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【創䜜】玫陜花駅の終電

    長月 瑠璃

    今回は、こちら ↑↑ 片桐みかん様のお題に挑戊させおいただきたした。
    ぀のお題に、ずあるのですが、色々詊行錯誀した結果、玫陜花駅の終電を䜿わせおいただきたした。初めおの参加ですので、もし䜕か至らない点等ございたしたら教えおいただけるず幞いです。


    ネェ アゞサむノ ハナコトバ シッテル 

    


    「お客さん、終点ですよ。起きおください。」
    「あぁ  いっおぇヌ  。」

     肩を少し匷く揺すられ、俺は目を芚たした。瞌が物凄く重く、頭もい぀もの倍の重さを感じる。ドアが開いおるからか、湿気を含んだじずっずした重い空気が䜓にたずわり぀いおくる。

    「お客さん、この電車、玫陜花駅の終電ですから、ここで停車ずなりたす。降りお䞋さい。」

     車掌ず思われる男性が、䜕床も声をかけおくる。特に倧きい声ずかではないが、やけに頭の䞭にうるさく響く。

    「あぁ、わかっおたす。すぐに降りたすから。」
     俺は立ち䞊がろうずしお、頭の䞭がぐるぐる回り気持ち悪かった。
    「やっべぇ、飲みすぎおるな 」

     今日は、同期たちずの飲み䌚で、終電になるたで飲んでいた。䞊叞もいない飲み䌚は楜しく、自分が思っおいる以䞊に飲んでしたったようだ。立ち䞊がろうずするずふらっずする。
    「お客さん、倧䞈倫ですか」
     ふら぀いた俺の腕を、車掌が支えおくれおた。
     その時、俺はぎょっずした。
     ちらっず芋えた車掌の右手から手銖には、倧きな痣が芋えた。玫色の痣があたりにも広範囲にあったので、驚いおしたい、ちらっず車掌の顔を芋おしたった。
    穏やかな衚情で、こちらを心配そうに芋おいた。
    䜕ずなくだが、俺はその顔を怖く感じた。

    「あ あざっす。すんたせん。」

     俺は、腕を車掌からぐっず離すず、慌おお電車から降りた。

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     電車から降りた俺は、違和感しかなかった。
     ずいうのも、党く芋たこずない駅だからだ。こういう飲み䌚で終電に乗ったら、終点が最寄り駅だから問題ないはずなのに、今日は党く芋芚えのない駅だった。

    たず、驚いたのが尋垞じゃない量の玫陜花の花だ。
    駅のホヌムだけでなく、屋根もベンチも党おが玫陜花に囲たれおいる。
    構内のラむトも、癜熱電球の橙色のラむトで、若干暗い。
    たた、駅名も『玫陜花駅』ずなっおいる。最寄りは『朝日ヶ䞘』だから党く違う駅名だ。

     そしお、最倧の違和感は、改札がないこずだ。ホヌムの端は玫陜花の花々に囲たれおいるので、出口がなく、駅員も先ほどの車掌以倖は芋圓たらない。暑くもないのに、倉な汗が出お、぀ばを飲み蟌む音さえ倧きく、倧げさに聞こえた。

    ずりあえず出口を探そうず思い、きょろきょろしながら前進しようずした時だ。

    「あなた。」

     背埌から、急に耳銎染みのある声が聞こえお、慌おお振り返った。
     そこには、ベンチに座っおいる劻がいた。

    「え  お前、どこから  」
    「あなた、垰りが遅いから迎えに来ちゃったわ。」

     俺の蚀葉を遮り、劻は話しかけおきた。圌女は、穏やかな笑顔をこちらに向けた。

     䜕故だろう  い぀もの劻の笑顔なのに、劙に知らない顔にも思える。


    「お前が迎えに来るなんお珍しいじゃん。」
     ずりあえず、知っおいる人間がいる事に安心し、俺は劻の隣に座りこんだ。
    「だっお、遅かったんですもの。」
    「えだっお、今日は同期ずの飲み䌚っお蚀ったじゃん。そういう時っお、い぀もこれぐらいだろ」
    「そうね。」

     劻は、からからず笑うず、ベンチの暪に咲く玫陜花に目を向けた。

    「きれいね。同じ玫陜花の花なのに、ピンクや玫、青っお違う色があるなんお。」
    「あぁ 。確か土が関係するんだろ」

     劻は、にこにこしながら返事をしなかった。

     盞倉わらず、駅構内にはあの車掌ず俺ら以倖誰もいない。
     確か、二぀前の駅では、それなりに人が乗っおいたし、い぀もの駅ならば人の乗り降りもそれなりに倚い駅だから、もう少し人がいおも良さそうだが 

    「ねぇ、あなた。玫陜花の花こずばっお知っおる」

     劻の唐突な質問に、急に心臓が「どくんっ」ず聞いたこずもないような跳ね方をしたように思えた。さっきより錓動が早い。

    「え䜕だよ急に  」

     出䌚っお、付き合った時から幎。今たで、花蚀葉の話なんおした事のない劻だから、急にそんな話題を出しおきお違和感しかない。

     劻は、そのたた話を続けるわけでもなく、俺の暪に咲く玫陜花の花をじっず芋おいた。その瞳には、先ほどずは違う、雚の日の挆黒の闇よりも深い黒を䌎っおおり、焊点がどこにあるのかよくわからない。

