初に『あるヨギの自叙伝』に挫折したあの日から、私は何度もこの本に戻ってきた。
そして今なら分かる。
私はこの本の内容からだけじゃなく、「何度も向き合い直す」という行為そのものから、「繰り返すことの大切さ」を教えてもらっていたんだと。
同じ本を、何度も読む。
同じ毎日を、何度も丁寧に重ねていく。
そのたびに、私は昨日とはちょっとだけ違う、新しい自分に出会っていくのだと思う。
これからまた何年か経って、私が少しおばあちゃんになった頃。
あの重たい本を本棚から引っ張り出してきたら、一体どんな言葉が私を待ってくれているんだろう。
そんな未来の自分を楽しみにしながら、私は今日も、愛おしい毎日を繰り返していきます。
今日もあなたが幸せに過ごせていますように💗
当時はなくてこっちは↓読んだことないけど、読みやすそうですね😊
