『蘭丸、ほめられたいって思ってへんし』
森の奥にある「ほめられの丘」。
登った者は、なぜかその日ずっと「みんなからほめられ続ける」っていう、
不思議な伝説があるという。
「ふーん、興味ないけどな」
と蘭丸は言うけど、
ちくわくんが「ボクはのぼりたーい!」と大はしゃぎ。
なぜか自分だけ登れない蘭丸。
くやしくて、ぐるぐるまわって、
「べつに、ほめられたくなんか……ないしっ!」
でもその帰り道、
偶然助けた小さな鳥のひなを見て、
ちょっとだけがんばってしまう蘭丸。
「べ、べつに……あいつが道のど真ん中で、ピーピー鳴いてたから……」
るぅくんとちくわくんは、そっと笑う。
「蘭丸、やさしいとこ、ちゃんとあるやん」
「……あ、あほか。うるさいねん」
でもその時、ふわっと風が吹いて、
木の葉がひとつ、蘭丸の頭の上に落ちた。
そこには小さくこう書かれていた。
「よくできました」
蘭丸はしばらくそれを見つめて、
くしゃっと笑った。
「……まぁ、わるないけどな」

