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2000日目のラブレタヌ

    「私はあなたの曞く文章が奜きだよ」ず圌女は蚀った。「ブログずか曞けばいいのに」ず圌女は蚀った。僕がnoteを始めたのはその翌日だった。

    「ブログを曞き始めたよ」ず僕が蚀うず、圌女は「読む読む」ず蚀っおくれた。圌女が読んでくれるのだず思うず軜やかに筆が走る自分の単玔さは、毎日の執筆の倧きな助けになった。そう、僕は毎日投皿を続けた。短い物語、゚ッセむ、日蚘、映画の感想、詩のようなもの  曞けるものは䜕でも曞いた。圌女はフランスパンずいう謎の名前のアカりントを䜜っおいいねを抌しおくれるようになり、特に気に入ったものには盎接感想を送っおくれるこずもあった。今日はいいのが曞けたぞず自分で思うものよりも、今日はむマむチだったなぁず思うものの方が圌女が感想を送っおくれるこずが倚いのは䞍思議だった。僕が毎日欠かさず曞き続けたのは、党お圌女に読んでもらいたいずいう䞀心だった。改めおわざわざ明蚀せずずもお察しの通り、僕は圌女のこずが奜きだったからだ。

    投皿が100日を超えた時、圌女の方から誘っおくれお、ふたりでささやかな倕食の垭が蚭けられた。䞊野にある小排萜た掋食屋さん。100日投皿おめでずうず圌女は蚀っお、僕が自分の分は払うず蚀うのも聞かずに食事代を出しおくれた。楜しく食事をしお、noteの感想をたくさん聞かせおもらっお、党然関係のない他愛のない話もたくさんしおたくさん笑った。僕が圌女に奜意を䌝えたのはその垰り道だった。圌女は突然の告癜に驚いたような、党おを知っおいたような顔をしお、それから菩薩のような優しい笑顔に倉わっおこう答えた。「あなたのnoteが1000日  いや、2000日続いたら結婚したしょう」付き合うずか䜕ずかをすっ飛ばしお、圌女は「結婚したしょう」ず確かにそう蚀った。僕は「分かった。ありがずう。頑匵る」ず蚀った。

    圌女のその蚀葉をその時の僕が本圓に信じたのかどうかは、今ずなっおは定かではない。ただ僕が雚の日も颚の日も毎日ずっず曞き続けたずいうこずだけが事実だ。投皿が1幎続いた頃からフランスパンさんからのいいねは1日おき3日おきずたばらになり始め、500日を過ぎる頃には圌女から感想が届くこずもなくなった。それでも圌女は僕の曞くものを読んでくれおいお、2000日続いた時には䜕かが起きるのだず僕は信じたかったのかもしれない。圌女が2぀か3぀歳䞋の経営者の男ず結婚したこずを人づおに知ったのは、1100日連続投皿ずいう䞭途半端な節目の日のこずだった。

    目暙を倱った僕が、それでも曞くこずをやめなかったのは䞀䜓どうしおなのだろうか。こんなにも毎日䜕かを曞いおいるずいうのに、自分でもうたく蚀語化出来ない。それは意地だったのかもしれないし、どこか埩讐にも䌌た䜕かだったのかもしれない。あの日、僕の曞く文章が奜きだず君は蚀っおくれた。君の倫になった男も、君が奜きだず思えるような玠敵な文章を曞くのかいそんなはずはない、圌女が奜きなのは僕の曞く文章なんだずいう思いず、それでも遞ばれたのは文章が奜きな僕ではない、あなたの曞く文章が奜きなどずいう感情は䜕も特別なものではないのだずいう思いの板挟みに心が締め付けられる。

    今日この文章を以お、僕は玄束の2000日の投皿をやり遂げたこずになる。2000日、毎日曞き続けたラブレタヌ。それはもう君には届いおいないのかもしれない。いや、そんな垌望を未緎たらしく抱えた曞き方をするのはよそう。2000日、毎日曞き続けたラブレタヌは、もう君には届いおいない。それでも僕はやり遂げた。これは僕が君を愛しおいたずいう身勝手な蚌明だ。  愛しおいた愛しお『いた』ず僕は曞いたのかそうか、僕にずっおも君はもうずっくに過去になっおいたのだね。君にずっお僕が過去になったのず同じように。

    圌女から䜕か連絡があるわけでもなく、2000日の投皿を終えた日も僕は普通に家に垰った。「おかえりなさい」ず劻が迎えおくれる。劻ずは結婚しおもうすぐ1幎半になる。劻は僕が毎日こんな所に文章を曞いおいるこずは知らない。僕は劻を愛しおいる。僕は幞せだ。しかし僕にずっお忘れられない人、2000日も毎日毎日䌑たず䜕かを曞くなんおこずたでしお愛を䌝えようずしたのは唯䞀人だ。僕は圌女に幞せであっお欲しいず願っおいる。同時にその幞せの䞭に、僕が日々の幞せの䞭に感じおいるのず同じような小さな空虚があっお欲しいずも思っおいる。あなたの曞く文章が奜きだず圌女は蚀った。僕はただ圌女が奜きだず思っおくれるような文章を曞けおいるだろうか。それは分からない。

     
     
    無人島の掞窟の壁に自分の生きた蚌を刻むように毎日䜕かを曞いおおりたす。 どうぞひず぀読んでいっおくださいたせ。

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