メインコンテンツへスキップ
見出し画像

中野区鷺宮「えんちゃん食堂」

    RYOJI

     西武新宿線「鷺ノ宮」駅を降りると、何をするにも途方に暮れる街だなと毎回思う。踏切は開かない。狭いバス通りにはゆっくりできる店もないが、それがメインストリートみたいな街なのだ。困り果ててカラオケ屋に入ったこともある。いつもの Ryuya 氏とは何やかや文句を言いつつもこの街で落ち着くことが多かったのだが、今回は彼の情報でおいしい定食屋に行くことができた。「えんちゃん食堂」、駅の改札からベローチェがある側の階段を降りて、数分の立地にある。鷺宮って中野区だったのか。練馬だと思ってた。おれ過去記事で練馬区と書いていたと思うな。ま、いいか。住民もどっちでもいいだろうし(どうだろう?)。

    キングサーモン定食(Ryuya氏)

    画像
    やっぱり感動するサイズ感

    アジフライ定食(RYOJI)

    画像
    3枚とは嬉しい

     「コメント欄、閉じようかと思ってるんだよね」なんて話を聞いてもらっていた。おれの note の特長はコメント欄での交流だった。それが全て。でも先の選挙での自民圧勝後、しんどい。本当に余程の奇跡でも起きない限り、おれと同性パートナーは結婚できないだろう。同性婚法制化の機運を高めようと考えたのが約20年前。それが象徴的かつ外せない復権だった。出会いはその後だったけど、いつも結婚のことがあった。制度に引き離されて相手がいつどこで死んだかも分からないのは嫌だった。ずっと希望を持ち続けて来た。今はあと何年一緒にいられるのだろうと考えずにいられない。
     直近の問題は「何事もなかったように楽しく交流していて誰の学びになるのか」ということだ。実際自分でも note で苦しいが、おれは「カミングアウト・レターズの」RYOJI だ。もちろんこれで同性婚の法制化が完全に却下されたわけではないとしても、民意として「同性愛者は国民ではない」と示された形の選挙の後で、それ以前と変わらぬように笑って交流することが、若いゲイや育ちゆくマジョリティの子らに示してしまうものを考えていた。これだけのことをされても社会的マイノリティは笑顔でいるべきだと示したくない、という思いがある。……一体どうしてこんなことになったのか、と思う。


    画像
    それでもこの時間は楽しい
    画像
    「ごはんも美味しいんですよ!」と Ryuya 氏。よかったね
    画像
    カメラを向けると照れ顔になるので、盗撮(無断)

     アジフライ一枚持って行きやがった。普段なら文句は付けるのだが、この夜は「レモンかけちゃったけどいいの?」と言うだけだった。そんな近しさが嬉しかったのかもしれない。先日はおれが植田祐介氏のパンを勝手に食べてたし、最近のそうした「近さ」にはパートナーが聞いて驚くほどだ。

     そんな流れか勢いか、ずっと持っていたものの自分が似合わなくてそのままだったコートを「着る?」なんて押し付けようとする。自分の好みで超ロングなのだが、男がエレガント出せるのなんてコートくらいのものだから。

    画像
    裏地のキルティングを出したラペルの、カットもかわいい。パンツと一緒に撮ってごめん

     帰宅後、コートを撮影して送り、後日渡した。この件で Ryuya 氏が書いてくれている。とても大切な思い出と絡めてくれていて、お下がりのお礼としては過分で恐縮してしまうのだが、その思い出の部分がしみじみと、良い。

     しかも「お礼とか考えなくていいからね」と言ったところで遅く、贅沢な量のバターが口の中であふれるフィナンシェまでいただいてしまった。

    画像
    ケーキファクトリースマイルのフィナンシェ

    付記:植田祐介氏のこと

     いちいち記事が遅れていますが、ケニアのLGBTコミュニティで人々の医療費のために自らが借金をして返済できず、出国の希望がありながらも逮捕投獄されるという事態に陥っていたリーダーのジワ氏が、皆様のご支援で完済できました。私からもお礼を申し上げます。この件で動いてくださった皆様には、おれの皿のもの食べてもらっていいです。ありがとうございます。

     植田祐介氏にも「でかした」と言いたいです。

     そう何度でも「でかした」と言いたいですね。でも難民キャンプ(コミュニティというより難民キャンプ)での人々の暮らしには毎月お金がかかります。心理的な支えも仕事上の管理もなくてはならないもので、氏はまたケニアに発ちました。ひと月あまり帰れませんが、頑張ってます。



     
     

    RYOJI

     
     
    以前出版した本を読んで下さった方に「カミングアウト・レターズ」作ったの俺デスと言ったら「あなたは(編者として)何をしたんですか?」と澄んだ瞳で聞かれ撃沈。ですよね。ほんと、何やったんですかねえ。2023年にはベトナム語版が出ました。2027年頃には文庫になりますように。

    あなたへのおすすめ