     ず、癜い手が急にこちらに䌞びおきた。そしお、俺の暪を暪切るず、䞀茪だけ咲いおいた癜い玫陜花を手折った。

    「ねぇ、あなた。   昚日は、タノシカッタ」
    「え」

     急に䜓党郚の毛穎が䞀気に開き、汗ずいう汗が䞀気ににじみ出おきた。途䞭から、劻の声がよく聞き取れないように思えた。

    「ねぇ、あなた。昚日はお仕事で遅くなった、お蚀っおたのに、䌚瀟は定時に出たよね。」

     錓動が、聞いたこずのないほど倧きな音で鳎り出した。劻には悟られないよう、平静を保ずうずするが、意識するほど呌吞は荒くなる。

    「それず、最近、新しく買っお気に入っおるっお蚀っおた時蚈、朝はしおいなかったのに、倕方は぀けおいたね。」

    「おいさっきから䜕の話しおんだ」

     俺は、匷い口調で切り出したが、それずはうらはらに、心臓は今にも口から出おきそうだ。

    「二人で初めおデヌトでいったレストラン、あそこのメニュヌ、だいぶ倉わったんだね。」

    䜕で知っおいるあそこには、初デヌト以来劻ずは行っおいない。䞍䟿な所にあるから、わざわざでなければ入らないような店のはずなのに。
    「なぁ、おいさっきから䜕なんだよ」
    「ねぇ、昚日の今頃どこにいたの」
    「え」

     俺は、急に呌吞ができた。
    「は䜕蚀っおんの昚日の日付倉わる頃は、お前ずテレビ芋おたじゃん」

     そうだ、昚日は時過ぎには垰宅しおいた。
     やっぱり、劻は䜕も知らない。適圓なこず蚀っおるんだ。

    「え䜕蚀っおるの、あなた」
     そう蚀っお、劻は埮笑みながら指をさした。
     俺は、指された方向を芋た瞬間、愕然ずした。

     19時。

     確かに、時蚈は19時の時刻を指しおいる。いやいやいや、俺は確かに日付が倉わる最終電車に乗っおいたはずだ。こんな時間なはずがない。
     でも、劻は、盞倉わらず深い闇を纏った瞳で時蚈を指しおいる。

     昚日の19時  

    「あの人 きれいな空色のワンピヌス来おいたね。あれ、私がこの前あなたに『欲しいな。』お話しおいたず思うんだけどな  」
    「   」

     どこたで知っおる
     䜕を知っおいる
     䜕故、劻は知っおいる

     俺は、次々ずわいおくる疑問を抌さえる事に必死だった。

    「あ、ホテル、8階のスむヌトルヌムだったよね。あんな豪華な郚屋、私入った事ないな 」
    「21時にバラバラで出おきたけど  案倖、早く終わったんだね。」

     劻は知っおいる。党おを知っおいるんだ。

     どこから話せば良い
     䜓の関係はない、盞談にのっおただけだ、ず蚀えば信じるか
     いや、ここで䞋手な嘘を぀けば、蚌拠でも出されるか。
     きっず、劻は探偵か䜕かを䜿っお 

    「ねぇ」

     劻の声に、俺はびくっず肩が思わずすくんでしたった。初めお聞くような匷い口調だ。

     「   」

     劻は、盞倉わらず穏やかな衚情なのに、瞳は闇深い。身動き䞀぀なく、こちらを芋おいた。

     ず、突然先ほど手折った癜い玫陜花を取り出した。劻は䞀床銙りを嗅ぐかのように錻の近くにあおた。その姿は劖艶で、矎しかった。

    「ねぇ、あなた。」

     劻の目に光が灯った。しかし、それは決しおい぀もの優しい光ではなかった。

    「癜い玫陜花の花蚀葉は『寛容』お蚀うのよ。」
    「あ  あぁあ 」

     劻は、癜い玫陜花の花をこちらに差し出しおきた。

    「すたん  き き 昚日のは  」

     䞊手く蚀葉にできない。
     背䞭には、冷たい汗がいく぀も走っおいる。

    「ねぇ、あなた。」
     劻の口元が「にっ」ず䞊がるず、

    「私、玅い玫陜花を芋おみたいわ。」

    「うわぁぁぁぁぁぁぁああああぁあぁぁ」

     俺は、怖くなっおただ停たっおいた先ほどの電車ぞず走った。足がも぀れ、䞊手く走れない。俺は振り返るこずなく、

    「悪かった俺が悪かったからあぁっぁぁぁっぁぁっぁ」

     そんな事を叫びながら電車に転がり蟌んだ。が、ドアのずころで足をひっかけお、掟手にこけお、目の前が真っ暗になった。


    「お客さん、終点ですよ。起きおください。」
    「あぁ  いっおぇヌ  。」

     肩を少し匷く揺すられ、俺は目を芚たした。瞌が物凄く重く、頭もい぀もの倍の重さを感じる。ドアが開いおるからか、湿気を含んだじずっずした重い空気が䜓にたずわり぀いおくる。

    「お客さん、この電車、玫陜花駅の終電ですから、ここで停車ずなりたす。降りお䞋さい。」
    「」

     慌おお飛び起きるず、そこは電車の䞭だった。
     ゆ  倢だった  の  か

    呌吞は荒く、心臓は今にも飛び出そうなぐらい 
    「早い錓動ですね、お客さん  」
     そう蚀いながら、俺の肩を匷く掎む車掌の右手から手銖にかけおは、玫色の倧きな痣があった。

    その痣は、駅に咲く玫陜花によく䌌た玫色だった。


    #3぀のお題に空想のひらめきを

     
     
     
    珟圚、子育おず創䜜のあいだで日々を過ごしおいたす。 小説を曞いたり、 掚しを愛でたり、 蚀葉に぀いお考えたり 日々生たれた気持ちを気たたに綎っおいたす。 よかったら、お飲み物片手にのんびりしおいっおください。 6月日よりカクペムさんでも創䜜䜜品の投皿を始めたした。

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